JUMP氏その5
みさき「ねぇ〜、次のバイトどうする?」
えりか「あ〜、そうか。不○家も、もうダメだもんね。次決めなきゃ。」
みさき「あ〜あ、結構時給よかったんだけどなぁ。」
えりか「しょうがないよ。でもさ、ケーキもったいないよね。」
みさき「うん。冷凍のケーキ、まだ店の中に一杯あったよね。」
トゥルル・・・トゥルル・・・
みさき「あ、店長からだ。」
えりか「どうせ、バイト辞めろってことだろ。」
みさき「はい。もしもし。みさきですけど。」
店長「おー、みさきちゃん。あのさ〜、」
みさき「やっぱ、店だめですか〜。いままでの給料は・・・」
店長「あ〜、そうじゃなくて、今日はシフト入れないかなぁ?」
みさき「え、シフトって・・・。店開けるんですか?」
店長「いや、店は開けられないけど、ちょっと、仕事があるんだ。」
みさき「平気ですよぉ〜。あ、えりかも居ますけど連れてきますか?」
店長「ちょ〜どいいや。じゃあ、お願いね。」
みさき「では、失礼します。」
えりか「なに?バイト?」
みさき「うん。今から、店に来てくれってさ。」
えりか「ふ〜ん。どうせ、掃除かなんかじゃない。」
みさき「ま、とりあえず暇だしさ。最後のバイトしますか!」
店長「お〜、二人とも良く来てくれたね。」
みさき「はい。暇だったんで〜。」
えりか「それより、店平気なんですか〜?」
店長「店はどうなるかわからないけど、とりあえず手伝って欲しい事があるんだ。」
みさき・えりか「は〜い。」
店長「二人とも知ってるかとおもうけど、ケーキとかかなりの数の在庫があってさ。」
みさき「そうですよね。」
店長「このケーキ、もう本部は引き取ってくれないんだけど、捨てるのにお金がかかるんだ。」
えりか「そうなんですか?」
店長「うん。相当な量だから、ざっと20万円くらいかな。」
みさき「ヤバイですね。」
えりか「それで?私たちは、何をすればいいんですか?」
店長「二人に、食べてもらいたいんだ。」
みさき・えりか「え?」
店長「君たちの時給は確か、950円だったよね?」
みさき「そうですけど。」
店長「店に居る時間は、その給料払うよ。それにケーキを食べるごとにボーナスをあげよう。」
えりか「え、本当っすか?」
店長「ショートケーキは1個につき50円、ホールケーキなら1個500円」
みさき「え、私達、ただ、食べるだけでお金もらえるんですか?」
店長「あぁ。」
えりか「じゃあ、やろうかな。」
みさき「でも、私ダイエット中だし。」
店長「あ、やるんだったら、在庫全部食べてね〜。」
えりか「え、全部ですか?」
店長「君たちなら、食べれるだろう。デザートは別腹だし。」
えりか「それは違うような・・・」
みさき「ん〜。どうしよう。」
店長「それに、もらった給料で、エステにでも通えばいいんじゃない。」
みさき「エステかぁ。」
えりか「あ、でも、やっぱ、食べるだけでお金もらえるなら。私やりますよ。」
みさき「え、えりかぁ〜。」
えりか「みさきもやろうよ。だって、食べるだけでいいんだよ。」
みさき「う〜ん。・・・あ、友達とか連れてきちゃだめなんですか?」
店長「あのね〜、これは本来は廃棄する商品なんだよ。あんまり、おおっぴらにすると・・・まずいからさ。」
みさき「廃棄かぁ〜。」
店長「あ、商品そのものは大丈夫だからね。それは太鼓判だよ。」
みさき「じゃあ、やります。」
店長「じゃあ、早速持ってくるね。」
みさき・えりか「はい。」
二人は、事務所のテーブルに座った。
えりか「ケーキ!ケーキ!」
みさき「あ〜あ、ダイエットがなぁ。」
えりか「ダイエットが何よ!みさきは痩せているじゃない。」
みさき「でもぉ。」
えりか「みさきだって、バイト中、『このケーキが、全部食べられたらなぁ〜』とか、言ってたじゃない。」
みさき「たしかにそうだけど。」
店長「おまたせ〜。」
そこには、ショートケーキから、ホールケーキまでよりどりみどりのケーキが山ほど。
店長「まだまだ、あるからなぁ。それと、飲み物何が欲しい?買ってくるぞ!」
みさき「あ、私は、お〜いお」
えりか「あ、コーラで!!みさきも同じのでいいわよね。」
みさき「え、あ、」
店長「OK!コーラだなぁ。じゃあ、買ってきますぉ!」
みさき ( ・・・、コーラか。太りそう。)
えりか「ねぇねぇ。みさき〜食べないの??」
見ると、えりかは、手づかみでケーキをほおばっている。
みさき「あ、いつのまに・・・」
えりか「早くしないと、なくなっちゃうぞ〜」
みさき「もぉ〜。私のも残しといてよ〜」
二人は競うように、ケーキを食べた。
みさき「ん〜これおいしい。」
えりか「それは、キュービックコレクション(マンハッタンチョコショーとケーキ)だよね!
