T×W β

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斉藤 エリス 16歳 身長146cm 体重40kg B:78 W:59 H:74
低すぎる身長をコンプレックスに感じ、薬を頼るが・・・?

 

 

 

 

 

 

 

「・・・これが・・・これが例の薬・・・」

 

夕日が朱く照らすエリスの自室。
エリスは椅子に腰掛けながら手に持っている小瓶を弄る。
この薬、最近噂の薬で『背が伸びる』と評判の物だ。
小柄なエリスには喉から手が出る程欲しい物だった。

 

「奮発して結構な量買っちゃったけど・・・大丈夫だよね?」

 

エリスのお小遣いは一般的な金額だ。かなりの量を買った手前、
効かなかったでは流石に厳しいのだろう。
というよりも最初は少量買って効果を確かめるのが普通なのだが・・・

 

「まぁいいか。それでは早速・・・」

 

エリスはキャップを握り、勢いよく開けるとそのまま口に運んだ。

 



 

翌朝、エリスははやる気持ちを抑えながら身長を測る。
毎朝の恒例となりつつあるこれに、母親は苦笑いしながらメジャーを当てる。

 

「・・・どう?」
「・・・146.2!2mm伸びてるわ!」
「ホント!?」

 

たかが2mmと思うかもしれない。
正直に言えば人間の身長は毎日1〜2cm程の誤差が出る。
関節の隙間が起きた直後と一日経った後では変わっているからだ。
起きてから計測までの時間が完璧に同じであるならばそうとは言えないが、
そこまでやるのは不可能だろう。
だが、エリスにとってはそれでも嬉しかったのだ。

 

「このまま伸びると良いんだけどね。貴方は私似だから・・・」
「うぅ・・・お父さん程じゃなくてもいいんだけど、それなりには欲しいよ・・・」

 

イギリス人であるエリスの父は身長186cmの高身長。
だが残念ながら母親の血の方が濃かったようだ。

 

「さ、そろそろ準備して学校に行きなさい」
「はーい!」

 

エリスは上機嫌で部屋に向かうと、制服へと着替え始めたのだった。

 



 

「最近急に背が伸びたね〜」
「うん、高校から伸びる体だったみたい」
「ふーん・・・まぁいいけど。じゃあここで」
「うん、また明日!」

 

薬を飲み始めて二ヵ月。
エリスの身長は149cmになり、着実に伸びてきていた。
本来、ここまで急に背が伸びれば皮膚や骨に異常がでるが、薬の効能かエリスはなんともなかった。
そして、エリスは最近別のことを考え始めていた。

 

「背は伸びてきたけど・・・胸が全然大きくならない」

 

自分の胸に手を当てつつ、エリスは考える。
78cmしかないバストは背が伸びた分カップ数も下がるという悲劇を起こしている。
人間、何かが満たされると別の欲望が鎌首をもたげるというものだ。

 

「・・・何かいい薬ないか調べてみようっと」

 

そして一度楽な手段を手にすると、次からもその方法を試したくなるのも人間の特徴である。

 



 

「エリスって最近急に綺麗になったよね」
「そう?」
「うん、背もここ最近急に伸びてきたし、胸も大分大きくなったじゃん」

 

背が伸びる薬を飲み始めて三ヶ月、エリスはついに150cmを突破していた。
それに最近別の薬を飲み始め、バストサイズも82cmへと成長している。
元々ハーフ独特の顔立ちで可愛らしく、背が伸びたことでその評判も可愛いから
綺麗へと変化しつつある。

 

「なにかしてるわけ?」
「ううん。元々こうなる予定だったんだよきっと」
「えーなにそれー。それよりもうすぐ夏休みだね・・・」
「うん、コモちゃんはどこか行くの?」
「どーだろ。親が休み取れればいくかもね。エリスは?」
「うちも特に決まってないなぁ。あ、私寄るところあるからここでね」
「あ、りょーかい。じゃあまたね!」

 

クラスメイトと分かれたエリスは、財布を確認すると小走りで駆け出していった。
そろそろ背が伸びる薬が切れるのだ。その前に補充せねばならない。
エリスははやる気持ちを抑えながら目的の店へと急いだ。

