溶けた土の上に

溶けた土の上に

 

 

今宮 薫(いまみや かおる) 18歳 身長150cm 体重55kg B:78 W:55 H:80
退魔士の家に生まれた少女。引き締まった体をしている。
人生初の一人仕事で・・・

 

 

夜の帳が満ちる森。
薄らと道を照らす月明かりを頼りに薫は一人道を歩いていく。

 

「・・・臭いが濃くなってきたわね」

 

スンスンと鼻を鳴らし、薫は辺りを伺う。
微かに、鼻腔に届く嫌な臭いを薫は感じていた。
退魔士の家系に生まれ、長年訓練を積んでいる薫には慣れた臭いでもある。
『魔』と呼ばれる連中独特の臭いだ。
今回は18となり、一人前として認められた薫の初仕事である。
仕事自体は親と共に何度もしているが、一人仕事というのは初めてだ。
何度も繰り返し今までの体験を頭で繰り返しながら、一歩一歩進んでいく薫。
やがて、臭いが特段に濃くなった。

 

「・・・来る」

 

腰に下げた刀の柄に手をかけ、じっくりと辺りを見渡す。
勿論敵の発見もそうだが、戦闘に備え、現在地の状況を確認するのも仕事の一部だ。
先日の雨のせいか、足元が多少ぬかるんでいるが問題ない。
幸い森も少し開けているため戦闘に支障はない。
そう判断し、柄の部分をしっかりと握る薫。
そして、少ししてのそりと、巨大な影が動いた。
影には牛の頭があった。
鶏の羽があった。
豚の足があった。
馬の尾があった。
暗く分かり難いが、様々な家畜の体の一部が見え隠れしている。

 

「・・・襲った家畜を取り込んでいるわけね」

 

刀を抜きながら、薫は相手を観察する。
今回の依頼は森近くの村からであった。
最近家畜が無残に食い散らかされた状態で発見されるという事件が頻発しているので
調査して欲しいと。
現場に来た薫は、何かを引きずった様な後が森に続いているのを発見、
そのまま追ってきたのである。

 

「臭いからして低俗な魔物崩れってところかしら・・・悪いけどこっちも仕事だから」

 

そう言って、薫は一閃させ、刀を振る。
月明かりに照らされた剣先が弧を描きあげると、
まるでその剣筋をそのまま飛ばしたかのように目の前の影が切れる。
薫の家に伝わる奥義である。
剣先に圧縮した自身の霊力を乗せ、それをそのまま放つ。
こと魔物退治においては威力のある技であった。
薫は切れたのを確認すると、二振り三振りする。
その度に目の前の影は形を崩していく。
そして、いつしか影は肉の塊と成り果てた。

 

「終わりね・・・楽な仕事で良かった」

 

ふぅと一息つき、刀を鞘にしまう薫。
仕上げに目の前の死体を処理しようと札を取り出し、肉塊に近づいた時だった。
足元が揺れた。
いや、正確にはぬかるみが酷くなったのだ。
先ほどまではなんでもなかった物が、今では足首が埋まりそうなほどになっている。

 

「な・・・まさか!?」

 

薫はその場から逃げ出そうとする。
が、ぐにょりと足元の土が動き、薫の足をつかむ。
そう、あの地面のぬかるみは雨のせいではなかったのだ。
薫はずっと、『敵の上に立っていた』のである。
目の前の家畜の塊を飲み込み、影がようやくその体を現す。
辺りの木々をなぎ倒しながら取り込り"立ち上がる"黒い泥。
俗にスライムと呼ばれる化け物である。
ただ、その大きさはまさに段違いである。
まるで山の様に聳え立つそれは、薫をつかみ上げる。

 

「く・・・さっきのはおとりだった訳ね・・・」

 

家畜の死体は、薫のような存在を誘う餌としてあえて残されたものだったのだ。
おそらく家畜を襲ったのもわざとである。

 

「この・・・!」

 

薫は腰の刀に手をかけ、抜こうとする。
が、それを制するかの様に、するりとスライムの体から触手が伸びる。
それを切って落とす薫だが、二本三本と徐々に数を増やす触手を相手にするのは厳しかった。
そもそも足をつかまれ吊るされているのである。
足元の部分を切ろうにも新たな触手が伸びて邪魔をする。
結局、薫は触手に腕を掴まれ、身動き出来なくなった。

 