確か新製品だよ。」
みさき「そうなの?ってか、詳しいわね。」
えりか「私、このごろ毎日のようにシフト入ってたから、覚えちゃって。」
みさき「じゃあ、売れてるやつとか教えてよ。」
えりか「ってか、どうせなら全種類食べればいいじゃない。」
みさき「確かに。どうせ、たくさんあるんだからね。」
そういって、二人とも、また食べ始めた。
食べるのに夢中になっているせいか、無口になってきた。
店長「お待たせ〜。買って来たぞ〜」
みさき「遅〜い。店長」
えりか「早く!くださいよ。口のなかがぱさぱさしてきて・・」
店長「まあ、そう焦るなって。」
えりか「早く早く!」ゴキュゴキュ
えりかは、1.5リットルのコーラをがぶ飲みし始めた。
店長「お〜、いいのみっぷりだなぁ。」
みさき「私も、喉渇いた〜」
店長「お〜、みさきちゃん。ほれパス〜」
みさき「さんきゅーです。ゴキュゴキュ」
えりか「でも、なんか飽きてきちゃった。」
店長「ん〜、二人とももうこんなに食べたのかぁ。」
みさき「はい。育ち盛りですからぁ。」
店長「そうだなぁ。どんどん食べてくれよなぁ。」
そう、二人とも、全種類はあっというまに食べていた。
しかし、口飽きてきたのも確かだ。
みさき「じゃあ、競争しようよ。」
えりか「え?」
みさき「どっちが、はやく1ホール食べれるか?」
店長「じゃあ、買った方にボーナス千円でどうだ??」
えりか「ボーナス!!やろうやろう。」
そして、1ホール食いの競争が始まった。
二人ともケーキにがぶりついた。
一瞬にして食べ終わった。
店長「みさきちゃんの勝ち〜!」
えりか「ん〜、くやしい。もう一回。」
みさき「望むところよ。」
店長「おいおい。もうかっても金はやらんぞ。」
えりか「お金じゃないわ。女の勝負なのよ!」
店長「なんじゃそりゃ?まあ、いいや。どんどん片付けてくれや。」
そして、二人ともケーキを食べていった。
そして、ケーキは二人のお腹を膨らませていった。
3時間がたった。
みさき「あ〜、最後の一個だ。」
えりか「もうないの?」
店長「あ〜、終わりだな。」
えりか「じゃあ、半分個しよう。」
みさき「うん。」
二人は、最後の一個を食べた。
えりか「あ〜、おいしかった。」
みさき「そうね。それにしても、お腹が・・・」
えりか「え? ぎゃぁ〜〜〜」
店長「そりゃ、あんだけ食べればなぁ。」
二人とも、妊婦のようなお腹になっていた。
そして、まんまるのお顔。
まあ、当然だなぁ。
という、光景が、全国の不○家チェーン店で起きていたら面白いのにね。
=データ=
二人の食べた量
デコレーションケーキ(ホール) 6個
アップルパイ(ホール) 10個
ショートケーキM(ホール) 4個
ショートケーキS (ホール) 5個
ショートケーキL (ホール) 3個
ノエルケーキ(ホール) 5個
あんぱ○まんケーキ(ホール) 10個
ペ○ちゃんのほっぺ 10個
三角ショートケーキ 30個
チョコレートケーキ 20個
イチゴのたると 10個
マンハッタン・ショートケーキ 10個
マンハッタン・チョコレートケーキ 20個
スクエアガーデン 20個
クール・ストロベリー 5個
クール・マンゴー 10個
コーラ(1.5リットル) 6本
二人の給料(合計):
950円 × 3H ×2 = 5700円
ケーキボーナス = 28750円
コーラ代 = 1260円
(みさき)競争ボーナス = 1000円
36710円
二人は、3万6700円のために、自分の体を犠牲にしてしまった。
たった、3万ぽっちではどうにもすることのできない体に・・・