 



 

「コモちゃんおはよう!」
「ん、エリスおはようー」

 

夏休みも終わり、二学期が始まったある日、
エリスは教室でクラスメイトと朝の挨拶を交わしていた。

 

「エリスさぁ、ホントに背伸びたね」
「そうかな?」
「そうよ。だってもう私とそんなに変わらないじゃない。胸もまぁ育って来ちゃって」

 

エリスの身長は162cmとなり、平均的な女性身長と同じぐらいだ。
バストも89cmと、十分巨乳と言っていいサイズだ。
それどころか体つきも全身むっちりとし、色気をかもし出すようになっていた。

 

「えへへ・・・私の時代が来たのです!」
「なにおー生意気な!こうしてくれるわー!」

 

じゃれ付きでエリスの体を揉むクラスメイト。
その光景はクラスの大半の男子の股間にかなりのダメージを与えた。
それに気づかず二人のじゃれあいはしばらく続いたのである。

 



 

「んー・・・」
「どうかしたの?コモちゃん」

 

冬も深まり、もうすぐ冬休みとなった12月。
エリスは下校中ずっとうんうん唸っているクラスメイトに質問した。

 

「いや、抜かされたなぁって」
「あ、背の事?」

 

そう、エリスの今の身長は169cm。
クラスメイトの彼女を抜かす程になっていた。

 

「いつの間にか胸どころか全身ダイナマイトボディになっちゃったし・・・
 今スリーサイズいくつよ?」
「えー・・・言うの恥ずかしいよ」
「いいから教えなさいよー」
「・・・みんなには内緒だよ?96の65の88・・・」
「グラビアアイドルか!」
「そうだね・・・そっち目指すのもいいかも!」
「ぐぬぬ・・・これが持つ者の余裕・・・」

 

そんな話をしばらくした後、クラスメイトと分かれたエリスは服屋へ向かった。
昔着ていた冬物が全滅しているため何着か買いに来たのだ。

 

「これと・・・あ、このセーター可愛いかも・・・あとは・・・」

 

服屋に着くなりすぐさま物色する。
ふと、視界に小柄な女性向け服の売り場が入った。

 

「・・・」

 

何気なくその中の一着を手に取る。
ほんの数ヶ月前までは自分もこういったサイズのものを着ていたのだ。
サイズを見ればSサイズばかり。
自分はいつの間にかM、下手をするとLサイズを着ないと胸が間に合わない。
エリスはそんなことを考えながらしばらく考えながら服を見つめた後、
丁寧に元の場所に戻すと買い物を再開した。

 



 

「よーし、それじゃあ健康診断の結果返すぞ。前に取りに来い」

 

年度が替わり、進級したエリス達は4月の頭にやった健康診断の結果を受け取っていた。
しばらくし、エリスの番が回ってくる。

 

「斉藤エリスっと。お前本当に背が伸びたな」
「あはは・・・よく言われます」

 

担任の言葉を聴きながらプリントを受け取る。
そこには『身長176cm』という記述があった。

 



 

「ふぅ・・・」

 

授業が終わり、エリスは一人近くの公園に来ていた。

 

「まだ一年前なのに、大分変わったなぁ」

 

エリスが言っているのは勿論視界の事である。
背が低かった頃はこの公園がそれなりに大きく感じたものだが、
今の身長になるとなんだか急に小さくなった気がする。
公園の遊具も、ベンチも。全てが小さく見える。

 

「・・・薬はもういいかな」

 

自分の胸に視線を向けながらエリスはポツリとつぶやく。
1mをついに突破した胸はどんと前に飛び出し、
すらっとした腰に比べると少々アンバランスかもしれない。
だが全身で見れば豊かな尻とむちりとした太ももがその下に続いているため
まさに「ボン・キュ・ボン」の体型だ。
ここまで育てば薬はいらないだろう。
残りの分を飲み終えたらもう追加はいらない。
そう結論付け、エリスは自宅へと帰った。
だが、彼女の成長は止まらなかったのだ。

 



