狼の休息と鴉の介抱、或いは椛の怠惰と文の肥育

狼の休息と鴉の介抱、或いは椛の怠惰と文の肥育

 

 

幻想郷。その片隅にある鴉天狗の射命丸文の家。
その一室で布団に横たわっているのは、白狼天狗の犬走椛。
そのしなやかな左足には白い包帯が巻かれていた。
彼女は任務中に怪我したところを、文に助けられ、
治療を受けた後、文の後押しを受け、ここで療養することになった。

 

 

椛の寝ている部屋に、本来の家主である文が、食事を持って入ってきた。
「椛、食事持ってきましたよ」
「文様、食事まで用意しなくても、自分で何とかしますから・・・」
「栄養を取って、大人しくしてないと、治るものも治りませんよ」
「それもそうですね」

 

納得した椛は、文が用意した食事を食べ始めた。
――その食事は、医者や栄養士といった専門家が見れば、量が多すぎると判断しただろう。
何せ文自身、そう計算した上で用意したのだから。

 

 

そんな調子で一月が経った。
椛の怪我は完治したが、元の任務に戻ることは出来なかった。
その理由は・・・

 

 

椛視点
(文様が色々と助けてくれたお陰で、怪我はすっかり治った
・・・・でも)

 

力無く椅子に腰掛ける椛は、自分の現状を省みた。
(まず、頬は丸く膨れ、たるんでますし、
顎は二重ではありませんが、ラインはまん丸で、
とてもぶよぶよしてます・・・
胸も大きくなって、あの彼岸の死神に迫る程のサイズになりましたが、
それ以上に、お腹が大きくなってます。
大きさこそ、妊婦のそれですが、
肉が垂れて、三段腹になってしまってる最低の腹です。
胸とお腹に遮られて、足元が見えませんし、
屈むのも苦しい・・・。
腕もとても太くなりました。
おまけに筋肉が衰えてしまったので、かなり垂れ気味です。
脚は、今では丸太の様な太さで、一見安定感がありますが、
脂肪で膨れてるだけなので、今の体で走るとまた折れてしまいそうで、
動くこともままなら・・・)

 

 

「椛、今日は焼き肉屋に行きませんか?」
文のこの声に、ほんの少しの間を置いてから返答する。
「・・・い、行きます!」
・・・食事のある方にはすんなり行ける。
心までデブになってしまった自分が憂鬱になるが、
それよりも、大恩ある・・・愛しい文との楽しい食事のことを思うと、
喜びで心が一杯になる椛であった。

 

 

文視点
(怪我した所を助けたのは打算抜きでした。でも、そこから世話をしてきたのは・・・)
「・・・あやや」ほくそ笑む文。
彼女が見ているのは、椛。 
この一月ですっかり太ってしまった――
文が太らせた彼女である。

 

自分好みの体型になる様、
安静にという名目で、運動できない様にして、
栄養をとるという名目で、大量に食事をとらせた。

 

期待通り。 いや、それ以上の太り具合だ。
また、筋肉が衰えたために、全身の肉は垂れ気味で、
数値以上に太って見える。

 

(つねりたくなる様なふっくらとした頬に、たぷつきたくなる様な丸い顎。
元の顔つきは保ってますが、その真ん丸い顔は幼い子供の様な顔です。
そこから下の胴体は、大人の肥満体ですが。
小さかった胸も、今では自分以上に大きな爆乳で、
その下のお腹は、妊婦の様なサイズと、
脂肪のたるみで立派な3つの段差を併せ持つ、極上の腹です。
椛本人は気づいてないようですが、
巨大なお尻は服を押し上げ、下着とお尻のラインをくっきりと浮かばせています。
二の腕は、垂れ気味の肉がしゃぶりつきたる程に柔らかそうな、
こうなった切っ掛けとも言える、怪我した脚は
すっかり太くなって、『見る分には』、どっしりとした安定感を醸し出していて・・・
あやや、たまりません)

 

 

「椛、今日は焼き肉屋に行きませんか?」
今では駄目押しとして、毎日の様に外食に誘っている。
「・・・い、行きます!」
椛も痩せる意思自体はあるが、食欲と文への好意の方がより強く、
誘いには必ず応え、その度にたらふく食べていくのだった。

 

体も心もすっかりデブそのものとなった愛しい椛を見て、
文は満面の笑みを浮かべるのだった。

 

犬走椛 87kg 91・109・94

 

 

(おわり)


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