一瞬に紛れし思惑

一瞬に紛れし思惑

 

 

安藤 実穂(あんどう みほ)17歳 身長151cm 体重 B:82 W:51 H:79
大学受験を控え、母親が手配した家庭教師(実穂から見て従兄に当たる)に勉強を教えてもらう。
部活はテニス部所属。

 

 

 

 

 

『「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャ筋力で放たれたスリケンが正確に眉間を捉える!
 ワザマエ!』

 

「あのー・・・」

 

『「イヤーッ!」「アイエエエ!」まるでタツマキを思わせる回転蹴りを連続で繰り出す!
 タツジン!』

 

「お兄さん?」

 

『ニンジャの恐るべき筋力によって繰り出された蹴りを喰らって吹き飛ばされる!ナムサン!
 彼の体は窓を突き破り──』

 

「いい加減反応してください!」

 

実穂ちゃんの呼びかけに気づき、読んでいた本から顔を上げる。
どうやら夢中になりすぎていたようだ。
むぅーとむくれてしまっている。

 

「ごめんごめん。解けたかい?」
「はい。・・・さっきから夢中で読んでますけど面白いんですか?」
「面白いよー。ニンジャだし」
「意味がわかりません・・・とにかく採点お願いしますね」

 

実穂ちゃんから回答用紙を受け取り、採点し始める。
おばさんに頼まれてやり始めた実穂ちゃんの家庭教師だが、割と面白い。
実穂ちゃんが素直でいい子というのもあるが、こうして他人に物を教えるというのが
意外にも楽しいのだ。
といってもまだ3回目だが・・・

 

「はい、終わったよ。基本は大丈夫だね。
 ただこの辺の応用が苦手かな?」
「うー・・・ルートの計算とか苦手なんです・・・」
「まぁその辺は追々ね。少し休憩したら次は国語かな?」
「はーい」
「じゃあトイレにでも行こうかな・・・っ!?」

 

しまった、長時間座ってたから足がしびれてバランスを!

 

「きゃっ!」
「うわっ!」

 

倒れこんだ先には実穂ちゃんがいて・・・

 

「い、イヤーッ!」
「グワーッ!」

 



 

「・・・はい、お疲れ様でした」
「・・・お疲れ様でした・・・その本当にごめんなさい」
「いや・・・あれはこっちが悪かったし・・・」

 

実穂ちゃんの国語の勉強も終わり、今日はこれで終了である。
・・・頬の湿布の冷たい感触が心地いい。

 

「じゃあ次は来週の月曜日だね。こっちの課題もやっておいてね」
「はーい。じゃあまた今度お願いしますね」
「うん、じゃあね」

 

そういって実穂ちゃんの部屋を後にする。
・・・実穂ちゃんも素直だし、バイト代も入るし、
自分の知的好奇心も満たされるしでいいこと尽くめだなぁ、ホント。

 



 

「はい、今日はこの辺で終りね」
「お疲れ様でした・・・」
「・・・元気ないね?」

 

実穂ちゃんの家庭教師を始めて一ヶ月。
今日はどういうわけだか実穂ちゃんの元気がない。
授業中もため息を良くついていたと思う。

 

「うん・・・この前の健康診断で・・・ちょっと・・・最近食欲が増えた気がして」
「あー・・・」

 

実に女の子らしい話題だ。
大方食べ過ぎだろう。

 

「ストレス性の物かもね。部活動って何かやってるんだっけ?」
「一応テニス部入ってますけど・・・最近勉強忙しくてあんまり出てないから」
「あー・・・受験太りだねー典型的な」
「うぅ・・・」

 

といってもぱっと見では分からない位だけど。
まぁ女の子は4,5kgの増減で一喜一憂するもんだからなぁ。
もっと増えれば分かりやすいんだけどな。

 

「まぁそれは仕方ないさ。入試が終わって一区切りしたらダイエットを始めれば良いさ」
「そう・・・ですよね・・・!うん、頑張ります!」

 

元気になって何よりだ。
本格的にダイエットされるのは困るからなぁ。勉強にも影響でるし。

 

「じゃあまた今度ね」
「はい、また今度もお願いします!」

 



 

「もうすぐ夏休みだね」
「はい!楽しみです!」
「でもはしゃぎすぎないでね?受験だし」

 

