溜めたポイントでお支払い
フーミア・ソン 16歳 身長162cm 体重38kg
両親に借金の形に風俗へと売られた少女。変わった風俗に所属することになって・・・
「・・・ここだ、降りな」
「はい・・・」
私はゆっくりと馬車から降りる。
目の前には巨大な建物がそびえ立っていた。
6階建ての煉瓦造り。
仰々しい門。
おどろおどろしい見た目は風俗店というよりはまるで監獄だった。
「・・・じゃあな。何があったかは知らんが精々気を付けることだ」
「・・・ありがとうございます」
馬車の行者さんは私にそう声をかけると元来た道をゆっくりと走っていった。
「・・・」
門に近づき、取っ手に手をかけて引っ張る。
ギシギシと音を立てて開いた門をくぐり、正面にあるドアへと近づく。
ライオンを象ったドアノックを持ち、数回ノックすると奥で人が動く気配がした。
「いらっしゃいませ〜」
「ど、どうも・・・」
奥から出てきたのは“大きな体”の女性だった。
私が見上げる程の背丈に私の二倍・・・いや三倍?は有りそうな横幅。
でっぷりと太った女性は私を見ると、ニッコリと笑った。
「ああ、貴方が今日からここで働くっていう・・・」
「フ、フーミア・ソンと言います」
「フーミアちゃんね。私はセイレ・サンクって言うの、貴方の先輩になるわ」
「よ、よろしくお願いします・・・」
セイレさんの手招きを受けて、私は今日からお世話になるお店・・・
風俗店「エンスア」へと足を踏み入れるのだった。
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「ふむ、思っていたよりも可愛らしいな」
「ど、どうも・・・」
セイレさんに案内して貰い、私は支配人室へとやってきた。
目の前には妙齢の男性が椅子に腰掛けていて、私の事を値踏みするように見つめて来る。
「これは良い買い物だったかもしれないな」
「・・・」
「ん・・・ああ、失礼。だが慣れた方が良い。君はここの“商品”だからな」
「いえ・・・大丈夫です」
私を商品と言い切る支配人。
だけどそれで怒る程私はバカじゃない。
ここで怒っても何にもならないからだ。
「成る程、中々お利口さんだな。
早速仕事について話をしてやろう。知っての通りウチは風俗屋だ。
とは言え本番は無しだ・・・まぁ君が望むなら別だが・・・
その代わり、ウチは特殊な趣味の客を相手にする」
「特殊な趣味・・・?」
「ああ。君を案内した・・・名はなんと言ったかな?
まぁいい。あいつを見れば分かるだろうが、あの醜く太った体を求める男が世の中には居るんだ。
他にはヘソを隠しそうなほど膨れあがった胸とか、男のアレがついた女とかな」
「・・・」
絶句した。
本番が無くて安心したと思ったらこれだ。
「驚ける内に驚いておけ。その方が人生楽しいぞ。
さて・・・ウチは少々特殊な“通貨”を導入している。
お前達には普通の金は持たせん。代わりになるのがこの腕輪だ」
そう言って支配人は青い宝石の埋まった質素なデザインの腕輪を見せてくる。
「この宝石にお前達の“頑張り”が記録される。
それを数値化し、それがそのままお前達の給料となる。
この腕輪をウチの売店に居る店員に渡せば貯まった数に応じて
商品と交換してくれるというものだ」
「・・・その、頑張りっていうのは・・・」
「勿論客の相手もそうだが、店の掃除や食事当番を行う事でも貯まる。
それと体型変化でも変わるぞ」
「体型変化・・・?」
私が疑問をぶつけると、支配人は机の引き出しを開けて何かを取り出した。
「これを見ろ」
そう言って渡してきたのは4枚ほどの写真だった。
1枚目は私とそう変わらない年の少女の写真。
2枚目はその少女が成長しておばさんになった写真。
3枚目は1枚目と2枚目の間の写真だった。
「・・・これが?」
「一番幼く見える写真がつい先日撮った写真だ」
「・・・え?」
「そいつがこの店に来た時はその写真で言うところの真ん中の姿だった。
コイツが配属されたのは老けた相手を求める客の部門でな、
この腕輪の力で一時的に老けたのがこっちの写真だ。
コイツは給料を使いその幼い姿まで戻ったと言うわけだな。
コイツの部署は給料を貯めれば貯める程年が増える。
使えばその分若返る。そしてこれは常時変動するわけだ。
他の部署ならそれぞれの部署にあった物が置き換わるな」
「・・・そんなの」
「ありえないか?」
「・・・」
私の心を見透かすような目つきに、私は少したじろいだ。
「まぁそうだろうな。だが事実だ。
とにかくここではそれが常識だ、覚えておけ」
「・・・その、そんな状態でその・・・え、エッチな事をしたら
年を取りすぎて死んじゃうんじゃ・・・」
「そこは調整してある。行為での給料の増加量は部門事に違う。
