10氏による強制肥満化SS
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『ゲーム』終了から数日後・・・。
私は高校へ通学していた。体についていた脂肪はすっかり落ち、元の体に戻っている。
「おーい、平本さん!」
私は呼ばれて振り返った。
そこには、元のスタイルを取り戻した武宮さんが立っていた。
そう、私はピエロ面に「この『ゲーム』に参加した人を元の姿に戻して、日常に返してほしい」と願ったのだ。
無事、元通りになって日常生活に戻った私達は、時々こうして通学の途中に出会うことがある。
今では仲の良い友達になっている。
「聞いたか?熊野さん、今度ゴールデンの番組に出演するんだって。」
『ゲーム』の一件以来、武宮さんの性格は少し丸くなったようだ。以前のように人を見下すことが少なくなった。
「へー、すごいね。そう言えば、小野月さんもバッグとか買いあさるのやめたらしいよ。『ゲーム』の一件で懲りたのかな。」
私達は雑談をしながら、うららかな道を一緒に歩く。
強制的に参加させられた『ゲーム』だけど、『ゲーム』に参加していなければ、この一瞬は手に入らなかっただろう。
あるマンションの一室。
ピエロ面が一人、椅子に座っている。
そこに、黒いスーツを着た男が近づいてきた。どこか異様なオーラを放っている。
「今回の『ゲーム』は失敗でしたね。一人も生贄を手に入れることができませんでした。」
「まったくだ。あの平本という人間、自分の欲を優先して願い事をすると思ったのだがのう。
今までの『ゲーム』の勝者がそうだったように。」
そういって、ピエロ面はピエロのお面を取った。
お面の下から現れた素顔は、切れ長の目をした若い女性である。
ただし、耳はとがっており、お尻からは悪魔のようなしっぽが生えている。
「人間は他人を助けることよりも自分の都合を優先する。この原理にしたがって『ゲーム』の規則は組み立てられた。妾たちは、おこぼれをいただいとるだけじゃ。太った女性の肉はやわらかいから好みなんじゃがのう。」
「して、次回の『ゲーム』の競技内容はどうしますか?」
「ふむ、ネットを覗いていたらよさそうなネタが書いてあるサイトを見つけてな。
「かわいい女の子を強制肥満化」というサイトなんじゃが」
完
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