7氏による強制肥満化SS

7氏による強制肥満化SS

 

 

暗い空間に目を覚ます。
…ここは… 生まれ変わる前の世界?
ここにいる、という事は… また…、また私は死んでしまったのか…。
またしても鷹野三四に勝てなかったのだ…。
「一体どうすればいいの…? 羽入…。あんたもあきらめないで考えてよ!」
半ば発狂しそうになりながら叫ぶ。
「あぅあぅ、ちゃんと考えてるのです! ん〜鷹野が死体として見つからなければいいのですよ。だから…。」
一人でなにやらぶつぶつ言いながら羽入が考えこむ。
「…あ! 思いついたのです! あぅ!」
「な、何!? どんな方法!?」
「ん〜、でも… 上手くいくかわからないのですが〜…。」
「6月の壁から抜け出せるなら、どんなリスクの高い賭けでもいいのよ! いいから言ってみなさいよっ!」
「あぅあぅ、わかりましたのです。実は、僕にはいまだ隠されし、梨花にも見せた事のないオヤシロパワーがあるのです。」
「な… 何よそれぇ! あるんなら今までの世界でも出しなさいよ!」
「い、いやまさかこの力が役に立つとは夢にも思わないのですよ!」
「…なんかあんまり期待できなさそうね…。で、その力ってのは?」

「それは…、僕の食べた分のカロリーと同じ分のカロリーを、他人に分け与える事ができる力なのです…!!」
「…。」
神妙な面持ちで話すから、どんな力かと思えばコイツ…!
「その力の何が役に立つっていうのよ! 馬鹿羽入! 無駄に期待しちゃったわよ! 何よそんな力!」
「人の話は最後まで聞くのですよ! いいですか? あの綿流しの夜の死体が鷹野じゃなければどうなりますか?」
「…? 多分、富竹死亡の件で鷹野が警察に疑われて、組織が動きにくくなると思うわ。」
「それです! それなのですよ! つまり、あそこで鷹野の焼死体が発見されなければ良いのです!」
「そ、それができれば今までだって何とかできたわよ…。どうやったらそんな事ができるの? あの死体を用意してるのは奴らなのよ。」
「ふっふっふ。意味がわからないであろう梨花のために、説明してあげるのです。」
「ん〜…?」
わからない。羽入が一体何を企んでいるのか。
「いいですか。人の死体を完全に骨だけにするには、とても強い火力で1時間以上焼かないと不可能です。なので、山にあったあの死体は骨になってはいなかったハズです。」
「う、うん。まぁ、そうでしょうね…。」
「つまり、山で見つかる焼死体は見た目鷹野と体格が似ていますが、死体の表面が丸焼けのため歯型照合になってしまいます… が! 体型があきらかに違えばまさか鷹野とは思われず、別件として捜査されるはずなのです! あぅ!」
「という事はつまり…。」
「そうなのです! 鷹野が焼死体とは全く体型の違う身体、つまりデブになればいいのです!」

自信満々に羽入が言う。
「ぜ、前代未聞の6月の壁突破法だけど、もう綿流し1ヶ月前に帰れるくらいの力しかあんたには残ってないのよ?」
「そうですね。常識で考えるならば、鷹野を一ヶ月でそこまで太らせるのは不可能でしょう…。そこで! この隠されしオヤシロパワーなのです!」
「さっき言ってたカロリー分けるとかってやつ?」
「そうなのです! 僕はこの一ヶ月、シューを食べ続けますのです! そしてそのカロリーを鷹野にも分け与えてやるのです! 無理矢理に! …梨花は僕がシューを一日どのくらい食べられるか、知ってますね?」
羽入がにっこり笑う。あぁ、知っているさ。
あればある分だけ食べつくす、あの羽入のシューへの食い意地…。
あのカロリーと同じ分のカロリーを生身の人間が取り込んだなら…。
「鷹野はぶっくぶく〜のぶよぶよ、なのです☆」
同じ女として、私は鷹野を心のそこから哀れんだ。
「なるほど…。わかったわ。望みは薄いけど、その作戦に賭けましょう。行くわよ…羽入。次の雛見沢へ!」
「はい! なのです!」
(ふっふっふ〜。これでシューを山ほど食べられるのです! 僕、頭いい〜のです! あぅ!)

 

#ひぐらしのなく頃に


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