315氏による強制肥満化SS

315氏による強制肥満化SS

『化身』

 

 

 

201x年 
21世紀初頭のダイエットブームの反動か、最近はふっくらした体型が女性の間で流行だ。
僕の彼女は....残念ながら子供のようにほっそりしてる。でも好きだ。
ちょっと神経質で尖ったところがあるけど、波長があって何となく気が合う。

 

今日、彼女とディナー....の筈だったんだけど、体調が悪くてそれどころじゃなさそうだ。
「ごめんね」としきりに言ってるが、晩御飯どころではない。家まで送りベッドに寝かせる。
年齢に似合わない子供みたいな体は、こわばった感じで妙に硬い。
発熱してあかくほてった顔は苦しそうな表情だ。
夏風邪か? と思いつつ彼女の頭に濡れタオルをあてる。
「病院に運ぼう」とタクシーを呼ぼうとしたら「私、大丈夫だから」と制止する。
彼女は「I君、心配入らないから家に帰っていいよ」と言ったが、僕は彼女に付き添うことにした。

 

ベットの傍で僕はいつの間にか寝てしまったようだ、もう深夜だ。
彼女の体は悪化してるみたいで、息が荒い。
「おい、大丈夫?」と触れようとしたとき、

 

    急 に 彼 女 の 身 体 が 眩 し い 光 で 満 た さ れ た 。

 

僕は驚きのあまり、気を失ってしまった。

 

気付いたら朝。彼女は回復したようで、みょうにさっぱりした表情でハミングしながら朝ごはん作っている。
僕は「おはよう」と彼女に....本当に僕の彼女だよな....なんかふっくらしてるから別人かと思った。

 

丸顔におっきな瞳。軟らかそうなお腹に大きい胸。
かわいく色っぽくなったのは嬉しいが、急にどうしたんだ。
不思議に思いながら辺りを見回すと、いつもの部屋に見慣れない「皮」が転がっている。

 

「これ何?」、と聞くと。
「男性がレディにむかって”脱皮”の事を聞くのは違反よ」と笑った。

 

”脱皮”って人間が?? そう驚きながらも男の体は正直。
その夜、より魅力的になった彼女の体を抱いてしまった。

 

 翌日、自分の家に帰るついでに本屋に寄ってみた。女性向け雑誌の表紙には、
「いよいよ夏、今年こそ脱皮して夏ボディになろう」
「脱皮して恋をGETしよう!」...などなど。

 

 あーそうか。知らないのは僕ら男連中だけだったのか。
”人間的に一皮むけた”とか”脱皮した”ってのは精神的な成長の事と思ってたが、本当に脱皮してたのだな。

 

一月後。
「おはよー!」、今日も彼女と一緒だ。
体型にあわせて性格も丸く柔かくなったようで、最近妙に明るい。
一緒にいるだけで楽しい。

 

でも、もう一回くらい脱皮しないかな....

 

 

[おしまい]


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