Only See 貴方だけに見せる本当

Only See 貴方だけに見せる本当

 

 

彩南高校。リト達の教室で、今日も里沙は唯の胸を揉んでいた。

 

しかし、唯の反応はこれまでとは違っていた。
「ふふっ、気持ちいいわ。私は嫌じゃないから校則違反にはしないけど、
 でも、他の人にするのは止めてね、籾岡さん」
「う〜ん、確かにこの感触を知ると他のムネには浮気できないな〜」

 

そのやり取りをリトや未央達は近くから見ていた。

 

「唯、最近すっごく明るくなったよね。イメチェンしたのかな?」
「ついでに結城も眼鏡かけ始めたし」
「・・・まぁな」
唯は最近になって、性格が明るくなり、物腰も柔らかくなっていた。
その調子で校則の遵守を求めるので、これまでは守らなかった人達も
唯の明るさにつられ、校則を守るようになっていった。
また、その頃から、リトは眼鏡をかけだした。

 

・・・彼の目に、レンズ越しに映る唯の姿は、とても太っていた。
その肥満体を特大サイズの制服に押し込めている。
巨大な腹は、でんと突き出ながらも垂れ気味で分厚い三段腹を形成している。
今、里紗に揉まれている胸は頭よりも大きな爆乳であり、
里紗が感じている極上の手応えも納得だ。
スカートから見える足はとても太く、肉で出来たドラム缶の様である。
お尻は、人一人潰せそうな分厚さを持ち、それでいてとても柔らかそうだ。
そして顔は、目鼻立ちは保ちながらも頬がパンパンに膨れ、
顎は二重顎となり、首を飲み込んでしまってる。

 

古手川 唯 162cm 51kg 88・59・81
→134kg 119・134・117

 

 

 

唯がこうなったその日、彼女は家の近くに落ちてきた小さな隕石を見に来ていた。

 

「一体・・・何が落ちてきたのかしら?」
唯が覗き込んだその瞬間、隕石が割れ、蛭の様な生物が出てきて、唯の首筋に絡みついた。

 

「ひ!?」
唯はその何とも言えない感覚にへたり込み、
その直後に、ティアーユが駆けつけてきた。

 

「コテ川さん・・・遅かった!」

 

そして、蛭は、唯の体に溶け込むようにして消えた。
「消えた・・・」
蛭が消えたことに一瞬、安堵する唯。
だが、その直後に唯の体が膨れ上がった。

 

溢れ出す様に脂肪が増えていき、
服などあっという間に引き裂かれた。

 

「きゃあぁぁ!!」
そのショックで転倒する唯、
地響きの様な音が辺りに響いた。

 

100kg越しの肥満体となった所で、脂肪の増殖は止まり、
その後、唯はティアーユに事情を説明された。

 

「寄生型の宇宙生物!?」
「そう、その生物は寄生した人の脂肪を増殖させて、その中で生息する。
脂肪そのものと一体化してしまってるから、下手に取り除くと脂肪と一緒にあなたの命が
失われてしまう。存在がバレない様、他人の視覚に働きかけて、他人には太ってない様に
見えるのが不幸中の幸いだけど・・・」
「・・・・・・」
「これからどうしよう・・・」
「・・・結城くん達と話がしたいです」

 

 

それから、唯はリト達に事情を話し、
唯のたっての希望で、リトに本来の姿を見せる
「スケスケスコープくん(改)」が与えられた。

 

また、他人からの見た目は変わらないが、それ以外の所で唯の肥満化による変化が出てきた。

 

「いや〜、すっかり寒くなったね」
「もう冬だしね」

 

そんな会話がクラスでされる中、唯は、
「暑い・・・」 「え?」
肥えた体は、熱を帯びていた。

 

「・・・古手川さんの近くって暖かいね」
「寄ってもいいかな?」
「・・・ええ、いいわ」
なので、この季節は人気者である。

 

 

 

「やめなさい!」
「誰だ?」 「え、古手川?」

 

以前の様に、不良に注意しようとしたら、こんな反応が返ってきた。
寄生宇宙人によって、他人の視覚が操作されているが、
聴覚は操作されないため、野太くなった声はそのまま聞こえてしまうのだ。
「・・・なんか声、格好良くなってね?」
「逆らう気、失せたわ」
(え?)
しかし、妙な所から人気が出た。

 

 

 

そして、視覚でも分かる最大の変化があった。
本来、肥満体の人は胃が脂肪に圧迫されるため、大食いには向かないとされる。
しかし、唯の場合は寄生宇宙人が自身の栄養を確保するために大量の食事を取らせるように
食欲を操作して、以前よりも遥かに食事量が多くなっていた。

 

「ははは、食べた分、どこに入ってるんだろうね〜?」
(大きなお腹に入ってます・・・)
「やっぱ、ココ(胸)かな〜」
(うん、ソコ(胸)にも入ってるわ)
ただ、他人からの見た目は変わってないので、‘痩せの大食い‘として認知された。

 

しかし、それにも増して大きい変化は――

 

(古手川、明るくなったよなぁ・・・)
(オレ以外には元のままに見えるとはいえ、あんな体になったのに
どうしてなんだ・・・?)
リトは疑問を抱えていた。

 

それに対する唯の答えは、
(ここまで体型が変わったんだから、性格も変えてみようと開き直ってみたけど、
まさかここまで受け入れてくれるとは思わなかった・・・
それに、本当の姿を見ていても、変わらずに接してくれる彼が居てくれるから――)

 

 

 

そんなある日、リトは思い切って自分の疑問を(一部)、唯に聞いてみた。
「・・・古手川、何でオレに本当の体型を見せてくれたんだ?
『もしもの時のために、一人だけは本当の姿を知っておいた方がいいと思います』って、
モモは言ってたけど、それはオレに事情を説明した後だったし・・・」
「・・・結城くんは、この姿を見ても態度を変えないでくれるって思ったから。」
現にそうだった」
「・・・・それに、好きな人には本当の自分を知って欲しかったから・・・」
「え・・・」
視覚も聴覚も正常なリトは、唯の小声をはっきりと聞き取った。
彼の返した答えは――――

 

 

「ありがとう」

 

 

おしまい


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