 

「ねぇエリス」
「なぁに?」
「あんたまだ背伸びてるの?」
「・・・うん」

 

6月の中頃、未だにエリスの成長は止まっていなかった。
薬はすでに服用をやめているが、それでも止まらないのだ。
むしろ成長が早くなった気がする。
身長は180cmを超え、120近いバストがより体を大きく見せる。

 

「それに最近食べる量増えてない?」
「・・・かも」

 

クラスメイトの言うとおり、エリスの食事量は最近かなり増えている。
今まで弁当1つで十分に持ったのが、この頃は休み時間に菓子パンなりお菓子なりを食べている。

 

「まぁいいけどさ。太らないようにしなさいよ?せっかくのいい体系なんだから」
「うん、気をつけるよ」

 

そう返事しながら、エリスは買ってきたパンにかじりついた。

 



 

「エリス、あんたさぁ。やっぱ太ったよね?」
「・・・ソンナコトナイヨ?」
「声震えてるわよ」

 

夏休み直前。みんな浮かれた気分でいる中、エリスはクラスメイトと雑談していた。
加速度的に背が伸びていくエリスはそろそろ2mに届こうかという背になり、
胸も爆乳から魔乳と言い換えていいほどになっている。
だが、最近はどうやら横幅も成長してきているのか、腰の括れが大分なだらかになっている。

 

「つーかまた背も伸びたんでしょ?このままどこまでも大きくなったりしてね
 胸は羨ましいけど流石にその身長はいらないわ」
「くぅ・・・他人事だと思って・・・」
「まぁ実際そうだし・・・とにかく少し痩せた方が良いわよ?」
「うん・・・そうする・・・」

 

その後は号令が鳴るまで雑談をして、エリスはクラスメイトと別れた。
だが授業中でも先ほどのクラスメイトの言葉がエリスの頭の中を巡っていた。

 

『このままどこまでも大きくなったりしてね』

 

「・・・まさかね」

 

ぽつりと呟いたその言葉は誰にも聞こえなかった。

 



 

夏休みが終わり、食欲の秋。
エリスは昼休みに弁当箱を広げていた。
大量の菓子パンと一緒に。

 

「あんた痩せるんじゃ無かったの?」
「あーそれはね・・・」

 

クラスメイトの問いかけにエリスは苦笑いしながら答える。
流石に背が伸びすぎでおかしいと感じたエリスは夏休みの間に何度か病院で診察を受けた。
結果としては成長ホルモンが過剰に分泌されている状態だという。
どうやらあの薬の効果か、ホルモンの分泌を制御する器官が麻痺したのか
上手く制御出来てない状態だという。
その所為で、体が成長に合わせて大量のカロリーを摂取しようとしようとしているのだ。
だが幾らホルモンが出てるとは言え、一日に成長に使うカロリーは限られている。
余った分は脂肪として蓄えられている。
やっかいなことにある程度カロリーを摂取しないといつまでも空腹であるという信号が
脳に送られ続けるという状況だという。
結果として、エリスは身長260cm越えの長身と、かなりの体重増加をこの夏休みにした訳である。
勿論この増加した体重には身長分もあるが、多くは脂肪である。
目を引くのは勿論身長だが、でかすぎるバストの方に意識が行くだろう。
バストに隠れて目立ちにくいが、その下にぽっこりと出てきた腹部はつい数ヶ月前まで
括れていたとは思えない程だ。
元々大きくなりつつあった尻は期待に応えたのか丸々としてきた。

太ももはむっちりしすぎたのか、大分足同士の隙間が無くなっている。
二の腕は肉が増えた分、ぷるぷると揺れるようになった。
幸い顔には余り肉がついておらず、可愛らしい顔立ちのままだった。

 

「そうなの?そういうことならまぁ止めないけど・・・
 でもある程度治ったらダイエットも考えなさいよ?」
「解ってるよー」

 

そう言いながらエリスはパンの封を開けるのだった。

 



 

「まだ止まらないの・・・?」

 

