その体は鏡のごとし―――

その体は鏡のごとし―――


#艦隊これくしょん,艦これ

 

とある鎮守府にまた新たな艦娘が着任した。
「吹雪です!よろしくお願いします」
「初めまして、教育係を務めさせてもらう榛名です。私も配属されてからまだ日が浅いので一緒に頑張りましょう」
「はい!」

 

 

(戦艦の榛名さんから、「頑張ろう」って言ってくれるなんてとても嬉しかったな~、戦艦だけあって器が大きいんだなぁ、後、胸も・・・・)
張り切りながら、演習に行く為に装備室に入った吹雪。
彼女が見た物は―――肉だった。

 

「え・・・榛名さん・・・」
「・・・・!」
正確に言えば、服を脱いだ榛名のお腹にたっぷりと付いた脂肪に目が釘付けになった。

 

少しの沈黙を挟んでから、榛名が口を開いた。
「私の教育係は雷さん、浦風さん、夕雲さんの三人でした。三人は新人の私が危険な目に遭わない様に出撃させず、精が付くようにと間宮で甘味を良くご馳走してもらいました」
(それって、甘やかしてたって事じゃあ・・・)
「私は三人の厚意に甘えてしまって、太ってしまったんですが、あの人達が遠征に向かうと、曙さん、叢雲さん、霞さんの三人が代わりの教育係になりました。彼女達は私の弛んだ体と心を鍛え直そうとしてくれました」
「そ、そうですか」
「あ、その時の写真がこちらです」
榛名が出した写真に写っていたのは、
「パツパツの体操服を着て、お腹を揺らしながら必死に走る」榛名自身の姿だった。
(これってイジメなんじゃあ・・・)
「そして、雷さん達が遠征から戻ると、お祝いの食事会に私も一緒に連れて行ってくれたりして・・・その繰り返しの結果、今の体になってしまいました」
「そ、そうですか・・・」
吹雪は改めて榛名の体を見回した。

 

さっきは服に隠れて分からなかったが、全体的に脂肪が付いており、
手足は触るとぷにぷにと柔らかそうであり、
元から大きかった胸も、より大きく見えて、メロンの様なサイズである。
しかし、そんな柔らかい印象を吹き飛ばし、一番の存在感を醸し出しているのはお腹だった。
良く服で隠せていたと言いたい位にたっぷりと脂肪を付けて突き出ている。
その上、だらしなくパンツの上に乗っかってしまっている。
このまま太れば、段腹を形成する事になるだろう。

 

「・・・・・」吹雪は、こみ上げた唾を飲み込んだ。
「吹雪さん、こんな私が教育係だと、心許ないでしょうが・・・一緒に頑張りましょうね」
「は、はい!」

 

鎮守府は、鏡。十人十色の艦娘の個性を映し出す海色の鏡。
――ただ、新たに加わった一色は少し濁りつつあった。

 

(ともかく鎮守府の一員として頑張って・・・
そして新人が来たら、教育係になって、榛名さんの様に育て・・・って、何考えるの、私!?)


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