グラトニー・アンド・フレンドリィ(大食と親しみと)
尸魂界(ソウルソサエティ)と人間界の平和と安定を守る組織、護廷十三隊。
その隊舎の食堂に牛飲馬食に勤しむ(?)、一人の美女(?)がいた。
彼女の名は松本乱菊。
乱菊は山盛りの料理を平らげた後、
小柄な少年が近くに来ていた事に気づく。
「松本・・・」
「どうしたんですか、日番谷隊長?」
少年の名は護廷十三隊十番隊隊長日番谷冬獅郎、
彼は副隊長である乱菊を怒鳴りつける。
「いい加減、食うのを止めろ!」
「えー、仕事はちゃんとやってるじゃないですか。
隊の規則には、大食いをしてはいけないなんて、無いですし」
「限度があるだろ!そんなに太りやがって!!」
そう、乱菊の体は最近の暴飲暴食に応えて、でっぷりと太っていた。
元より大きかった胸は更に大きくなって、頭よりも大きな爆乳であるが、
それ以上に腹周りが太く、大きくなっており、
メートル越しの巨大さを持ってせり出している。
下半身も同様の巨大さで、
特に尻は、その大きさをもって黒装束にくっきりとその形を浮かばせていた。
顔はそれ程変わってない様に見えて、しっかりと丸くなっていて、
うっすらとだが、二重あごになっている。
しかも、だらしなくなったのは体型だけではない。
護廷十三隊の制服である黒装束も着崩していて、
元から出ていた胸の谷間に加え、
でっぷりとしたへそ周りや太すぎる太ももまで見えてしまってる。
松本乱菊 172cm 57kg
→87kg 116・123・111
「じゃあ、そろそろ任務に行きますね」
「いや、そういう問題じゃなくてだな・・・」
乱菊はドスドスと重い足音を鳴らしながら、立ち去っていった。
残された冬獅郎は毒づく。
「たく、あいつ・・・」
乱菊は十番隊の副隊長なのだ。
それなのに、あんなだらしなくなってしまっては、隊の運営に影響が出る・・・
(あれ?)
思い返せば、乱菊がああなってから、むしろ隊の規律は良くなってる気がする。
推測してみると、副隊長がここまでだらしなくなると、
隊員達は却って気を引き締める。
ある意味反面教師になっているのかもしれない。
と言っても、彼女自身は別に嫌われてない。
(それを考えて・・・いや、まさかな)
冬獅郎の推測は、半分当たって半分間違っていた。
乱菊は一人思い返していた。
(まさか、こうなるとはね・・・)
確かに最近は暴食が過ぎていたが、
ここまで太ってしまうとは思わなかった。
それでいて、隊員達からより慕われる様になって、
任務にかける士気もより上がった。
どうも、自分は、親しみの沸くタイプのデブらしい。
そう思うと、ますます痩せる気がしなくなった。
(元からあったかも、怪しいけどね・・・、まっ、いいか)
おわり