842氏による強制肥満化SS

842氏による強制肥満化SS

 

 

「なーなー、ゆーな、どうしてそないに胸が大きゅうなったん?」
「ふふーん!まぁ、私の日頃の行いってヤツかな」
「なー、ごまかさんでウチにだけでも教えてーな」
(・・・ふふふ・・・亜子には悪いけどこの秘密だけは教えられないなー)

 

いつもの3-Aのいつもの放課後の風景だ。
教室には帰り支度を始めた生徒、これから部活へ向かう生徒、おのおのの放課後の時間がいつもと同じように流れている。
バスケットボール部に所属する裕奈とサッカー部のマネージャーの亜子もまた、いつもと変わらない日常をすごしている。

 

「もー、ゆーなのいけずー」
「たはは、ほんとに何にもしてないってばw それより来週の日曜日、水着買いに行こうよ、亜子もまだ今年の買ってないでしょ?」
「そうやけどー。今のゆーなと一緒に言ったら自分の貧しさに泣けてしまいそうや」
亜子は手で顔を覆い涙をぬぐうふりをしている。
「いい加減胸の話は終わりにしよっ!w まき絵もさそっているからよろしくねっ」
少々強引に会話を打ち切って裕奈は部活へ向かった。
亜子とは親友だけど胸の話題でこれ秘密を探られるのはちょっと遠慮しておきたかった。

 

元はといえば、学園祭の前後から裕奈の胸が急に大きくなりだしたことから話は始まる。
それまで亜子やまき絵とどっこいどっこいだった裕奈の胸が1〜2週間もしないうちにみるみる大きくなり今では立派な巨乳になった。
それまで3人横並びだったものだから亜子もまき絵も何か秘密があるに違いないと事あるごとに裕奈の秘密を探ろうとしているのだが、いつも上手くはぐらかされてしまっている。

 

(ふふーん、この通販で買った「巨乳くんX」の秘密は誰にも話せないなーw)

 

とまあ、秘密自体はこんなものなのだが。

 

「えーと、寝る前に1錠、水といっしょにお飲みくださいっと」
赤と緑のド派手な色合いで「巨乳くんX」と書かれたビンの中から錠剤を1粒取り出すとマグカップに注いだ牛乳と一緒に飲み干した。
ここ最近の裕奈の寝る前の日課である。
「最近、効果が薄れてきたんだよねー、まぁこんだけ育てば十分っちゃ十分だなんだけど・・・」
最近ではパジャマの上からでもはっきりと胸のふくらみが確認できるようになってきており、既に平均以上の大きさには育っているのだが・・・
「超人ぞろいの3-Aじゃまだまだ目立ててないよねー。千鶴姉並にとは行かないけど朝倉よりは大きくなんないかなぁ」
贅沢な悩みである。
「・・・そうだ! 1日2錠、いや3錠のめば三倍の効果!? しずな先生クラスも夢じゃないかもー!」
常識的に考えてそんなことはありえない。
だが、夢見る乙女に現実は見えないのだ。
「よし!今日から3錠にしよっ。ふふ・・・明日の朝が楽しみだわ・・・」
2錠をさらに牛乳で飲み干して裕奈はベッドに入った。そして・・・
[用法容量を守って正しく服用してください。飲みすぎはあなたの美容に副作用をもたらす可能性があります]
という注意書きには当然気づきもしなかった。

 

・・・1週間後・・・

 

「ねぇねぇ、今年はどんな水着買う?」
「んー、ウチはワンピースタイプでかわええのがあれば欲しいんやけどねー」
「ああ、私もー。雑誌で見たけど今年はワンピースが主流なんだってさー」
「私は、絶対ビキニかなっ!」
と1人声を上げたのは、当然とも言うべきか裕奈である。
昨年までスタイルを気にして切られなかったビキニだが今年からなら着こなせる自信があった。
そしてその自信の源が大きく胸にぶらさがっている。
1日3錠に切り替えてから、効果が薄れつつあった巨乳くんXの効果がメキメキと現れ、学校指定のブラウスは今にもボタンがはじけそうだ。
そんな胸を親友の2人は「ジトー」っと眺めている。
「ボソボソ・・・裕奈、なんかまた大きゅうなってない?」
「ボソボソ・・・かわいそうにあの子、栄養が全部胸にいってしまったのよ」
「コラー!ソコ聞こえてるからっ!」

 

