710氏による強制肥満化SS

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 そんなこんなで色々とあった一日も、ようやく暮れてきた頃の衛宮邸。
こんな日に限って、面倒なことは何かと重なるものである。

 

虎「あっ!士郎、セイバーちゃんお帰りなさーい!いや〜今日は皆、食材を持ってきてくれたりなんだりで色々とご縁がありまして、いつもより大所帯になっておりマース!・・・って、ぬぉわあ!?何者だぁ貴様ぁ!・・・へ?セ、セイバー・・・ちゃん・・・?」
桜「お帰りなさい先輩。(ヒィッ!思っていたよりも酷いことに、飲まなくてよかったぁ・・・(作り笑い))」
バゼット「・・・!?うわぁ・・・、あっ!お、お邪魔してます!」
カレン「あら、セイバー。少し見ない間にずいぶん立派な体付きになりましたね。まぁ、わかってて来たのですけれど(微笑)」

 

トボトボと帰宅した三人を待っていたのは、普段よりも幾分賑やかな(賑やかすぎる)食卓風景だった。
一行が着いたころには既に飲めや歌えのドンチャン騒ぎで、その喧騒はさながら暮れ頃の居酒屋を思わせた。
その騒音の中から聞こえてきた声がいくつなのか、一瞬判別に戸惑うほどとにかくたくさんの客人が茶の間に大集合していた。

 

セイバー(何故よりによってこんな日に・・・!?)

 

セイバーはそう思ったが、そもそもこの集団は「こんな日」だからこその集まりであった。
街中をあのような奇形の巨体が蹂躙闊歩していれば、嫌でも誰かの目に留まるものだ。
なんといっても現代における情報社会ではそのような情報はたちまち広がる。
ツブヤキがカキコミを呼び、瞬く間にその奇形の知り合いと思しき人物たちの元へと画像やら情報やらが伝播されていった。
その知人たちもまさかとは思いつつ、面白いものを一目見ようと、己の欲望の赴くがままに衛宮邸へと足を運んだというのが事の次第である。
今や、セイバーは完全にピエロ同然のさらし者状態だ。

 

「〜〜〜!!///」

 

当の彼女はというと、茶の間の入り口で仁王立ちし、拳をぎゅっと握りしめ、ふくれっ面の上に蓄えた涙を必死にこらえて全身をプルプルと震わせている。

 

「私を・・・笑いものにしに来ただけなのなら、しょっ急ににお帰りにぇがいたい!」
場の空気に耐えきれずにセイバーはきつい一言を放った。
しかし、それはどことなく力ない弱弱しい声で、なんというか、泣きかけの子供が必死で言葉による抵抗を試みるあれに似ていた。
言葉もカミカミで、もはやこの可愛らしいぽっちゃり王にカリスマは残されておらず、代わりに母性をくすぐるような底知れぬ愛らしさが台頭していた。
さらに、宴会が始まってからしばらく経っていたらしく、ほぼ全員が完璧に出来上がってしまっていた。
そんな者たちがセイバーの言ったことを真に受けるわけもなく、彼女たちはおぼつかない足取りで薄ら笑いを浮かべ、茶の間の入り口にいる彼女に歩み寄っていった。

 

「えへへ〜セイバーちゃ〜ん、ちょっとお腹触らせてよ〜ん!」

 

「おいお前ら、悪ふざけが過ぎるぞ。」

 

とっさに士郎が静止に入るも、誰も聞く耳を持たず、なおも目をギラリと光らせてじりじりと歩み寄ってくる。

 

「ひっ!こ、来ないで!来ないでください!!(グラッ)・・・え?」

 

「うわ、ちょ、待ってセイバー!キャアアアア2回目ェエエ!!?」

 

「ぎゃああああああああ!」

 

「ウアァ!(ズッシーン!)・・・グェッフ・・・」

 

身の危険を感じたセイバーが後ずさりをすると、重たい体のせいでバランスを崩し、またもや士郎と凛の上に背面ダイブした。
二人の体が地面に接するとともに、とても鈍い重低音が屋敷内に響いた。
セイバーは自分を庇ってくれる貴重な人材を、短時間で、しかも自らの手で葬り去ってしまった。
そんなこともお構いなしに、亡者の軍勢は刻一刻と彼女に迫ってきていた。