それでも偶に欲張りすぎて死ぬ奴も居るがな。
最後は自己責任だ」
「・・・」
とんでもないところに来た。
私はくらくらする頭を振りながら、写真を支配人に戻した。
「ああ、それとウチは一応“自分”を買うことも出来る。自分を買うことが出来れば自由になれるぞ。
退職金もきちんとした金で出してやる。まぁそれなりの値段はするがな?」
「・・・な、なんで?」
「そういう“契約”だからだ。他に質問は?」
「・・・私はどこの部署ですか?」
「お前は・・・肥満部だな。太れば良いだけだ。簡単だろ?他に無ければ外に出て右手に行け」
「・・・わかり・・・ました」
腕輪を受け取り、私は混乱した頭のままで外へと出て右へと進んでいく。
こうして、私の奇妙な風俗嬢生活が始まったのだった。
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「むぐ・・・あむ・・・」
ここに住むようになって数日。
私はひたすらに食べ物を食べていた。
給料・・・周りのみんなは“ポイント”と呼んでいるそれは私の体重と本当に連動していた。
例えば私が食べ物を食べて5kg太れば50p貰えるのだ。
と言っても50pじゃ何も買えない・・・精々パンの耳ぐらいだ。
そして私が今持っているポイントが410ポイント。
自分を買う・・・自由になるのに必要なポイントが3000ポイント・・・
つまり・・・300kgにならないと自分を買うことは出来ない。
でも・・・それを達成するのは難しい。
食事は出るけど量は少ない。
ポイントで食べ物が買えるけど、無駄遣いはそう出来ない。
私の体型は普通なら細くてカワイイなんて言われるはずだけど、
ここに来る人からは魅力が無いから・・・“そういう事”もして貰えない。
それにポイントと体重が連動しているのなら・・・3000ポイントをぴったりじゃ使った瞬間に
私の体重は0kgになっちゃう。
つまり更に500ポイントぐらい稼がないといけない。
結局、私が出来る事は雑用をやりつつ、少しずつつまみ食いやらをして
少しでも多くの食べ物を食べることだった。
先輩達の話を聞くと、やっぱりみんな最初はそうやって体重を増やすらしい。
・・・とは言え見つかって密告された場合“罰金”が課せられると言ってたけど・・・
とにかく70kgを超えたぐらいから“小柄”な子が好みの人が
指名してくれるようになる・・・らしい。
なので今は食べるしか無いのだ。
「何してるのかしら?」
「むぐっ!?」
先輩の一人、ニューデさんに話しかけられた私は、
つまみ食いが見つかったと思って食べていたパンの耳を喉に詰まらせた。
「・・・そんなに慌てなくても密告なんかしないわよ」
「・・・ありふぁとうごふぁいます」
「・・・食べ終わってからで良いわよ」
あきれ顔のニューデさんのお言葉に甘えて、私は食べ物を片付けることに専念した。
ようやく食べ終えた私はニューデさんに向きなおると、ぺこりと頭を下げた。
「・・・お待たせしました」
「別にいいわよ。私もそうだったし」
そう言って微笑むニューデさん。
ニューデさんはこの部門でも一番の“伸び”を見せている人で、今2100ポイント有るらしい。
そう遠くない所で自分を買い直すだろうって言われてる。
「えっと・・・何かご用ですか?」
「ええ、客が食事したいから注文を届けに来たの。これ伝票ね」
そう言って渡された伝票にはざっと10人前近い料理が書き込まれていた。
「・・・あの」
「客一人で食べるわけじゃ無いわよ?私の分込みだから」
それにしたって多い気がする・・・
「じゃ、頑張ってね。バレない範囲なら“味見”してもいいから。部屋は3-1よ」
「あ・・・はい!」
そう言って出て行くニューデさん。
多少ならつまみ食いして良いと暗に言ってくれたのだ。
私はニューデさんに感謝しながら遠ざかる背中を見送った。
「とは言えこの量を私一人で作るのは厳しいんだけどなぁ・・・」
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ここに来てから2ヶ月半。
ようやく私に初めてのお客様が来た。
私の体重は67kg。
まだまだここでは“ガリガリ”レベル。
でも、初めてのお客さんはリピーターになってくれる事も多いというので、頑張らなきゃ・・・
周りの先輩達はみんな自分を買わずにここでの暮らしに満足する人が多い。
人気で上の方になれば食事はお客さんが奢ってくれるし、服も住むところも困らない。
それに・・・みんなエッチなことにはまり込むんだっていう。
でも私は・・・自由になりたい。
だから頑張らないと・・・
そう意気込む私だけど、男の人が来るのを部屋で待っている内に凄く緊張してきた。
相手はどんな人だろうか?
