あなたは許せますか?

あなたは許せますか?

 

 

佐川 光(さがわ ひかり) 17歳 身長154cm 体重41kg B:82 W:55 H:76
高校二年生で、普段は図書室で本を読んでいる絵に描いたようにおとなしい性格。

 

 

 

 

 

「光ってよく図書室使うよね?」
「うん。それがどうかした?」

 

帰りのHRが終わり、私が帰り支度をしていると友人の美咲ちゃんが声をかけてきた。

 

「じゃあさ、あの噂知ってる?」
「噂?」
「そ、噂。図書室の」

 

美咲ちゃんが言うには図書室には「読んではいけない本」が有るという。
その本の中身を読んでしまうとスッとどこかへ消えてしまうのだという。
本のタイトルは「あなたは許せますか?」らしい。
真っ赤な表紙にそのタイトルがただポツンと乗っているだけらしい。

 

「ううん、初耳だよ」
「へー・・・まぁ噂だし、実際には無いのかもね」
「じゃないかなぁ・・・」

 

実際私が散々利用してるけどそんな本見たことないし・・・
その後いくつか適当な雑談をして、美咲ちゃんは帰っていった。
私は調べたいことがあったのでそのまま図書室へと移動した。

 



 

「ふぅ・・・この辺にしておこうっと」

 

調べ物も一段落した私は本を纏めて本棚に返すために片付けを始めた。
その時、ふと一冊の本が目に入った。

 

「誰かしまい忘れたのかな?」

 

机の端に置いてあったそれも片付けないと。
そう思った私はその本を手に取った。

 

「あなたは許せますか・・・?」

 

赤い表紙にポツンとそのタイトルだけが載っている。
それを見た瞬間、美咲ちゃんの言っていた噂を思い出した。

 

『その本を読んでしまうとスッとどこかへ消えてしまう』

 

「・・・ま、まさかぁ」

 

そう思いつつも、私は手にじんわりと汗をかいていた。
噂は噂。
そう思い、私はその本を図書委員の元へ持って行こうとした。
そんな時。ふと、私は好奇心に駆られた。
読んだら本当に消えるのか?

 

「・・・どうせ誰かの悪戯でしょ?」

 

そう思い私は本の表紙を開こうとした。
でもダメだった。
幾らやっても表紙どころか、まるで全てのページを接着したかのように
うんともすんとも言わなかった。

 

「・・・つまり、開かないから中身が読めない。読めないから誰も消えない」

 

やっぱり、誰かの悪戯だったらしい。
噂を流してこの本を図書室の適当なところへ置く。
そうすれば噂を知っている人が驚く。
多分、そういうのを楽しんでいる悪趣味な人が居るんだろう。

 

「全く・・・焦って損しちゃった」

 

私はゆっくりとその本を一度机に置いて、荷物を改めて整理しようと思った。
その時だった。

 

【パタン・・・】

 

「え・・・?」

 

さっきまで何をやっても開かなかった本が独りでに開いたのだ。

 

【パラパラパララ・・・】

 

そのまま風も無いのにパラパラとページがめくれていく。

 

「ちょっと・・・?何これ・・・?」

 

本に近づく。
その時ページがぴたりと止まり、何が書いてあるか見えた。

 

『あなたは太ることが許せますか?』

 

その途端、本から光があふれだした。

 



 

あの後どうなったのか良く判らない。
分かっているのはただ一つ。

 

「はぁ・・・ふ・・・もう飲めな・・・んぐぅ!」

 

私がここへ捕らえられていると言う事だけ。
この場に捕らえられ、ただひたすらに何かを飲まされ続けている。
どれくらい時間が経ったのかすら曖昧。
体がどうなったのかは嫌らしく設置された鏡で見る事が出来る。
巨大になった胸。
服なんかとっくに弾け飛んじゃったし、ブラも同じだ。
お陰でどーんと飛び出してる。
まだ若さのお陰か形状を保ってはいるけど、年取ったことを考えたくない。
そんな胸を支えるお腹は昔の私二人ぐらい丸まれば入るんじゃ無いかなと思えるぐらいだ。
お腹は床に付いているし、これじゃあ歩くことは出来ないだろう。
正面しか向けないからお尻は見えないけど、どう考えたって悲惨なことになっているだろう。
後見えるのはぶっくぶくに膨らんだ頬。
肉に埋もれたアゴだか首だか分からない何か。
お腹に覆われつつも自己主張する脚。
多分昔の私のウエストぐらいある二の腕。
口に繋がっているチューブのような物からはずっと何かが流れてくる。

甘ったるく、どこか苦い変な味だ。

 

「ふぐ・・・んぐぅ・・・っぷはぁ!」

 

もう嫌だ・・・
これ以上飲みたくない。
飲みたくないのに──

 



 

「美咲、大丈夫?」
「うん・・・ねぇ・・・やっぱり私のせいなのかな?私が変な噂を言ったから・・・」
「そんなこと無いわ。佐川さんがどこに行ったか分からないけど、きっと戻ってくるわよ」
「そう・・・だよね?」
「そうよ。それに心配だからわざわざ図書室まで来たんでしょ?きっと何か見つかるって」
「うん・・・ありがと」
「ほら、探そう?向こうになんか落ちてるし」
「本・・・あの赤いの?」
「そうこれ・・・タイトルは『あなたは許せますか』・・・?」

 

 

 

 

 

 

佐川 光
身長:154cm 
体重:41kg→334kg
B:82→197
W:55→213
H:76→188


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