口から出すは歌声、口から吸いしは・・・

肉が鳴らし音は、彼女へのララバイ

 

 

とある休日、切歌と調は先輩の、身体は自分達と同じ位小さいが、人としてはずっと大きい先輩の家に遊びに行った。

 

2人はインターホンを鳴したが、反応は無い。
「あれ、留守なの?」
「でも、鍵は開いてるデスよ?」
「・・・勝手に入っちゃおうか?」
「そうデスね!うっかり鍵を閉め忘れたのかもしれないし、その時は私達でお留守番デス!」
そう結論づけて、2人は家の中に入った。

 

家の主は、リビングのソファーに座っていた。

 

「センパーイ!」
「何してるの?」
2人は、クリスに後ろから抱きついた。
その結果――――

 

時間を少し巻き戻す。
クリスは、先日、身体を重ねた時に翼が言った言葉を思い返していた。
(雪音なら出来ると思うぞ)
あの時は、「いい」と言ったが、あの細い体を肥満体に変貌させる手段。
それが自分も使えるかもしれない。
そう考えると、興味を抑えきれなかった。

 

(えっと・・・見た感じじゃ、ギアを装着する時みたいにしてから、口を閉じてじっと貯めるって感じだったけど・・・)
何度も見てきた、翼が`太る`時にする仕草。その様を、真似る様にやってみた。
(何か溜まってきた・・・これを貯めてから、飲み込めばいいのかな?)
翼が予測した通り、素質があったのか、見様見真似にも関わらず、クリスの試みは上手にいっていた。いや、上手過ぎた。
それに、集中した為に、鳴らされたインターホンを聞く事が出来なかった。
(これ・・・貯めすぎたよな・・やっぱ止めるか。声にして、外に出してみるか)
そう結論づけ、口を開こうとしたクリスだったが、少し遅かった。

 

「センパーイ!」
「何してるの?」
(!?)
後ろから、調と切歌に抱きつかれ、その拍子に貯めていた`それ`を飲み込んでしまった。
(―――あ――――)
一瞬、間を置いてから、クリスの身体が膨れ始めた。
あっという間に服を引き裂いて、脂肪が溢れ出ていく。

 

切歌と調は、突然の変化をただ見ていることしか出来なかった。

 

 

変化を終えたクリスの身体は、彼女と身体を重ねた時の翼と同等の肥満体となっていた。
背丈が低い分、翼よりも重く見えてしまう。
手足はとても太く、あまりの太さに動かすのにも支障がありそうだ。
肥満体の中でも存在感を醸し出す、とても重厚なお尻。
元より大きかった胸も、とても大きくなって、スイカの様な巨大さとなって、
それでも綺麗な形を保っていた。
そして、そんな胸を追い上げるかの様に、突き出てきた腹。
元のサイズの差から、胸の方がまだ大きいが、クリス自身にとってはどちらも下への視線を遮る重しでしか無かった。
ハーフの血からか、顔だけは翼よりも肉づきが大人しかった。
元よりかは、かなり丸っこくなっているが、その可愛らしさは保たれていた。

 

雪音クリス 153cm ?kg 90・57・85
→112kg 148・136・141

 

(ここまでになるとは・・・やっぱ試しにやってみるモンじゃなかったな・・・)
ここまでの変化を遂げたクリスだが、彼女自身はそれ程動揺してなかった。
肥満化する事自体は自分からやってみた事だったし、翼の肥満化した姿を見慣れていたのも大きかったが、何よりも・・・
「あわわわ・・・」
「こ、こ、これこが肥満化・・・・」
「お前ら落ち着け!」
目の前でもっと動揺している2人がいたからだ。

 

ひとまず落ち着いた調と切歌は、まずクリスに平謝りした。
「「・・・ごめんなさい・・・」」
「・・・いや、私があんな事してたなんて分からなかっただろうし、しようが無かったって・・・てか、この体型になる事は知ってたのか?」
「マリアと一緒に帰ってきた時に、翼さんが時々なってたデス。何の為に使ってたのかは、教えてくなかったデスが・・・」
(流石に言えないよな・・・)
ちなみに、今クリスが着ているのは、以前翼が泊まりがけで来た際に忘れていった服だ。
サイズが大きかったからか、辛うじて着れているが、それでもパツンパツンである。
「・・・大丈夫だって。先輩なら戻り方知ってるはずだし、お前らが気にする事ないって」
「「・・・・・」」
クリスの言葉にひとまず納得したのか、切歌と調は帰っていった。

 

 

 

夜更け。クリスは軽くシャワーを浴びてから、ベットに横たわっていた。
勿論、今着ているのも、例の翼の服だった。

 

(ここまで動くのも結構しんどかったけど、こうして寝てると気にならないな・・・いや、こう考えるようになるから、デブが駄目って事かもしれないけど・・・
(先輩とは電話が繋がらなかったけど、まぁ何とかなるだろ)
(・・・もし、太ったままでも・・・き・・っと・・・)
そう考えている内に、クリスは眠りに落ちた。

 

それからしばらくして。クリスの巨体の上に重なる2つの影があった。

 

 

