太りすぎにはごようじん

太りすぎにはごようじん

 

 

(あやふやな記憶に想像による補完を加えた) あらすじ
『小学4年生の白雪舞(しらゆき まい)は、
家のタンスの封印を解き、小人の従者達と
おとぎの国への扉を見つけた。
意思を持ったタンス率いる従者達と共に、
おとぎの国を冒険していく舞は、おとぎの国の王子様と出会い、その求婚を受けたが、
それからその地位を狙う魔女とその手下にイヤガラセをされてきた。
しかし、その魔女が仲直りを言い出してきて、
そのためのパーティーに舞と従者を招待してきた』

 

 

 

森の中のお屋敷に向かう一団がいた。
小人の従者達に(こいつらの特徴は全く思い出せない・・・)、
従者たちを率いる、意志と人の顔を持つタンス、
(こいつもほとんど思い出せない・・・)
長い黒髪をポニーテールにした、
ほっそりとした体の可愛らしい少女、白雪 舞だ。
(この娘もかなりのうろ覚え・・・)

 

「しかしあの魔女がワシ達を招待してくるとは、
何か企んどるのではないだろうか?」
「考えすぎだよ〜、魔女も悪い人じゃなかったんだよ」
タンスは魔女を疑ってるが、お人好しの舞は魔女を信じていた。
後になって考えると正しかったのはタンスの方だったのだが。

 

 

扉を開き、魔女から言われていた通り地下へと向かう。
その広間には、鳥の丸焼きにステーキやピザ、
バケツブリンとホールケーキといった数々のご馳走がテーブルの全面に広げられていた。
そして魔女とその手下たちが、吹き抜けのバルコニーから見下ろしていた。

 

「ようこそ皆様、召し上がってください」
ニコニコしている魔女が言ってくる。
「あれ、魔女達は食べないの?」
「いえいえ、今までの仕打ちの埋め合わせですから」
「皆様で召し上がってください」
「さぁさぁ贅を尽くした料理を堪能して下さい ふふふ」
魔女は笑みを浮かべているが、その笑みと声には何かを含んでいたが、
しかし視線がご馳走に釘付けな舞達にその声は届いてなかった。

 

「それでは喜んで」
「「「いただきまーす」」」
舞と従者達はご馳走を食べていく、
しかしタンスは一切手を付けない。
舞と従者達はご馳走を勧めるが、タンスはそれでも食べようとしない。
ならいいと放っておいて舞たちはご馳走を食べ続ける。

 

一時間後、ご馳走を食べきって満腹になった舞達とタンスはそのまま寝てしまう。

 

 

朝になり、舞が目を覚ました、
寝起きだからか、体が重い。
寝ぼけてるのか従者の体が膨れて見える・・・
タンスに入れてない・・・いや・・・これは・・・
「 ふ・・太ってる!?」
そう従者の体は、太ったために膨れ上がっていた。
そして舞の体も風船の様にはち切れんばかりに膨れ上がり、太っていた。

 

そこへ魔女の高笑いが響いた。
彼女は昨日と同じくバルコニーにいたが、
その笑みは昨日と違い嘲笑するそれである。
「昨日あなた達が食べた料理には、魔法というスパイスをたっぷりかけていてね、
 その魔法は食べたものをでっぷりと太らせるのよ、
 そんな体では王子にも嫌われるだろうね!」
「そんなぁ!!」
「さあもうお帰りなさい、帰れるものならね」
外に出る扉よりも明らかに舞の横幅が大きい。
つまりここから出ることも出来ないのだ。

 

「それはどうかの」 タンスが笑った。
そしてタンスの体が光り輝き、その形を変えていく。
横に大きかったそのシルエットは、更に横に大きくなり、縦に長くなっていき、
後ろから突起が出てきたかと思うと、それは大きな羽になる。
表面の木の模様が消えて、鱗に変わる。
そして顔は元の面影を宿した竜のそれになる。
そう、ドラゴンである。

 

「これがワシの真の姿じゃ」
「しかし元々太ってたから一口でも食べてしまうと、
その重みで飛べなくなってしまうのじゃ」
「だから昨日料理を食べなかったの・・・?」
「そうじゃ、料理の魔法には気づいてなかったから、
 あなた様と従者達を止められなかったが・・・」
「ともかくここから出るぞ!」

 

舞と従者たちを乗せたドラゴンは圧倒され呆然としている魔女達を尻目に
屋敷の屋根を突き破り飛んでいった。

 

8
タンスのお陰で魔女の企みから舞達は助かり、
これにて一件落着、ではないのである。

 

(ここからは挿絵を元にして自分が捏造した描写なので、
オリジナルにこんなシチュはありません、あしからず)

 

屋敷から離れた山の頂上にドラゴンが佇み、
従者達が転がされていた。
「改めて見ると、太ったなあ  お前たち」
ドラゴンは従者たちの方を見て、舞の方から目をそらして言う。

 

近くにいた舞も改めて自分の体を見てみて、涙ぐんでいる。
先述の通り見た目は風船だが、実際には
柔らかくたぷんと弛んでいる肉のそれだ。
まだ小学生なので胸と言えるところは無い・・・腹の一部である。
そんなお腹は正に太鼓腹で、身長に並びかねない程に、
服を破りかねない程に、ドドンっと突き出ている。
背中や脇腹も贅肉でミチミチと膨れている。
頬もでっぷりと膨れて、舞の可愛らしい顔を真ん丸いデブの丸顔にしている。
顎は二重あごにはなってないが、たっぷたぷで首がほとんど見えない。
お尻も丸く大きくて、昨日のご馳走の中にあった桃の様だ。
肉でパンパンに膨れた脚は、これまたご馳走の中にあったソーセージの様である。
この太い脚でも今の巨体は支えられず、
「うぅ・・・」舞はドスンと座り込む、その拍子に  バリィッ!!
「あっ・・・」 「!?」
ズボンが破けた。 
「舞様・・・」

「大丈夫・・・・ぜ、絶対に痩せるから・・・」

 

この言葉通り、舞は従者達と共にダイエットに挑み、
四苦八苦するのだがそれはまた別の話。


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