200氏による強制肥満化SS

200氏による強制肥満化SS

 

 

 あるところに一人の若い狩人がいました。
森で仕事をしていた狩人は、茂みが揺れるのに気付くととっさに銃を構えました。
しかし、茂みから出てきたのは獣ではなく老人でした。
狩人は老人をびっくりさせてしまったとお詫びを言いました。
するとおじいさんも、こちらこそ仕事の邪魔をしてすまなかったといい、
宝物のありかを教えてくれました。
さらに、今教えた場所まではこれで行くといいと言って、
どこへでも行ける魔法のマントをくれました。

 

 狩人はおじいさんの言った通りに、切り立った崖に建つ一本の枯れ木に行きました。
なんとそこへ行きたいと願っただけで、一瞬で着いてしまったのです。
彼は枯れ木の上にある鳥の巣から、金の卵を手に入れました。

 

 「今日はついてるぞ!まだ何か良いことがあるかもしれない」
そう思って家には帰らず森の中をうろつきました。

 

 日も暮れてきたころ、一人のきれいな娘と出会いました。
顔は整っていて砂時計のような女性らしい丸みを帯びた美しい人でした。
森をうろついている間に仕留めた獲物を代価に、一晩泊めてもらうことになりました。

 

 実はこの娘は魔女の娘で、彼女自身も魔術の覚えがありました。
魔女といっても邪悪な人ばかりではありません。
この娘も根は良い子で動物にもよく懐かれました。
しかし、どうもいたずら好きの節があり、さらに欲しいと思ったものは
絶対に手に入れようとするのでした。

 

 とても貴重な金の卵に魅せられた娘はスープに眠り薬を混ぜて、
狩人が寝ている好きに卵を盗みました。
翌朝、狩人をデートに誘って彼にマントを使わせました。
遠い遠い地へやって来ました。
狩人がマントを轢いて娘を座らせて少しだけ風景を眺めている内に、
娘はマントを使って帰ってしまいました。

 

 狩人は騙されたことを知りとても腹が立ちました。
なんとか仕返しする方法を考えるうちにキャベツ畑にたどり着きました。

 

 お腹が空いたので一つ食べると、なんとしたことでしょう!
狩人の体はロバになってしまいました。
狩人はとても驚きましたが、持ち前の前向きな性格で何とかなるさと思っていました。

 

 またひとつ、ふたつと食べている内に、今度はロバから人へと戻りました。
どうやら人間になるキャベツとロバになるキャベツがあることを知った彼は、
いい仕返しを思いつきました。

 

 

 しばらく後、娘の下に野菜売りがやってきました。
新鮮なキャベツだというので早速調理して食べてみると、男が家の中へ飛び込んできました。
娘は野菜売りの男があの時の狩人だと知り心臓が張り裂けそうでしたが、
もっと驚くことがすぐに起きました。
体が徐々にロバへと変わってしまったのです。
娘は嘆き悲しみ、また酷く後悔し、これから自分がどんな仕打ちを受けるのか
びくびくしていました。

 

 狩人はロバに変化した彼女を粉ひき屋へ連れて行きました。
娘だったロバは主人と狩人が話しているのを横目に、物悲しそうな顔で訴えかけています。
彼女に労働させて、仕返しをすると同時にお金を稼ごうというのです。

 

 しかし、いざ粉ひき所へ連れて行くとそこの主人はあまり乗り気ではありませんでした。

 

「こりゃいいロバだな。若くて元気がありそうで、おまけにロバの中でもべっぴん顔と来てる!
 だがあいにく、粉を引くのは用が足りてるんだ。でも、今ちょうどいらなくなった穀物を
 どうするか考えていたところだ。豊作のせいで安いし、ものも古くなっちまった。
 今じゃ引き取ってもらうのにこっちが金を支払わなきゃならないときてる!
 畑に撒こうにも、ここらにはないしなぁ。ネズミが沸く前にこの雌ロバに掃除代わりとして、
 蔵の古い穀物を食べてもらうとするか」

 

