悪星氏その4
身長:160cm
スタート体重:50kg
(本文開始)
ある日わたしは、現実とよく似た空間に閉じ込められた。
一年を通じて太る要素が山盛りで、それを全て味わい戻るまでに何キロ太るかの実験らしい…。
…仕方ないわね、出るには太る!
正月には正月太りと鏡割り
節分には豆と恵方巻き
バレンタインにはチョコレートを味見(この計画専用彼氏を用意してくれた)
ホワイトデーにお返しパクパク…(バレンタインの時と同じ彼氏)
初夏は柏餅をペロリ
真夏は体重を落としにくくなり、メタボ体型で水着に着替える屈辱。
泳いで体重を落とそうにもあんまり痩せず…。
そのままクリームソーダやソフトクリームを食べまくる日々
秋には芋だのなんだので食欲の秋を堪能し肉が増え
しかも誕生日は秋にあり余計太り
冬は痩せやすいけどあまり体を動かせず(冬が北極レベルで外の寒いこの異空間!)
クリスマスに彼とディナーやケーキを食べて
最後は古今東西のご馳走満載の忘年会をして眠りについた…。
計画は終わり、異空間を脱出したら(というか、現実へ放り出されたら)…
わたしってば、一糸纏わぬ1トンの肉の塊になっちゃった!
絶対現実よりカロリーが100倍は高いでしょ!
体が動かない…痩せられない、助けて!
(完)