冬休み。
以前とは違う期待をする羽目となった毎朝の身長計測。
最近は一階部分で足りないため階段を使っている。
結果は292cm。
3mの大台が見えてきており、流石のエリスも焦り──というよりは恐怖だろうか──が出ている。
最近は玄関を出るのも苦労するようになっている。
自分の部屋も最近狭くて堪らない。
恐る恐る鏡に自分の身体を映すエリス。
3m近い身長を映すためには鏡からかなりの距離を取らなければならない。
その上、最近成長著しい横幅の所為で完璧に映すとなると
さらに下がらなければいけなくなっている。
そんな身体はまさに洋梨体型だ。
ズドンと飛び出た胸は、まるで海外で良く見る巨大なスイカの様になっている。
ドラム缶が並んだような太ももと、その上に伸びるまるで桃太郎にでてくる桃のようになった尻。
その間に挟まれているが故に“結果として”括れて見える腹。
といっても臨月の妊婦位は有るのだが。

太くなった二の腕は、以前のエリスの腰よりも太く、ダルンダルンと揺れている。
指は太く、ウィンナーソーセージの様になってしまった。
顎も大分丸くなったが、幸か不幸か丸顔になった程度だ。
ただ、その所為か顔だけ妙に痩せている為、所謂『顔だけ美人』状態になってしまった。

 

「やだぁ・・・やだよぉ・・・もう止まってよぉ・・・」

 

自身の現状の確認。
人間というのはこれを非常に怖がる。
自分の状態を確定するのは、自分の理想・想像が消えるからだ。
『こうであればいい』、『こうかもしれない』・・・
そういった現実逃避が否定される。
それはエリスにとっても勿論辛く、自分の今後に大きな不安を感じるには十分過ぎた。
エリスはフラフラと自室に帰ると、頭を抱え込んだ。

 



 

「むぐ・・・んぐんぐ・・・」

 

咀嚼音が部屋に響く。
それはエリスの物だった。
学校が終わった3月。エリスは家に引きこもりひたすらに食べ物を食べていた。
高すぎる身長、太りきった体。
それは決して周りに好意的に受け止められるとは限らない。
じろじろと、ある者はまるで化け物でも見るかのように、ある者は奇異の目で。
またある者はまるで汚物でも見るかのような視線で。
エリスはそれらの視線が嫌になった。
気付けば高校を卒業後、彼女は通信制の大学に通いながら、ひたすらに家で食事を摂っていた。
その姿はまるで小山のようである。
座っているのに立っている人よりも高い位置にある彼女の頭が、
今の彼女がいかに背が高いかを示している。
家の中だからか、あるいは入る服が無いのか。
全裸で自分の胸の上に載せた食事をひたすらに食べ続けている。
それが出来るだけの胸は、大玉転がしの玉を二つ付けたような大きさだ。
その下の腹は、まるでウォーターボールと呼ばれる中に入って遊ぶビニールのボールを

彷彿とさせる。
完全に前に飛び出した腹が股間を隠し、ただでさえ太くなった太ももに干渉している。
尻はまるでベッドを折りたたんだような付き方をしていて、深い谷間ができあがっている。
腕は余すところなく肉が付き、肘の所だけが段となっている。
頬には余り肉が付かなかったようだが、首と一体化した顎はその上で二重顎となってしまった。
そんな彼女は未だに成長している。
直に、この部屋も彼女で埋まるだろう。
その時、彼女はどんな気持ちで居るのか。
それは誰にも解らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身長:146cm →152cm →162cm →169cm → 176cm→ 182cm→ 195cm→ 263cm→ 292cm→ 359cm
体重: 40kg → 44kg → 48kg → 54kg → 65kg → 81kg → 91kg → 125kg → 172kg→ 346kg
B: 78cm → 82cm → 89cm→ 96cm → 104cm→ 117cm→ 125cm→ 141cm→ 167cm→ 216cm
W: 59cm → 61cm → 63cm→ 65cm → 67cm→ 78cm→ 81cm→ 105cm→ 122cm→ 197cm
H: 74cm → 78cm → 82cm→ 88cm → 88cm→ 106cm→ 114cm→ 129cm→ 151cm→ 204cm


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