806氏による強制肥満化SS
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3週間ぶりのデートが終わってから1週間海璃の逆ダイエットへのモチベーションは異常なまでに高かった。
たくさん食べる女の子が好き、笑顔で食べる女の子が好き、ひろゆきのその言葉だけで海璃は食事を続けることができた。
注文していたプロテインを受け取ることもでき、海璃は少しずつ体に脂肪を蓄え始めていた。
昔から少し体重が変動しても顔には出ないタイプだったので大学の友人にはまだ何も突っ込まれていない。
「よーし、今日はこのおかずにしようかな!」
食事の量も増やした。昼食は丼ものかカレーの大に、おかずを数品取るようにした。
すっかり膨らんだ海璃の胃はそれらをすべて完食しても多少の余裕がある程度にまで成長していた。
昼食を一緒に友達と食べられなくなるのは少し悲しいものだったが、ひろゆきがアップするゲーム実況を見ながらご飯を食べられる、海璃にとって大学の昼休みは至福のひと時になっていた。
ひろゆきとも3週間会えなかった反動からか、以前より頻繁に会うようになっていた。
2.3日に1回はデートをし、そのたびに焼肉やファミレスなどでお腹いっぱいになるまでご飯を食べながらひろゆきをおしゃべりをした。
ひろゆきとのデートのときは1人で食べる夕食の1.5倍ほどを食べることができた。
恥ずかしいがこれが愛の力というやつなのだろう。ひろゆきのデートのときの笑顔を思い浮かべると、海璃は1人のご飯も楽しく感じた。
海璃はその日も朝ごはん、大学での昼食、バイト先からの廃棄で死ぬほど高カロリーで充実した夕食を食べ終え、プロテインを取り就寝した。
逆ダイエットを始めて1ヶ月半がたったある日、海璃は鏡を見ながらため息をついていた。
それまで履いていたスキニーがきつくなってきたのである。
もともと細身だった海璃は自分で買う服はスキニーやホットパンツが多かった。
可愛らしい細工がされているワンピースより手ごろだし、なによりもまず服にあまり興味のなかった海璃にもコーディネートがしやすいかったのだ。
「うーん、でもこれはなぁ…」
鏡に映っている自分を眺めてみる。
決して履けないというわけではない。
ただお腹の周りに両手の手のひらで握れるくらいの量ついた脂肪が微妙に乗っかっているのである。
逆ダイエットを始めた当初は食後のパンパンになったお腹をスキニーが圧迫することはあったが、今は朝食を食べる前の寝起き、
つまりほぼお腹の中には何も残っていない状態である。
「これは本格的に太ってきたなぁ…」
海璃は自分の努力の成果が目に見える形で現れたことを嬉しく思いながらも、同時に女子の太りたくないという本能が入り混じって複雑な心境になっていた。
「これどのくらい太ったんだろう?あ、そうだ!」
海璃はタンスからあるホットパンツを取り出した。それは小学校6年のころから履き続けている黒のホットパンツで主にショート丈のワンピースの下などにはいていた。
これが海璃の手持ちのなかで一番サイズが小さいものだった。
「よし、これを履いてみれば…」
海璃は意を決してそのホットパンツを履いてみた。
「ん、これは…」
そのホットパンツのウエスト部分のボタンはお腹をひっこめて留めることはできたものの、上からのっかる柔らかな脂肪で半分ほど見えなくなっていた。
海璃はそのままお姉さん座りで鏡の前に座り込んでみると、海璃のお腹はホットパンツにさらに強く圧迫され、脂肪もさらに強調された。
先ほどまでは太ったことへの微妙なためらいの心があった海璃だが、その様子を見て、彼女はよく分からない快感と躍動を覚えた。
「とりあえず標準体重の55kgくらいまでは太りたいわよね…洋服は…しょうがないからワンピースを着るか、食べる邪魔にもならないし。」
スキニーを履くことを諦めた海璃は、ひろゆきが勝手に買ってくるワンピースがタンスに眠っていることを思い出し、しばらくはそれらを活用することにした。
ワンピースを着て鏡の前に立った海璃は1ヵ月半前と対して変わっていないように見えた。
見える部分にはあまり肉がつかない体質なのである。
このままもっと太りたい、ひろゆきのために女性らしくなりたい。海璃は改めて自分についた脂肪を見ながら決意した。
(3週経過)162cm/44.5kg B73 W63 H79
(1ヵ月半経過)162cm/51kg B76 W68 H80
スキニーを履くことを諦めた日から、海璃の日常生活に変化が出てきた。
大学の休み時間は常にお菓子を食べながら過ごすようになった、
少しでもおなかが空くと何か食べないといけない気がした。
友達がいないわけではないがわざわざ同じ講義を取るような集まりでもなかったので誰にもつっこまれることはない。
ファミレスのバイトで、ロングに入ると後半きつくなるように感じるようになった。
さすがに仕事ができないほどではなかったが、今まで感じたことのない感覚だった。
服はもともとだぼだぼなものをきていたのでちょうど良くなったといったところだろうか、エプロンのウエストの紐をゆるく結ぶようになったくらいなのでバイト先の仲間にもなにもつっこまれなかった。
休日は相変わらずイベント三昧だったが、ライブなどで長時間飛び跳ねると疲れを感じるようになった。
つい2ヶ月前までは5時間のライブでも暴れ続けられていたのに先日のライブでは3時間ほどでいったん休憩をはさんでしまった。
ライブで休憩をはさむなんてそれまでありえなかったため、仲間にも最初は心配されたが
「まぁもう20歳超えたしねw」
などと笑いながらいうと、みんな
「今までが元気すぎたんだよ」
といいながら笑い飛ばしてくれた。ライブ仲間もみな、海璃の変化に気づかなかった。
自分の体が重くなってきている、海璃は生活の中でそれを感じながらも、周りから指摘されないため
今までと同じペース、いや日に日に逆ダイエットのペースを増やしていった。
逆ダイエットを始めてから二ヶ月半、海璃は目標としていた標準体重55kgになった。
標準体重といっても、健康の観点から見たものであって、現実だとぽっちゃり扱いされることもある体重である。
55kgになった海璃は、ワンピースとジャケットなどを着るとあまり体重の変化がわからないのだが、洋服を脱いでみればその変化は一目瞭然。腰周りを中心に体全体の肉付きがよくなっていた。
胸はギリギリBカップからD寄りのCカップになった。上下セットで買っていた下着はすべて肉にめり込む形になって体に跡がつくようになったためすべて新調した。
ちょっと見栄を張ってDカップ用のものを買った海璃は妙な満足感があった。
「どうせ太るなら胸がもっと大きくなればよかったのにな…」
新しいDカップ用のブラに喜びながらも海璃は自分のおなかに視線を落とす。
立った状態で段を作るまでには至っていないが、空腹状態の今でもぽっこりとおなかが出ており肉が両手で握れるまでに海璃のおなかは脂肪を蓄えていた。
くびれなどはなくきれいな寸胴フォルムである。
試しに鏡の前で座ってみると海璃のお腹はきれいな三段腹となり柔らかな脂肪がまとわりついたことを主張していた。
海璃は少し自分の太り方に不満があったが、それよりも女性らしい体つきになれたことを嬉しく思っていた。
明後日、またひろゆきの家にデートで呼ばれている。
「もう折れそうなんて言わせない…ひろゆきのためにここまで頑張ったんだから」
海璃は全身鏡に映った丸みを帯びた自分の体を見つめながらそう誓った。
(二ヵ月半経過)162cm/55kg B81 W75 H84
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