547氏その9

547氏その9

 

 

ミッドガルダの街のある喫茶店、その片隅に、
管理局のエース・オブ・エースの異名を持つ人、高町なのはがいた。
その前から聞こえてくるのは、若き執務官、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンの声であるが、
「・・悪いけど、今日は会えなくなったって言って欲しい・・」どうも声色が弱々しい。
「でも、わざわざ来てくれたんだし、あの二人に会ってあげなよ」
あの二人とは、なのはが視線を向けた方の席に座っている紅い髪の少年、エリオと桃色の髪の少女、キャロで、この二人、辛い境遇でいた所をフェイトに助けられている。
「・・・でも、こんな体見せる訳には・・・」
「  分かった、じゃあ私から話をつけてくるね」 
少し間を置いた後になのははそう返答し、待たせてあったエリオとキャロの所へ向かう。
   (・にしてま・・) (・つ芝居を・・) (・・・険だよ、そ・・) (・トさんなら、きっ・・)
「それじゃあ、場所を変えようか二人とも」 「「はい」」 「えっ?」

 

なのはは二人を連れてきたのは、取り壊し中のビルの近くだった、
しかも着くなり二人に少し待つように言い、なのははまたどこかに行ってしまった。
(一体、何のつもりでこんな所に・・・) 話をつけると言ったのに場所を変えたこともそうだが、
ここは待つための場所ではない。いくら今日は解体作業はやってないといっても、辺りには破片が
散乱しているし、中途半端に壊されたビルから巨大な欠片が落ちてくることだって有り得る。  
そう心配していたフェイト、そしてその心配が現実のものになってしまう。
二人の二十数メートル上の壁が崩れ、巨大な破片が崩れ落ちてくる。
それを知ってか知らずか、二人は目を閉じうずくまってしまう。
このまま放っていたら、確実に破片の下敷きになる     「!」
二人の耳に聞こえてくる風切り音、そして轟音。
目を開けた二人が見たのは、黒いバリアジャケットをまとい、金色の髪をなびかせ・・・
横に大きな体をして・・・胸と腹が前にも大きく張り出している巨体の女・・・
フェイトであった。

 

「じ、じろじろ見ないで・・・・お願い」それは無理な相談である。
なにせ今二人の目の前に、恩人であるフェイトがその肥満体をさらけ出しているのだから。
ただでさえ狭いバリアジャケットの表面積は、脂肪によって押し上げられさらに狭くなり、
おまけに覆っている部分は覆っている部分で、今にもはち切れそうである。
二の腕はなのはやかっての自分の腰回りよりも太くなり、
握ってるバルティッシュが小さく見えてしまう。
二本の脚は最早、一対のドラム缶である。
太ももの上半分がニーソ(?)に乗っかりながら、豪勢にはみ出してる。
その様は極太のソーセージにも見えてくる程だ。
股間は密着したもも肉と布地で隠されているが、その後ろは逆に布地が押し上げられて
完全に露出してしまってる。つまり、大振りの桃の様な巨大なお尻が丸見えになってしまってる。
腹肉はバリアジャケットに収まりながらも、その上から柔らかさを主張している。
それほどの脂肪が付いたお腹は、重力に坑い、臨月の妊婦を超えるほどの大きさでせり出している。
それよりも一回り以上大きい胸は、フェイトの身長に並びかねない程のサイズを持つ爆乳である。
エリキャロの全身と同等の質量を持ちながらも、お腹に支えられて綺麗な円形を保ち深い谷間を
くっきりとさせている。首は脂肪に埋もれてしまい、頭と胴体をつなぐのは、二重になった顎だ。

その真後ろで、頭と背中に圧迫された脂肪がたっぷりとはみ出ている。
そして、あの端正な顔も付いた肉によってかなり印象を変えている。
鼻先を残して埋もれてしまった鼻に、狭められた口。
あの紅い瞳も頬肉によって圧迫され、やや細くなってる。

 

顔を赤らめ、瞳に涙を溜めながら、二人に背を向けるフェイトだが、
「「フェイトさん!」」 腰辺りに強い衝撃が来て、全身の脂肪が大きく揺れる。
エリオとキャロが抱きついてきたのだ。困惑してる所に、
「にゃはは、三人とも会えて良かったね」 上から聞こえてくるなのはの声。
見上げると、丁度破片が落ちてきた辺りにバリアジャケットを展開したなのはがいた。
「まさか、破片を落としたのは・・・どうして・・こんな・・・」
「信じてたから」 「えっ」
「フェイトちゃんは、多少見た目が変わっちゃっても、何も変わってないってことを」
「フェイトちゃん自身に教えたかった」
「そうですよ、フェイトさんは僕に、」「私に、」
「「かけがえの無いものをくれました」」
エリオとキャロは、フェイトの腰肉を抱きながら、互いを見つめている。
細められて尚綺麗な目から、感涙をそっと流すフェイトだった。

 

「知ってたの!?最初から!?」
帰る二人を見送るために、なのはに付いてきたフェイト。
もうバリアジャケットは解除し、今の格好は元々着ていた管理局の制服である。
・・・非番なのに制服を着てるのは、単に私服が全てサイズが合わなくなったからである。
特注の制服は、今のフェイトの体にピッタリとフィットしている。
いや、胸周りは少々足りてないようでボタンが引き延ばされ、
その谷間の一部が露わになっている。
「ええ、前にこっそり会おうとした時に見たんですよ」
「私たちは別に気にならなかったけど、なのはさんに止められて、」
「やっぱり自分から会ってほしかったしね」
「ともかく、また会おうね・・・次会う時までには少しは痩せておくね・・・」
「  ええ、次会う時はもっとイイ体になってると信じてますよ」
「それでは、さよならです。フェイトさん、それになのはさん」
完全に見えなくなるまで、二人を見送っていたフェイト。
その胸中には、今の自分を認めてくれた者に答える為に必ず減量してみせるという
意志を秘めていた。

その意志は、きっと報われるであろう。

 

 

ただし、その意志はともかく、もたらされた結果が長く続くとは限らない・・・
なのは(『今度は』、リバウンドしない様にね、フェイトちゃん♪)

 

フェイトの現在の状態 体重143kg B 162cm W149cm H156cm


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