(・・・んん、何だこれ・・・)
くすぐったくも、心地よい。重く暑苦しいが、柔らかく温かい
そんな奇妙な感覚を感じたクリスは、ゆっくりと目覚め・・・
「!!?」
切歌と調が自分の上に乗っていて、今の自分よりは小さいが、それでも十分過ぎる程にぽっちゃりと太っている。そんな現実を目にして、一気に叩き起こされた。

 

「な、な、何やってんだ!?」
クリスがベットから飛び起き、その拍子に調と切歌は床に落とされた。
轟音が2つ、真っ暗な部屋に響いた。
「あ・・・ゴメン。あれ?」
立ち上がったクリスは、自分の身体が、元よりは大分太ったままながらも寝る前よりは随分軽くなっている事に気づいた。
ちなみに着ていた服は、のび切っていて、所々で肉が見えてしまっている。
「もしかして、お前らが・・・・?」
「「・・・・・」」

 

 

切歌と調は、クリスの家から出た後に翼に電話をかけていた。
「雪音が・・・これは軽々しく言ってしまった私にも責任があるな」
「元に戻す方法は無いんですか?」
「・・・最初に付けた脂肪は、自力で何とかしなければならない。
通常の脂肪よりは燃焼しやすいが、重さは同じだから、雪音にはかなり辛いだろうな・・・」
「そんな・・・私達のせいで・・・」
「何か出来る事はナイんデスか!?」
「・・・ある。その重さを引き受ける事だ」
「どうやれば出来るんですか!?」
「完全に無防備な状態、例えば眠っている時に・・・雪音の体に口を当てて、溜まっているものを吸い出す様な感覚でやってみるんだ。もし、出来なかったら、帰ってから直接教える」

 

 

「それで、やってみたら出来たって訳か・・・」
「`吸い出す`って言われて、真っ先に思いついたのは、口だったんデスが、それだと調と2人でやるのは無理だから、それで・・・」
「胸でやってみたんです」
「そ、そうかい・・・・・ありがとうよ」
「・・・どういたしまして」
「それじゃ、私達は帰りマスね」
「いや、泊まってけよ。てか、そんな格好で帰れないだろ」
切歌と調も、肥満化により服が悲惨な事になっていた。
ギリギリで破れてこそないが、パツパツで、あちこちの肉が溢れでていた、外へ出るなど無理だろう。

 

そういう訳で、切歌と調も、ベットの両脇に布団を敷いて、横たわった。
「「お休みなさい」デース」
「お休み」

 

肥満化の際に体力を消耗した事もあって、3人の少女は、すぐに眠りに落ちた。
・・・その拍子にパツパツになった服のまま、冬は過ぎたとは言え、まだまだ寒いこの時期に寝てしまった。

 

 

「その結果、3人揃って風邪を引いてしまったと」
翌日、翼と一緒に帰国したマリアが看病しているのは、丸々と太った3人の少女たちだ。

 

「ハイ、そうなんデス・・・」
そう言う切歌は、元から大き目だった胸も随分と大きくなったが、下半身の肥大化はそれ以上だった。
胸はマリア並みに大きくなっているのだがが、お尻はマリア以上に大きな桃尻であった。
当然ながら、お腹周りもマリアよりかは肉が付いてしまっていて、くびれの無い寸胴になっている。
そして、顔に至っては昨日のクリスよりも丸くなっていた。

 

暁切歌 155cm ?kg 82・56・83
→72kg 95・72・103

 

 

「迷惑かけてばかりでごめん・・・」
調は切歌と同じ位にぽっちゃりした体だ。
大人並みに大きなお尻に、ぽっこりしたお腹。
むっちりを通り越しつつある腕に、隙間が無くなりつつある脚。
そんな万遍なくぽっちゃりした体の中でも、胸が一番の存在感を醸し出していた。
だが、そんな胸に近いからか、顔は切歌以上に丸々として、うっすらと二重顎が出来てしまっている。

 

月読調 152cm ?kg 72・53・76
→71kg 104・70・92

 

 

「あん時は肉の熱さで気にならなかったんだ・・・」
そんな2人の献身もあって、クリスはその2人と同じ位のぽっちゃり体型である。
胸も随分小さくなったが、十分以上に大きな爆乳である。
お腹もまだまだ出っ張っているが、辛うじてくびれが見える様にはなった。
顔は、ほぼ元通りになっていた。

 

雪音クリス 153cm 112kg 148・136・141
→75kg 108・78・99

 

 

「・・・アレ?私達2人が吸い出したのに、同じ位になるっておかしく無いデスか?」
「`6−3×2=3`になってる・・・」
「まぁ、そこは突っ込むだけ野暮だって・・・そもそも装者が太る技術がある時点でな・・・」

 

「まぁとにかく、まずは風邪を治しましょうね。ダイエットはそれからよ」
「「「はーい・・・・」」」

 

3人の病人肥満少女は素直にベットで横になった。
風邪が治り、健康が戻るのはすぐだろうが、
ダイエットして、体型が戻るのは当分先の話になりそうである。

 

おわり
#戦姫絶唱シンフォギア


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