「うわっ、実際見るとかなり育っとるねー」
「なんか、大きく差がついてしまった・・・」
バスルームでビキニに着替えた裕奈を迎えた言葉だ。
実際ビキニに着替えてみると予想以上に露出が大きくちょっと恥ずかしいな・・・なんて思ったりもしたけれど、2人の言葉でそれも吹き飛んだ。
「あはは、やめてよー」
なんて照れ笑いをしてみるが、自分でも結構いいじゃんなんて思ったりもしていたのだが・・・
「やばいなー。最近ちょっと食べ過ぎたかなー?」
今まで自分の胸に隠れて見えなかったのだが、鏡に映してみて初めて気が付いたことがあった。
「いつのまにこんなに太ったのかなー?」
以前はキュっとくびれていたウエストが今は随分緩やかになっていた。
胸との対比で言えば十分くびれてはいるのだが、おなかはポッコリとせり出しアンダーウェアの上にのっかっている。
試しにつまむとふるふるとしており間違いなく脂肪であることがわかる。
2人の前に出たときは思いっきりおなかをへこませていたので気が付かれなかったようだが、これ以上いくと、マズイ。
「うーん、やっぱ3錠ってのがマズかったかなー?とりあえず1錠に戻そうかなー?」
「ねー、何をボソボソいってるん?次は自分着替えるから開けてもええ?」
「あ、ちょっと待ってー」

急いで着替えた裕奈だったが、これ以上ないくらいズボンがきついことにいまさらながら気が付いたのだった。

 

・・・2週間後・・・

 

「ね、ねぇゆーな? さいきんちょーっとだけ食べすぎじゃない?」
まき絵がこれ以上ないくらい気を利かせて裕奈に聞いてみた。
裕奈の机の上には特大サイズの自作弁当にスナック菓子が2袋、板チョコが1枚、デザートのプリンが2つ、その他飴やらガムやらがところ狭しと乗っかっている。
「んー、なんか最近いくら食べても足りなくてさーっ。これが育ち盛りってやつなのかなー?」
まき絵の質問には答えるものの食事のペースは変わらない。
たしかに裕奈はここ2週間で急速に育った。
ブラウスは2サイズアップしたし、スカートに関しては3サイズも大きくした。
しかし、身長に関してはちっとも伸びてはいなかった。
「あんまり食べるとさー、おデブになっちゃうよー? ゆーな」
実を言うともう既におデブになっているのだが、ストレートに言うのも気が引ける。
「まあ、ほら私バスケットボールマンだから、大丈夫だって。体だってしっかり動かしているし」
なんていいながらちょっと照れ気味に手を振ってみる。
「ゆーな、二の腕がふるふるしとるよ。ちょっと気をつけたほうがええよー」
「うぅっ、そりゃ私もヤバイなーって思ってるんだけどさ、
なんかお腹がすいてたまらないのよね。何を食べてもおいしくってさー」
笑いながら話す裕奈だが自分が「ヤバイ」ことは重々承知していた。

1日3錠から1錠に戻したとたん急激な空腹に襲われ続けている。
試しに3錠に戻してみたものの空腹は収まらなかった。
1日5食は食べないと空腹でたまらないし、その食事の間もなにかしら口にしていなと気分が落ち着かない。
その食生活は確実に裕奈の体に返ってきている。
急速に成長した胸はそのままに、細くくびれていたウエストはでっぷりとせりだし、自慢の上を下から持ち上げている。
腰周りではスカートの上に乗り切らなかった贅肉が少々たれ気味にのっかっており、下からブラウスの拘束を破ろうとめいいっぱい押し出している。
以前はバスケのドリブルで引き締まっていた二の腕は今やたっぷりと脂肪がつきパツパツに張り出したブラウスの裾からもそのゆれる様子が見て取れるようになっている。
当然、その上半身を支えるべく下半身も肥大化しており、どっしりとしたその姿からはもはや機敏に動くことなど不可能であることが見て取れる。
クラス内では、急速に肥満化した裕奈の存在を気にするようになっており常に好奇の視線に晒されているようで居心地のいいものではなかった。
「まぁ、ゆーなが大丈夫っていうならウチらもつっこんだりせぇへんけど・・・悩みがあるならなんでも言ってぇな?」
なんだか亜子の優しさが切なかったが、食事の手が止まることはなかった。

 

「ゲプゥーっ。あぁーまた食べちゃったなぁ」
本日3回目の夕食を終えた裕奈が誰となくつぶやいた。
洗い場には通常の3倍分の洗い物が控えている。
さすがに3度も夕食をしてしまうと体を動かすことも億劫で、そのままリビングで横になって寝てしまおうかとさえ思えてきた。
「むぅ〜、このままじゃあのビキニも着れないよねぇ〜」
ふと、2週間前に買ったビキニのことを思い出した。
あのころはまだウエストだってくびれていて亜子やまき絵がうらやむスタイルだったっけ、なんて思ったりもした。
あのころは随分昔のように感じるけど、たった2週間のことなんだなぁと思うとなんだか泣けてきてしまった。
(そうだ、もう一度あれを着てみよう。どれだけ太ったかわかればダイエットの決心だってできるはず)
そう思うと洗い物より先にクローゼットにしまったままのビキニを取り出していた。
「うっ、やっぱキツイ〜!」
2週間前からすれば当然である。
それでもなんとか上下を着付けると姿見で自分の姿を確認してみた。
(・・・っ!)
思わず青ざめるような光景がそこにはあった。
以前とは比べ物にはならないほど肥大化した胸。