「ぐ、はなせ・・!」

 

一応言っては見るが、無駄であった。
触手の一本が薫の耳の穴に入り、脳へと進んでいく。
とたん、薫の目の前が色を変えた。
世界の形は変わり、色の境界は消えて混ざり、空気は瘴気を孕む物になった。
上も下もわからず、時間の経過も無い。
その情報を最後に、薫の意識は消えてしまった。

 



 

数日後、薫は両親の元へ帰ってきた。
傷だらけの体を運び、息も絶え絶えに。
娘の様子から敵が強大である事を悟った両親はあの森へ討伐に向かった。
そして、二人とも負けて帰ってきた。
こうなっては国も放置するわけにも行かない。
薫達の怪我が直り次第、さらに高位の退魔士を派遣することを決定したのである。

 



 

その頃、森ではスライムによる"繁殖"が行われていた。
本来スライムは単体でその数を増やす。
よって"増殖"が正しい。
だが、その光景はまさしく"繁殖"だった。

 

「うげ・・・うごぉ・・・ぐぎ・・・おえっ・・・
 はぁはぁ・・・ぐっ・・・が・・・」

 

湿った森の奥で人の嗚咽が響く。
びしょりびしょりと、水音が辺りを巡り、その度に人の声が絞り出される。
スライムから伸びた触手に吊るされているのは薫だった。
そう、家に帰った薫はスライムが作った偽者であった。
薫の脳をいじったスライムはそれを複製し、自身の体を切り離し偽の薫を作ったのだ。
そして、それを餌に両親を呼び出し、喰らった。
現在負傷しているのも偽者の両親である。
何故、スライムにこのような力があるのか?
それはそもそも、こいつがスライムであってスライムでは無いからである。
スライムとは粘液状の魔物の総称である。
よって、その点では間違いなくこいつはスライムだ。
だが、こいつ自体は祟り神の一種である。
つまり、スライム状の神なのだ。
分かり易くいえば種族は神。分類はスライムということとなる。
こいつ自身は発声器官を持たない為知性を持ってないように見えるが、
その実高度な知性を持っている。

腐っても神と呼ばれるだけの能力はあるのだ。
そして、厄介な事にこの神は人を愛していた。
・・・愛玩動物として。

 

「ぐげ・・・おごぉ・・・」

 

薫の声が響く。
口に触手をねじ込まれ、絶えず体にスライムの一部が流し込まれる。
嗚咽はそれに耐える音だ。薫の意識は既に無い。が本能が耐えるのだ。
だが、全てに耐えられるわけではない。
結果、薫の体は酷い事になっていた。
不自然に膨らんだ体は脂肪に姿を変えた神の一部のせいである。
ひどく膨らんだ胸からは母乳をだらしなく垂らし、
その大きさはおおよそ人の体の限界を超えていた。
腹は脂肪だらけでブヨブヨのなか、子宮の辺りだけが張り詰め、
秘所からは、薫の『栄養という名の霊力』をを受けた小さなスライムが産み落とされていた。
太い触手につかまれた太ももはまるでドラム缶二本分以上のの太さを誇り、
無理やり開かされなければ互いに干渉する。
腕は以前の薫の腰よりも三周りは太く育ち、すでに肘は肉に埋もれきった。
尻は既に尻として判別できないようになり、背中についた分厚い脂肪は醜い段をいくつも成形する。
口は無理やり触手が突っ込まれても平気なように広げられ、
頬はより多くの体液を流し込めるように肉はついてない。

だが、常にその空きを体液が埋めるため、まるで風船のように膨れ上がっている。
推定1t以上。肉という肉に侵食された彼女の体は過去の、
退魔士として活躍するために必死に鍛え上げた体は、既にただの肉の塊となっていた。
こうして増やされたスライムは別の土地に移り、やがて大きく育つだろう。
そして、薫と同じ様に新たな贄を欲しがるのだ。

 

「ふご・・・おぼ・・・」

 

薫は今後、二度と人の世界には戻れない。
ここで人を釣る餌として、また愛玩動物として長い時を過ごすだろう。
そしていつかは・・・
その時が来るまで、彼女はその肥えた体をさらに肥えさせるだろう。
神の愛は、酷く重いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今宮薫
身長:150cm
体重: 55kg → 1163kg
  B:78cm → 289cm
  W:55cm → 405cm
  H:80cm → 377cm


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