535氏による強制肥満化SS

535氏による強制肥満化SS

前へ   1/3   次へ

 

 

 

もうずいぶん前にいま通っている高校の友人に聞いた話だが

 

憎い相手を呪える悪魔が宿った人形があるらしい
その人形は憎い相手が居る人間の家に
いつの間にか置いてあるらしい
その人形を手に持ち憎い相手のことを思い浮かべ
人形の背中の繋ぎ目を刃物で開くと
その人形に宿った悪魔現れ
相手を陥れるための不思議な力をくれるらしい

 

私、山口 美代子はこの人形が欲しかった

 

私はこんな都市伝説にすがるくらいあいつが憎かった

 

彼女 安田 未麗のことが

 

安田 未麗 (やすだ みれい)
クラスの誰からも愛される彼女は
女の私が惚れ惚れするほどの美人だった
剃らずとも整っている眉 長いまつげに縁取られた大きな瞳
長くまっすぐ伸びた綺麗な黒髪 高校生とは思えないモデルを想わせる体型
どれをとっても完璧 天女のごとき美貌だった
だが私が彼女を憎む理由はその完璧な美貌への嫉妬ではない
それは彼女の外見とは正反対の淀みきった内面にある
表向きの彼女は優等生を絵に描いたかのような真面目そのものだった
だがその裏側は常に自分以外の人間を全て見下し
気に入らない人間は全て消えるべきだとすら思っているのではないだろうか?

 

人前ではその腐った考えを絶対に表に出さない、
彼女の裏側をなぜ私がしっているか?
彼女と仲が良かったわけではない ではなぜか?
なぜなら私は彼女にいじめを受けていた
理由はあまりに簡単だった
それは私の外見にある
私の身長は164cm女性にしても少し低めだが恥じることではない
問題は体重にある 私の体重は74kg 見事なまでの肥満だった
そんな肥満体形で運動ができるはずもなく スポーツは何をやってもダメだった
顔にも脂肪がむらなく付いているためとても美人やかわいいとはいえない
つまり彼女が私をターゲットに選んだ理由それは
私が太っているから デブだから トロイから

 

最初はいじめられているとすら思わなかった
無くしたと思っていた私の文房具が壊された状態で机の上に置いてあった
お気に入りの文房具が壊れたのはショックだったがただそれだけ
誰かが何らかの原因で壊れた私の文房具を見つけ
どうしていいか分からずに私の机においたのだろうと思っていた
しかし次の日もまた次の日も私の身の回りのものが消えていき
無残にも二度と使えない状態でかえってきた
このころにはさすがに自分がいじめられていることにきづいていた
生まれてから今まで平和な環境で育ってきた私には初めて受けるいじめは激しい苦痛だったが
友人の助けもありなんとか耐えることができた
しかし時間がたつにつれ、彼女のいじめはエスカレートしていった
私がいない間に椅子が無くなっていたこともあれば 
ノートにびっしりと 私に対しての暴言が書いてあったこともあった
ついに耐えきれなくなった私は 一犯人を捜しあてることにした

 

放課後 
私の学校は警備員さんが教室の鍵を閉めていくため
夜の19時までは出入りが自由だった
そのため私は放課後に犯行が行われているであろうと推理した 
今、冷静にこの推理について考えると
文房具や教科書がなくなっているため放課後とはかぎらないわけだがそれは置いておく

 

私は教室の前にある教卓の後ろに隠れて、犯人を待つ
私は犯人が今日くるとは限らないので
犯人を見つけるまで毎日こうして隠れている決心をしていた
が、しばらくする足音が聞こえてくる
おそらく犯人の足音
緊張してきた 犯人が入ってきたらまず何を言ってやろうか?

 

いや焦ってはいけない 
現行犯で見つけなければいみがない 入って犯行に及ぶまで待つ
ガラガラ と私が今いる教室の引き戸が開く音
入ってきた!!
トクン・・・ トクン
鼓動が普段より早い気がする・・・
犯人が誰か気になる やはりクラスメートだろうか
ガサガサ おそらく机をあさっている音だろうか?
もういいだろう・・・ 犯人はだれだ?
そっと教卓の横から覗く
そこにいたのはまったく当時の私がまったく予想しない人物だった
「・・・安田さん?」
「っ!!」
信じられない
普段、誰にでも優しい安田さんはもちろん私にも優しかった
なのになぜ?

一度、彼女から目をそむける
意味が分からない

 

・・いや、落ち着け まだ彼女が犯人と決まったわけではない
もう一度彼女に振り向く
しかし彼女の白く透ける綺麗な手が握っているのは
まぎれもなく私がいつも学校の机にかけている
体育館シューズが入った巾着だった
「それ・・わたしのだよね? なんで安田さんがもってるの?」
私はとりあえず本人に聞いてみる
「・・・・」
彼女は答えない・・・ ずっとだまったままだ
「・・・しってる? 最近私の身の周りのものが無くなってること」
「・・・・」
やはり彼女は答えない
「もしかして・・・ 安田さんがやってたの?」
早く違うという言葉をききたくて正面から尋ねる
だってあんなに優しい人が・・・・ ありえない
「・・・・」

答えない

 

なんで否定しないんだよ!!! 早くちがうっていってよ!!!

 

「そうだよ? 山口さん」

 

少し間を置いて彼女がしゃべる
え!? 一瞬何を言っているかわからなかった

 

恐ろしく冷たい声 私の知っている普段の彼女の明るい声ではない
「だってさぁあんたみたいなデブってさぁ視界に入るだけで、
 そこにいるだけで人を不快にするじゃん?」
私の思考はそこで止まった
「だからさぁわたし考えたんだよねぇ。
 みんなのために山口を不登校にしようってさぁ
 そうすればみんな不快なあんたをみなくてすむから」
・・・・・
「私優しいでしょ?」
・・・はぁ・・・・はぁ
・・・徐々に呼吸が荒くなってくる・・・・ 胸が苦しい・・・ 眼からは滴がボロボロと零れる
「・・・うわ・・ 泣くと不細工がさらに酷くなるから・・・ 泣かないほうがいいよ・・・?」
こんなのって・・・ 許されるわけがない
「泣きやみなよ、豚・・・ はぁ、ここに居たくないしもう私帰るね
 あ、明日から学校にこないでねー、きたらもっと酷いことしなくちゃいけないからさぁ
 私としてもいやなんだよねー」

そういうと彼女は私の体育館シューズを私に投げたあと
恐怖すら感じる微笑を浮かべ出て行った
私を蔑むような冷たい笑い
「うわぁああああ!!!!」
生まれてからいままでずっと太っている私がいけないのか!!!
デブはいてはいけない存在なのか!!!
私は限界だった
いままで我慢してきた感情が一気に放出される
私は教室で日が暮れるまで泣き続けた

 

やっと落ち着いたのはもう夜の7時前だった
もうすぐ警備員さんがくる時間だ、帰らないと

 

 

前へ   1/3   次へ


トップページ 肥満化SS Gallery(個別なし) Gallery(個別あり) Database