その胸を押し出すように膨らんだお腹はアンダーウェアを覆い隠しまるで下にはなにもはいていないように写る。
お尻は左右にでっぷりとせり出しそこから丸太のような足が伸びている。
思わず目をそむけようと顔を動かすと鏡の中の巨体がぶるんと震えているのが目の隅に写った。

 

ピンポーン

 

不意にインターホンが来客を告げた。
「ゆーなーっ!いるー?」
亜子の声だ。慌てて玄関に向かおうとするが自分の姿を見てハッと気づく。
亜子は自分の姿を見て同思うだろうか?
2週間前ならいざ知らずブクブクに太ったデブ女がビキニを着て鏡を見ているのだ。
頭の中が真っ白になった。
「ゆーな、入るよ?」
今度はまき絵の声だ。ガチャリとドアの開く音がする。
このときほど無用心な自分を呪ったことはなかった。
玄関から今居るリビングまでほんの10秒あれば着いてしまう。
こんなこっけいな姿は友人にはとても見せられない。
頭の中はパニックでまだ何一つ考えがまとまらぬままリビングのドアが開いた。

 

「ゆーな?」
電気が消えたリビングは何も見えない。ついさっきまで裕奈がそこに居たことはわかるのだが、
まだ闇に目が慣れないせいでその姿も見ることができない。
「見ないでっ!」
闇の奥から声がする。慌てて電気だけ消したものの着替えるには時間がなさすぎた。
洗濯物のシーツだけ引っかぶって部屋の隅で隠れていた。
「私たち謝りにきたの」
「ウチらがさんざんゆーなの胸のことをからかったりしたから、ストレスであんな食べるようになってもうたんよね? ウチらもゆーなの胸のこと羨ましかってん。でもそれがゆーなをそんなに傷つけたとは思わなかったんよ? ホンマにごめんな、ゆーな」
闇の中で何かがビクっと動いた気がした。
「うわぁぁぁん!!」
不意に二人の前に肉の壁が出現した。
「キャァ!!」
そのまま2人は壁に押しつぶされるように床に倒れた。
「ごめんねぇ、私ばっかりいい目を見ようとしたからきっとバチがあたったんだよぉ、2人にこんなに心配までかけて私こそごめんねぇ」
裕奈は泣きじゃくっていた。
自分ばかりが巨乳になろうとしたこと、それを2人に自慢していたこと。

さらに自分がブクブク太ってしまった後も自分を2人が心配してくれたこと、いろんなことがごっちゃになって涙が止まらなかった。
「ゆ、ゆーな、重い・・・」
裕奈の下敷きになっていたまき絵の声で慌てて体を動かした。

 

「あんなー、クラスのみんな、ネギ先生もゆーなの事心配してたんよ。特にネギ先生なんかは自分の力不足せいでなんて言いだしてもうてな。そんでウチら2人が代表で様子見に来たんよ。そしたら玄関は開けっ放しやしリビングは真っ暗やし、もうびっくりしたんよ。最後に急にゆーなに押し倒されてまた吃驚やったよw」
そこまで聞くとまた裕奈は感極まって涙が零れた。
自分を好奇の目で見ていると思っていたのにみんな心配してくれていたんだと思うと、なんだか自分が恥ずかしく思えた。
「あのね、亜子・・・全部話すね・・・」
裕奈は洗いざらい全部亜子とまき絵に話した。
通販で買った巨乳薬のこと、それをわざと2人は内緒にしていたこと、無茶な服用をしたせいで食欲が止まらなくなってしまったこと、途中怒られるかなと思ったりもしたけれど2人は最後まで黙って聞いてくれた。
「巨乳薬のことを内緒にしてたのは許せないけど、正直に話してくれたから許してあげる」
まき絵は笑顔でそう告げた。
「でも、ゆーな、なんで家で水着着てるの?」
思わず亜子がプッっとふきだした。
それにつられて3人一緒に笑ってしまった。

 

「・・・今日はありがとね」
「ええよ、ウチら友達やし水臭いことはいいっこなしや」
「あーあ、今年こそはビキニデビューだと思ってたんだけど、やっぱり今年の流行のワンピースになりそうね」
「こら〜、しっかりダイエットしなよー? ゆーなは元はスタイルいいんだからもったいないよ?」
「えへへ、ありがとう。今年は無理でも来年にはビキニデビュー目指して頑張るよ」
「来年には3人ともビキニが似合うようになってればええねぇ」
「・・・ふふ、今日は本当にありがとねっ!」
「また明日学校でねー」
「おやすみー」

 

2人を見送ったあとリビングのテーブルの上にある赤と緑の派手はビンに気が付いた。
「もうこれは私に必要ないね」
ビンゴミに入れる前に中身を捨てようとゴミ箱の前でひっくり返す。
「あれー?まだ全部飲んでなかったと思うんだけどなー」
「まぁいいや」
ゴミ箱に投げ込むとそのまま裕菜は眠りについた。

 

-fin-

 

#ネギま,明石裕奈


トップページ 肥満化SS Gallery(個別なし) Gallery(個別あり) Database