幼年性肉塊病

幼年性肉塊病

前へ   1/2   次へ

 

 

 

どしゃぶりの雨の中一つの命が生まれた。
生まれたのは女の子で名前はさつきと名づけられ、体重が軽く、身体が弱いため暫くは病院にいる形となった。
しかし、ふとした偶然から病院の一部の者が彼女の奇妙な点に気付いていた。
一部の医者は両親達にその事を説明した。
「・・・・・・と、いうわけなのです。血液検査していて偶然発覚したのですが・・・。」
「なんてこと・・・・・。」
親は動揺を隠せない。
「・・・・・それで、時がくるまで内密にしてほしいのですが・・・・。」
医者はここ暫くで世界規模で極端に少ない割合の新生児の身体に起きてるの事。
そして「時」が来た時のことを説明した。

 

それから、数年、さつきは幼稚園に入った。
さつきは6才になり、育ちがよい事を示す透き通るような白い肌、 ぱっちりと開いた大きい目、頭髪はツインテールで、身体の方がすらっとしていて、歩くだけでも、ふわっとしたイメージを喚起させる女の子に成長していた。

 

ある初夏の日。
「ね〜なんで幼稚園いっちゃだめなの?」
さつきは不機嫌そうに母親に聞く。
「えっと・・・・・・さつきちゃんはね、今家でじっとしてないといけないのよ。プール開きの代わりに家でプール開きやろ?ね?」
母親は宥めるが、その声は同様の感情が入り混じった口調だった。
「う〜んわかった・・・・・。でもね、この頃からだがへんなの・・・・・。」
そういってさつきは服を 脱ぎつつ、自分の身体の各所をさする。
さつきは今日が楽しみなプール開きというわけで大喜びで、すぐに入れるようさっさと下は着替え済みに状態だったが、母親に幼稚園を休むよう強要されてしまったのだ。
しかも、ここの所休みを強要されっぱなしでもう2週間が経過していた。
さすがに、幼稚園が好きなさつきはもうマジギレ寸前だったが、母親がおわびと言って高そうなかわいい子猫柄のビニール製のプールを買ってきてくれたのだ。
どうやらさつきの気付かぬ内に買ってきたらしい。
これに気をよくしたさつきは自分だけのプール開きにワクワクしていたのであった。
すっかり水着姿になったさつきは身体のあちこちをぽりぽりと掻いている。
「う〜なんか身体がむずむずする・・・・」
「ほらほら、掻いてるとからだによくないからママと水遊びしよ?」
母親はそうプールに誘う。

「うん!」
さつきは元気にプールに入る。 さつきがプールの中に入ると、母親も濡れてもいいような服にさっさと着替えるとさつきと一緒に水遊びに興じた。
さつきは楽しそうで水鉄砲などのおもちゃで遊んだり、母親と水のかけあいっこをしたりして楽しむ。
「・・・・・。健康診断でもうそろそろさつきは・・・・。」
母親はさつきの水遊びに付き合いつつ、さつきの身体を見る。
さつきの身体は細身ではあるが、・・・・・・って、母親はハッとした。
毎日お風呂に一緒に入ってたりしてるのだ、見間違えるはずが無い。
「・・・・・・。お腹が結構出てる・・・・・。」
「ママぁあ・・・・・。わたしの身体変だよぉ・・・。」
さつきは水遊びをする手を止めて水に浸かったままへたりこむ。
さつきの身体はむくむくとふくらみはじめていた。
細身の足は2回り以上太くなり、腕も太くなる。
「くぷっ・・・・・ぁああぁあぁああ・・・・・。」
そういって自発的にさつきはお腹や胸をまさぐる。
実際彼女の胴体部分(特に腹)は変化が顕著でむくむくと膨らんでいく。
「ビリリッ・・・・」

水着の縫い目が悲鳴をあげる前に、お腹の部分の布が悲鳴をあげていき、たぷたぷのお腹が布の裂け目からあふれるように露出していく。
「ぷぁあああああああ!」
さつきがそう声をあげると、全身がでっぷりと肉がつき、水着はお腹がはちきれて、狸の置物のようなお腹が胸と股間に残った布を圧迫していく。
ふとももがふくらみ、尻も大きくなり、胸も肉がむくむくとつき(ただし、ガキなのでおっぱいらしい肉のつきかたじゃないが)水着がどんどんタイトになっていく。
「・・・っぷあっ・・・あっ」
立派な肥満体になったさつきはぐったりとする。
呼吸のたんびに全身の肉はゆれ、水に浸かってない部分からは汗が吹き出ている。
「さつきちゃん・・・・ごめんね・・・・・ごめんね・・・・・・。」
母親は急激な身体の変化でつかれきったさつきをおぶって6年前に医者に指示された場所に行くために、さつきをプールから出して、全身の身体を拭く。
心の準備をしていたとはいえ、母親は動転していて、さつきのすっかりタイトになった水着を着替えさせずに、そのまま大量のタオルで身体をくるんですっかり重くなってしまったさつきを必至にかついで車に乗せて、指定されたある場所へ車と飛ばした。

 