勉強の休憩時間。
ちょっとした雑談をして気分をリフレッシュしておかないとね。

 

「分かってますよー。ところでお兄さんは夏休みあるんですか?」
「うん、実穂ちゃんより長いのがあるよ」

 

今回はこのバイトのお陰で資金に余裕もあるしどこか遊びに行っても良いかもしれないなぁ。

 

「へぇー・・・お兄さん大学で何学んでるんでしたっけ?」
「心理学とか色々ねー」
「心理学?」
「うん。プラシーボ効果とか聞いた事無い?」

 

適当にみんなが知ってそうな言葉を選ぶ。

 

「信じる事で体に様々な作用が働くって話でしたっけ?」
「まぁそんな感じかな?元々は薬理作用・・・
 分かりやすく言うと何の効果も無い薬の事を指す言葉だったらしいけどね」
「へぇー」
「あとはサブリミナル効果とかもやってるよ」
「サブリミナル効果?」
「うん、単純に言えば1秒を30コマで作った時に、
 その中の一コマ程に意図的に別の画像を挟み込むことで
 無意識にその画像をすり込ませるという技法だね」
「それって何か意味が有るんですか?」
「昔あった実験なんだけどね、映画の中にコーラやポップコーンが食べたくなる風に
 仕組んだ画像を入れたらしいんだ。結果多少その二つの売り上げが伸びたらしいよ」
「成る程・・・つまり洗脳の一種ですか?」

 

洗脳・・・まぁそんな感じではあるけどね。

 

「まぁその実験をやった人が後で『あれは正しい実験とは言えない』って発言してるけどね」
「つまり・・・?」
「実のところ効果はハッキリとしてないんだ」
「そうなんですか」

 

実穂ちゃんはほへーといった感じで関心してるような感じだった。

 

「でも・・・私はまずダイエットしないと・・・」
「ああ・・・」

 

実穂ちゃんはここ最近確実に太ってきている。
少なくとも五月辺りと比べたらハッキリと分かるほどに。
くびれが消え、ぽっこりと柔らかそうな脂肪につつまれたお腹に、大きくたわわに実った胸。
大きな桃のようなお尻。その下のむっちりとした太もも。
まだ今ならぽっちゃりで済む感じだが、これ以上太るとデブと形容されるだろう。

 

「ここ最近食欲が普段より多くて・・・部活動の方も受験だから勉強に集中しようと思って
 早めにやめちゃったし・・・」
「まぁどうしたってねぇ・・・気長にやるといいよ」
「そうします・・・」
「じゃあそろそろ続きやろうか」

 

しょぼんとしている実穂ちゃんに声をかけ、授業を再開する。
まぁもう少し様子を見てみないと何とも言えないからね。

 



 

「やばいです」
「・・・何がかな?」

 

夏休みも終わり、二学期が始まった頃。
実穂ちゃんが凄く真剣な顔で相談してきた。

 

「体重がです」
「・・・おばさんとかに相談しなさい」

 

正直相談されても困る。

 

「お母さんそういうの気にしないタイプなんで・・・」
「あー・・・おばさん結構太ってるしなぁ」

 

おばさん的にはどうでも良いのか割と自分の体型には無頓着だからなぁ・・・あの人。

 

「うー・・・ダイエットしないと・・・」

 

実穂ちゃんの体を改めて見つめる。
夏休みを挟んでどうもさらなる増量を果たしたらしく、完全にデブである。
爆乳に無事ランクアップした胸を支える太鼓腹。
ズボンのゴムが伸びきって完全に上に乗ってる。
確かマフィントップというんだっけ?
おへその辺りが完全に見えている。
お尻はセミロングだったでスカートをショート位まで上にズリ上げている。
太ももは競輪選手の太ももみたいに太い。

 

「そんなマジマジと見ないで下さい・・・」
「あ、ごめん」

 

どうやら流石に露骨に見過ぎたらしい。

 

「と言ってもなぁ・・・ダイエットとか全然詳しくないし・・・」
「こう・・・心理学でそういうの何とか出来ません?」
「そういうのは結局最後は自力でやる羽目になるもんだよ」
「うぅ・・・お兄さん厳しくないですか・・・?」
「さ、雑談はここまで。そろそろ始めよう」
「うー・・・分かりましたぁ・・・」