 結局、不要な穀物をロバに食べさせるという内容で貸し出しの契約がまとまりました。
その日からは大変でした。起きている時間のほとんどは食事に充てられ、
娘(今はロバですが)のお腹は常にパンパンで、重たいお腹を引きずるように生活していました。

 

 それからしばらく経ち、狩人は彼女の様子を見に行きました。
もう憎んでこそいませんが彼女を許したわけではないですし、
ただほんの少し彼女の様子が気になったのです。

 

 粉ひき屋を訪ねると主人の怒号が蔵から聞こえてきました。
何事かと覗いてみると、主人が娘に無理やり穀物を食べさせているのです。

 

 日々のお勤めですっかり太ってしまった娘は、蔵の中ですら鈍重に動くしかできず、
自分で食べて回ることが難しくなっていました。そのため牛を飼う時に使う檻を、
もっと狭くしたような拘束器具で彼女を固定し、嫌がる彼女の口へ無理矢理に穀物を
押し込んでいるのです。
どうしても口を開けないときには(開けたくても開けられないほど衰弱しているのです)
尻に鞭を打って口を開かせました。

 

 四つん這いの格好で体を吊られ、それでも腹は地面についてしまっています。
苦しそうな鳴き声を力なくあげていました。その鳴き声が痛みなのか満腹のせいなのか、
口が塞がれているからか、身に付きすぎた肉が呼吸の邪魔をしているのか。
あるいは全部でしょうか。
とにかく、そんな状況を見てとてつもなく驚いた狩人は、勢いよく粉屋の主人に飛びつきました。

 

「どういうことだ!こんなにロバを酷使させることは了解していないぞ、これは契約違反だ!」と
狩人が言いました。

 

 建前上はこういいましたが本当はこの惨状を見てからというもの、彼女の身が何より気がかりで
仕方がなくなっていたのです。飛びつかれたことですっかり面くらい、倒れ込んでしまった主人を
尻目に狩人は娘に一声かけて家に連れて帰りました。

 

 狩人は娘を人間に戻してあげることにしました。
もっとも今となっては元通りというわけにはいかないでしょうが。

 

 辺境の地に成っていたキャベツを取ってきて彼女に差し出しました。
彼女は喜んで食べました。するとどうでしょう。
出っ張った顔は徐々に元の美しい顔へと変化し、体も前と同じように美しく
戻っていくではありませんか。皮膚や体毛は着ていた衣服に変わりました。

 

 すっかり元に戻った彼女は心の家で大変喜びましたが、まず狩人に今までの非礼を詫びて
感謝の意を示しました。狩人も、娘が十分すぎるほど悔いたことを察すると彼女を赦しました。
そして実は出会った頃から彼女を好いていたことを告白しました。

 

 娘の涙やらでぐちゃぐちゃな顔がポッと赤くなりました。
そのとき、彼女の体がポンッ!と膨れ上がりました。
ロバの姿で食べた分が今になって噴き出したのです。

 

 娘は悲鳴を上げて腕で体を覆い隠そうとしましたが、
せいぜい胸の半分を隠すのが精いっぱいというところでした。
少しでも見える部分を減らしたいのか、すぐにしゃがみ込もうとしました。
しかし、体がうまく動かないのと、お腹や太ももが邪魔をしてうまくしゃがめませんでした。

 

 そのまま体勢を崩して後ろに倒れ、大きなお尻で盛大に尻餅をつきました。
すっかり太くなった足はかろうじて内股を保ってますが、大きく出っ張ったお腹が
すべて隠しているため、あらためて隠す必要もなさそうでした。

 

 娘は恥ずかしさと情けなさで気が狂いそうでしたが、男は何を気にするでもなく
大笑いしていました。単に珍しいものを見たという驚きと、
彼女の愉快な一面を見れたという気持ちの表れだったのでしょう。
笑い声は澄んでいて何の悪気も見て取れませんでした。
ついには、今にも泣き出しそうだった娘すらつられて笑い出してしまいました。

 

 その後、彼らは晴れて結婚し、末永く幸せに暮らしました。
#グリム名作劇場


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