937氏による強制肥満化SS

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「さあ、いよいよやってきました!年に一度の大イベント「女相撲大会」!
楽運町を代表する美女達の取り組みあいをご覧あれ!」
ステージの上で司会が声を張り上げる。ついに相撲大会が始まったのだ。
「開会に先立ちまして、楽運町一の美人である海原町長に開会の言葉をいただきたいと思います。
町長、ステージの上に上がってください。」
観客達は美人の町長を一目見ることができると興奮した。
しかし・・・ステージの上に上がってきたのは、
町長とは似ても似つかない体重100kgはありそうな太った女性だった。
女性は特大のスーツにつつまれた大きな体をもじもじと揺すらせながら喋った。
「あ、あの、町長の海原です・・。ほ、本日は楽運町主催の相撲大会に来ていただいて本当に、
あ、ありがとうございました。皆さま、こころゆくまでお楽しみくだしゃい・・・。」
その語り口は町長独特の凛とした口調の面影もなかった。
観客達はひそひそとささやきあっている。
「え、ウソ。海原さんはあんなデブじゃないはずよ」
「でも、あのロングの黒髪は町長のトレードマークだぜ」
「いつのまにあんなに太ったのかしら?やっぱりストレス太りかな・・」

ステージ上の女性は今にも泣きだしそうだ。
司会がフォローに入る。
「えー、みなさんお静かに。海原町長はとある事情により少々ふっくらしてしまいました。
しかし、町長の美しさは以前のままです、たぶん。町長、開会のお言葉ありがとうございました。」
司会が言い終わると、町長はゆさゆさと贅肉を揺らしながらステージから降りて行った。

 

「さあ、それでは早速第一試合を始めましょう。
わが楽運町が誇る美人姉妹、夏島桜花さんと秋穂さんの対戦です。」
司会の紹介で土俵にでてきたのは本物の力士もびっくりするくらい太った2人の女性だった。
「ふぅふぅ、夏島桜花です。この試合に勝って優勝目指します。」
「はぁはぁ、夏島秋穂ですー。お姉ちゃんに勝つよう頑張りますー。」
二人は大会用の薄いシャツと短パンをはいているが、これ以上のサイズのユニフォームはないらしく
ぴちぴちと体に張り付いている。まだ試合が始まってもいないのに彼女たちは大量の汗をかき、
そのせいでシャツや短パンに汗じみがついている。
「えーと、彼女たちもとある事情で太ってしまいました。
ま、まあ以前より可愛らしくなりましたよね?それでは、第一回戦開始!」
掛け声とともに夏島姉妹は組み合った。だぷんと贅肉同士がぶつかりあう。
「ぶひぃ、ぶひぃ」
「ぜぇ、ぜぇ」
二人は豚のような息を上げがっぷりよつに組み合っている。かなり暑苦しい。
「ぶひぃー。」
桜花が大きな鼻息とともに秋穂を土俵から投げ出した。

どすぅぅん・・。
秋穂が土俵の外に落ちたことにより会場に地響きがした。

 

「第一試合は桜花さんの勝ち!いやー、暑苦しい試合でしたね。さあ、第二試合に参りましょう。
第二試合は、ぽっちゃり美女、幕内玲子さんとスレンダー美人、鹿島みのりさんです。」
冬眠前のヒグマをほうふつとさせるようなぽっちゃりした女性と、かもしかのような細い足をした若い女性が土俵に上がった。
「さあ、第二試合始め!」
司会がそう言うやいなや、玲子は鹿島にどすどすと突っ込んでいった。鹿島は玲子の大きなお腹に弾き飛ばされて場外まで飛び出してしまった。
「あっという間に決まってしまいましたね。では次の試合・・・」

 

玲子と桜花は順調に勝ち進み(ほとんどの対戦者は普通の体形だったから、今の二人の体形を考えれば当たり前なのだが)準決勝で対戦することになった。
「ぶぅ、ぶぅ、あなたに復讐したい一心でここまで勝ち進んできたんですよ。」と桜花。
「ふーん、そんなにぶぅぶぅいってちゃ私には勝てないわ。」と玲子。
「準決勝開始!」司会が叫ぶ。
桜花がしゃにむに体当たりしてきた。玲子はそれをかわし、桜花の脇に回り込んだ。
「脇をとったわよ。」
玲子は桜花のぷにぷにした脇腹をつかんだ。
「させませんよ。このまま押しつぶしてあげます。」
桜花も玲子の上からのしかかる体勢で玲子のシャツをつかんだ。
「ぐぎぎ・・」
桜花の体重に玲子は踏ん張ったままかろうじて耐えている。
「さあさあ、あなたが太らせたんですよ?重いでしょ?」
「ふざけないでよ、これでも食らいなさい!」
玲子は桜花の巨大な体を横にいなした。
「きゃああ!?」
全体重をかけていた桜花は踏みとどまることもできず、べちゃっと土俵に倒れこんだ。

「幕内さんの勝ち!」
「よっしゃー、次はいよいよ決勝戦ね!」
玲子は全身に汗をかきながら叫んだ。

 

「いよいよ決勝です。決勝まで勝ち上がってきたのは、肉食系ぽっちゃり美女、
幕内玲子さんとぉー、楽運町一の美人(太ってるけど)、海原美里町長!!」
でん、と土俵の上にあがったのは海原町長。まだ恥ずかしいのかもじもじしている。
「あ、あのときは世話にな、なったな。ここであの時のう、恨みを晴らしてやるぅ。」
「あらあら、町長さんじゃないですか。またお肉を揉んであげましょうか?」
玲子が馬鹿にしたように言う。
「う、うるさい。叩き潰してや、やるぅ」
「決勝戦開始!」司会が試合開始の掛け声をあげた。
どすぅぅん、と二人の巨漢は組み合った。
「ふんぎぎぎー」体力増強薬を二つ吸収した町長の力はすごかった。
ものすごい力で玲子は土俵際まで押された。
「はぁっ、はぁっ、さすがに強いわね。でもこれならどうかしらぁ?」
玲子は思いっきり町長の贅肉を揉んだ。
「あひぃぃぃ?!」
薬の効果によって体中が感じる体質になってしまった町長は、
玲子の攻撃によりへなへなと力が抜けてしまった。

しかし、玲子は攻撃の手を緩めず、胸から腹にかけてふんだんについた贅肉を揉みしだく。
「やっ、やめてくりぇー」
町長は耐え切れずぺたんと尻もちをついてしまった。
「幕内さんの勝ちー!」
会場は盛り上がるかと思いきや、そこそこの拍手につつまれた。
どこからか「女力士の巡業かよ」というぼやき声が聞こえた。

 

 

後日談

 

その後、楽運町の女相撲大会の評判は急激に落ちた。
大半の参加者は痩せた美人だったのだが、玲子・桜花・秋穂・町長のインパクトが強すぎて
「楽運町の女相撲大会は女力士の巡業」と噂が立ってしまった。
結局、翌年からは相撲大会は開催されないことになったらしい。

 

栗栖は相撲大会での実験を活かし、体力増強薬の改良を重ねている。
彼は脂肪吸引マシンを使って玲子・桜花・秋穂・町長を元の体形に戻した。
ただし、実験のことを知られないように桜花と秋穂の記憶は消してようだ。

 

町長は相撲大会での情けない姿が町民に知られてしまい、職を解任されてしまった。
今は、栗栖が彼女を助手としてやとっている。

 

 

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