 

女の子だなぁ・・・やっぱり増えたら堪えるんだな。

 



 

「いよいよ明日だね」
「緊張します・・・」
「ははは、無理だとは思うけどリラックスしようね」
「無茶苦茶な・・・」

 

いよいよ入試前日。
簡単な見直しのために実穂ちゃんの部屋に来ていた。
結果は問題なし。
ただ本人がこの緊張具合じゃなぁ・・・

 

「あ、そうだ。これを貸して上げよう」
「なんですこれ?」

 

自分の鞄からお守りを外して実穂ちゃんに渡す。
前にお爺さんから貰った物だ。

 

「これ・・・いいんですか?」
「うん。それを持って行けば多少は緊張が和らぐかなって」

 

実穂ちゃんは何かぼそぼそと呟いていたけど、流石に聞こえなかった。

 

「ありがとうございます!頑張ってきますね!」
「うん、じゃあそろそろ帰るかな」
「あ、見送りしま──」

 

こちらに合わせて実穂ちゃんが立ち上がった瞬間だった。

 

【ブチッ】

 

嫌な音が部屋に響く。
どうやらスカートに裂け目が出来たらしい。
かぁっと顔を赤くする実穂ちゃん。
受験のために秋口からずっと勉強漬けだったせいか、はたまた食欲の秋のせいか。
まぁ見事にどどんと太った。
恐らく3桁を突破して久しいで有ろう体型。
流石に聞くのはアレだから聞いてないけど多分120位だろうか?
バレーボール大の胸が服に押さえられてパツパツになっている。
お腹は丈が足りないのか、それとも足りなくなったのか存在感たっぷりにせり出している。
スカートは完全に食い込んでいて、成る程。これなら悲鳴を上げる訳だ。
まぁそれでも脂肪が邪魔をしてずり落ちてこないのは凄い。
お尻はこれまた大っきく育って、まるで巨大な桃のようだ。
安産型できっと丈夫なお子さんを生むでしょう。うん。
太ももは最早男である自分のよりも太く、なんというかドラム缶だ。
二の腕ですら普通の女の子の太もも位あるんじゃないかなぁ?
顎は立派な二重顎で首の境目が大分薄れてる。

目は頬の肉で圧迫されて細くなってしまっている。

 

「み・・・見ないでくださぁぁい!」
「あ、ごめん!」

 

実穂ちゃんに部屋から追い出されてしまった・・・
まぁこれで多少は明日への緊張も薄れたでしょう。
・・・薄れたんじゃないかな?
まぁちょっと覚悟はしておこう。

 



 

結果としては実穂ちゃんは無事に第一志望の大学に合格。
新学期からは花の大学生だ。
でもその前に。

 

「はぁ・・・はぁ・・・!」
「はは、頑張ってね?ダイエット」
「お兄さん・・・も・・・手伝って下さい・・・!」
「手伝えること無いし?」
「うぅ・・・」

 

地道に体重を落としている実穂ちゃん。
果たして大学が始まるまでに間に合うかな?

 

「絶対痩せてやります・・・!」
「うん、その意気その意気!」

 

まぁ間に合わないと思うけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安藤 実穂の成長記録
身長:151cm
体重40kg → 47kg → 61kg →  81kg  → 131kg
B:82cm → 86cm → 95cm → 109cm → 125cm
W:51cm → 61cm → 72cm →  91cm  → 127cm
H:79cm → 81cm → 93cm → 101cm → 124cm

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『以上で今回の実験の全課程を修了した物とする。
  結論から言えば今回の実験においてサブリミナル効果を実証するには十分とは言えない。
  もう数人サンプルが必要であるとする。』
 ・・・っと。
 しかし、実験のためとは言え実穂ちゃんには悪い事をしたかな?
 サブリミナル効果の研究の一環として実穂ちゃん用の教材に特定の文字列を入れて見る。
 今回現れるはずだったのは食欲増加と僕への信頼感情・・・
 信頼の方はともかく、食欲増加は成功したと言って良いかな?
 割と初期から食欲が増加した傾向が見られるし。
 まぁダイエット位手伝って上げましょうかね。痩せる意思が実穂ちゃんにあるならだけどねぇ」


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