 

 

虎「もぉ〜、そんなつれないこと言っちゃってー!このこのぉ!(フニフニ)」

 

バ「へぇ、すごい・・・!こんなに柔らかいんですねぇ。フカフカであったかぁい」

 

カ「ん・・・この揉み心地は予想以上ですね。それにしても、騎士王ともあろうものがまさかこのような痴態をさらすことになるなんて、昔のあなたには考えられない状況でしょうねぇ、ふふっ・・・(はぁ、マシュマロみたいにふわふわで温かい・・・これは癖になりそうですね)」

 

仰向けに体をのけぞらせ、豊満な肉体を惜しげもなくさらしている今の体勢は、敵にとって格好の餌食となった。

 

「ちょ、いや、ん、あはぁっ!(くっ、浴場での悲劇を繰り返してなるものか!理性が保てているうちに何とか・・・)」

 

ゴロンッ! 「ミギャアアアァ!!!」 プチッ

 

そう考えると、セイバーは横にいた大河を轢きつぶして、前面にせり出した窮地をつっかえさせながらも四つん這いになり、何とか立ち上がることに成功した。

 

立ち上がるや否や、ビリヤードのような体を抱えてよたよたと縁側の方まで退避していった。

 

そして、廊下を伝って逃げようと思い、縁側の上に差し掛かった途端。

 

ビシッ、ビシビシ

 

「はぁ、はぁ、・・・え?」

 

ビシ!ビキビキ、バキャッ!!

 

「うあぁ!?(ズボンッ!) うっ!?」

 

なんと廊下の板が彼女の体を支えきることができず、音を立てて勢いよく割れてしまった。
 セイバーは割れて空いた床の穴にスッポリと挟まってしまった。

 

「ブッフ!!?かはっ・・・!な・・・っ?!」

 

急に低くなった景色に戸惑い、いまいち状況が呑み込めていないようだ。
いま彼女は自分の重さに引っ張られるのと、それに反発するように床の周りに溢れている彼女の脂肪の間でつなひき状態になっている。

 

腹やら尻やらの肉がつっかえているため、足は地面に届いていない。
そのため、床に接している腰部分のあたりに、全体重がダイレクトにのしかかってくる。
意地でも下に垂れ下がろうとする下半身に、体の芯が引っ張られている。
ために、彼女の顔は肥大した胸の谷間に少し埋もれ、柔らかな体は押しつぶされ、球体に次第に段が形成されてくる。
また、目の前にある丸々とした頬と、大振りのスイカよりも大きな二つの球が、彼女の呼吸の邪魔をしている。
ただでさえ床に締め付けられているというのに、更に自分で自分を圧迫しているのだ。
息苦しく感じないわけがない。

 

「クッフ・・・プハァ、ハァ、息・・・ぐるじ・・・プフゥ」

 

何とか空気を確保しようと、もうまともに回らない首をギリギリまで上に向ける。
それでも、そのうちの何度かは自らの大スイカの表面が口に吸いついてくる。

 

手の方は足と違って、なんとか床に着くようだ。
どうにかその穴から抜けようと、腕を床に伸ばし、もがいてみる。
しかし、それも球体型のラインに邪魔をされ、半ば腕を伸ばしているような感じで床にはほぼ届いておらず、とても脱出しそうな雰囲気ではない。
どちらかといえば、これ以上の悪化を防ぎ、現状維持のため支えているといった方がぴったりかもしれない。
それでもなんとか両手を床に着けることに成功し、顔が真っ赤になるまで懸命に突っ張ってみる。

 

「ふんぬぬぬ・・・!!」

 

(バリ! ビシッ! バキバキ!!)「フェアッ!? (ズンッ) ・・・ウップ。はぁ、は・・・そ、そんなぁ・・・」

 

じたばたともがいたせいで穴はさらに広がり、彼女はまた勢いよく一段下へ下がった。
彼女の体が揺れると、それに呼応するかのように、家全体に縁側を震源として微震が発生した。
また、相変わらず手も足も地面には届かず、事態は一向に進展していない。
何が変わったかといえば、腹部にできた段がさらに深くなり、より一層息苦しくなっただけである。

 

 

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#型月,TYPE-MOON,Fate


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