優しくしてくれるだろうか?
様々な不安を覚えながらも私はお客様を待った。
やがてドアがノックされ、私がどうぞと返すとドアノブが捻られた。
「・・・うん、なかなかカワイイじゃないか」
入ってきたのはかなり良い仕立ての服を着た若い男だった。
どこかの貴族か何かだろう。
この人が、私の初めての相手なのだ。
「フーミアと言います・・・よ、よろしくお願いします」
「うん、その初々しい感じ・・・いいねぇ」
貴族さんは私の横に座ると、私の胸をゆっくりと揉み始めた。
「ひゃっ!?」
「揉まれるのは初めてかい?」
優しく、耳元で囁く貴族さん。
そのまま片手で私の胸を揉みつつ、もう一方の手は私のお腹へと伸びる。
「・・・っ!」
「怖がらなくて良い。酷いようにはしないから」
そう言いながら私のお腹を揉む貴族さん。
貴族さんは私をベッドに押し倒すと、ゆっくりと服を脱ぎ始めた。
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それからは私にとって初めての体験だらけだった。
男の人のアレの感覚も、乳首を摘まれる感覚も、大事な所を指でかき回される感覚も。
エッチな事をすればするほど自分の体が重くなるのを感じた。
徐々に軋みが大きくなるベッドに身を任せ、私は貴族さんと一夜を共にした。
『また来るよ』
帰り際に貴族さんはそう言った。
私は初めての体験で返事もろくに返せなかったけど、
貴族さんが初めてで良かったと心の底から思った。
それからは何度かお客様を迎えて、私も徐々にこのお店になれていった。
体重はドンドンと上がり、今や130kgを超える程だ。
貧相だった体は比べものにならない程大きく育ち、最近では服を特注するようになってきた。
先輩達が言うには『服を特注するようになれば一人前』らしい。
最近は食べ物もより多く食べられるようになり、お客様の差し入れが無駄にならなくなってきた。
そして、今日は・・・
「・・・お久しぶりです」
「うん、久しぶり。随分と育った物だね」
あの貴族さんが久々に私を指名してくれた日だ。
「早速だけど・・・いいかな?」
「はい・・・」
私はベッドに横になると、全てを貴族さんに任せた。
貴族さんに胸を揉まれ、貴族さんのアレをしゃぶり、貴族さんの手でイカされる。
それはなんだかとても幸せなことに思えて、私はただただ快楽に身を任せることにした。
行為の最中も太る体。
それを楽しむ貴族さん。
一見したら狂った世界だろう。
だけど・・・私にはこれがおかしいとは思えなくなっていた。
貧民として家無しになるよりはずっといい。
体は重くなったけど、それでも・・・それでも私は幸せだった。
きっと・・・私は自分を買うことは無いだろう。
それよりも、ここで誰かを幸せにしてあげたい。
そして、私も幸せになりたいのだ。
フーミア・ソン
身長:162cm
体重: 38kg → 43kg → 67kg → 132kg
B:79cm → 82cm → 96cm → 117cm
W:50cm → 58cm → 72cm → 119cm
H:74cm → 79cm → 97cm → 137cm