368氏による強制肥満化SS

368氏による強制肥満化SS

 

 

「ほら、まだ残ってるよ。全部きれいに食べる約束だよ?」
藍沢稀実子の目の前には、一口ぶんだけ食べ残ったオムライスの皿がある。
どうしても、もう口に入れることは出来ない。
「・・・食べなきゃ。食べなきゃ・・・約束守らなきゃ・・・」
稀実子は震える右手でようやくスプーンを握った。
しかしその手の動きは止まったままだった。

 

テーブルの向かいで、渡部諒一が稀実子を優しい眼差しで見つめていた。
俯いたまま目の前の皿と対峙する稀実子に、
渡部はこれ以上食べるよう声をかけず、黙っていることにした。
オムライスは、4度目にオーダーしたものだった。
パスタや肉料理、3人前はあろうかというポタージュも稀実子は既にその胃袋に収めた。
テーブルに並んだ料理が1/3程になった頃、渡部がオーダーしたオムライス、
稀実子はそれを更にほぼ4皿、次々に口へ運んだのだ。

 

「ちょっと・・・化粧室に・・・」
やっとのことで口を開いた稀実子は、自分を見つめる渡部に許しを乞うたが、
その哀願はにべもなく却下された。「おれは食事を中座することを禁じた筈だけど?」
いつしか渡部の表情は冷ややかなものに変わっていた。
稀実子は己の発言を悔やんだ。
以前、稀実子は食べたものをそっくり戻したことがある。
渡部に適当な言い訳をし、化粧室に立った。
個室で涙を滲ませながら、はちきれんばかりの胃の中の全てを流した。
何食わぬ顔をして渡部の待つ席に戻ると、新たな料理が運ばれてきた。
「罰だ。きちんと最後まで食べなさい。」

 

「・・・ごめんなさい、ごめんなさい」
稀実子はついに最後の一口を咀嚼した。
濃厚なデミグラスソースが冷えて口の中で重たく舌に絡みつく。
やっとの思いで嚥下すると、稀実子は渡部を見た。
渡部は冷ややかに笑みを浮かべ、言った。
「ソースも残さず舐めとりなさい」


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