ついた先は山奥の病院だった。
妙に大きな建築物で、その回りは深い森で囲まれている。
母親は、ここでいいのかと疑問に思いつつ病院に駆け込むと、受付に事情を説明した。
受付の看護婦は大柄でいかにも面倒見のよさそうな体育会系といったところか。
看護婦は話を聞くと、慣れた手つきで厚い書類を棚から取り出して、こう言った。
「はい、さつきちゃんですね? わかりました。それじゃあ、軽く診断しますので診察室まで連れて行きますね。」
看護婦はそう言うと母親に車はどこですかとたずねると、母親はとまどいつつも素直に
「あ、入り口の前・・ですが」
「それじゃあ、診察室まではまかせてください。」
看護婦はにこっとすると、 後部座席のドアをあけた。
後部座席にはタオルにくるまれた肥満体になってしまったさつきがいまだぐったりしていた。
「さつきちゃん?今からお医者さんにみてもらうからね〜」
そう看護婦は言うと重くなったさつきをひょいっと持ち上げて、足早に母親も連れて診察室に連れて行った。

 

正式には幼年性脂肪細胞分裂増殖病という。(別名幼年性肉塊病)
病気というよりは生まれながらに脂肪細胞に自己分裂、および増殖する機能を持ってしまう体質の事をさしている。そして、一部の神経の過敏化を促したり、身体における発育に異常をきたしたりする症状も発生させる先天的な病気、という症状も付随して出てしまうため、よりやっかいな体質なのである。
体質にしてはあまりにも異質なので、治療不可の病気の一つとされてもいる。
さつきはその体質を持って生まれており、血液検査の際に、採取した血液に変化がみられたので、精密に検査した所判明してしまったのだった。
生まれた当初はまだその症状はとても微弱だったので、こまめな健康検査をして発症するタイミングを計って病院に運ぶ時期を見計らっていたのだ。
これは、両親が一日でも長く普通の生活をして欲しいという願いからくるものだった。
だが、ついにとうとう彼女中に眠る脂肪細胞が活性化してしまった。
そのさつきはキツキツになってしまっていた水着を脱がされ、彼女にあった特殊なサイズメディカルウェア(だっけ?)を着用していた。
「さつきちゃんには先ほど栄養剤を投与しておいたので、もうすぐ落ち着くはずですよ。」
長身の優しそうな男性医師はニコッと母親に言った。
母親をそれを聞いて表情が少し和らぐ。
さつきはというと先ほどのぐったりした様子はなくスヤスヤと寝息を立てていた。

 

「・・・・んっ・・・・ふわぁああああ・・・・・。」
さつきは先ほどのぐったりした様子が嘘のように普通に起きた。
ただ、肥満体になったため上半身だけ起き上がると腹の肉が三段腹ではないが、大福みたいになる。
さつきは変わり果てた自分の身体におろおろした様子で腹や胸、尻、顔などを撫でていく。
「お相撲さんになっちゃった・・・・・?」
さつきは呆然した。
呆然とするさつきはふと横を見ると優しそうな男の医者がニコッと微笑んだ。
「さつきちゃんはね、病気じゃないんだよ。ちょっと普通の人と身体が違うんだよ。ここにはね、さつきちゃんと同じからだをした子供たちがいっぱいいるんだ。さつきちゃんには悪いんだけど、これからここがお家だよ?いいかな?」
さつきは即座にお母さんと会えないのかな?と心配になるが、母親は一週間の半分ほどを自分と一緒にいてくれると聞き、こくりと入院を了承した。
「よし、それじゃあ決まりだ。撲は磯貝先生っていうんだ。よろしくね。」
磯貝はそう自己紹介をするとさつきの手を握って、病院内のさつきと同じ体質を生まれ持った子供達の住む施設へ連れて行った。
母親は磯貝に一日も早い治療を頼んでその場を去っていった。

 

「うわ〜」
さつきは施設に入ったとたん驚いた。
黒人、白人、中国系等色んな国の子供達がたぷたぷの肉をゆらして積み木で遊んだり、絵本を読んだりしている。子供達は下着一丁で汗だくでまめに水を飲みつつのっそのっそとおのおのの遊びに興じている。
「みんな凄い汗かきで、とてもデリケートだからね・・・。風邪ひくとまずいから、みんなあの姿で生活してるんだ。」
先生は親切に説明する。
さつきはというと息を荒げてハァハァとしている。
子供達はさつきを見ると新しいお友達だと即座に理解してさつきのメディカルウェアを脱がして、さつきをつれていった。
さつきも最初は戸惑ったが、言葉は分からずとも、すぐに感覚で仲良くなった。
「早く治してあげないと・・・・。」
先生はその突然肥満体へと変貌してしまい、今も体重をむくむくと増やし続けている子供達とさつきを見てそうあらためて決心するのだった。

 

こうしてさつきの同じ体質の子供達との集団生活がはじまった。
食事量は今とたいして変わらないが、それでもやはりみんな少しずつ膨らんでいった。
みんなで寝ていると、どこかで一人が「あっ・・・・うぁぁああ・・・・。」とうめき声をあげる。
みんな今度はこの子かとのっそのっそと集まる。
そのうめいていた子供はやはり目に見えてむくむくと膨らんでいた。
当然こんな状況が続けば、幼いながらも体重が凄いことになってしまう子も出てしまう。
ある中国系の少女は身長が1M前後だというのに、体重が100キロを超え、アメリカ系の少年は150キロというものすごいことになっていたりと、一部はもの凄いことになっていた。
磯貝を始め治療法の研究チームはあらゆる手を考案していくが、無駄に終わってしまい、さつきと同じ体質の子供たちはますます体重を増やしていくのであった。
挙句の果てに太るだけにとどまらずより凄い事態になってしまった子供達もいた。
ある少女はなんどまだ7歳だというのに胸がパンパンにはり母乳が出るようになってしまったのだ。
陰毛もうっすらと生えてる始末で、日々からだを襲う疼きに苦しむ毎日を過ごしている。
またある10歳程度の少年は身長もずいぶんとのびたが、肉もものすごく増量される形となり、体重は300キロの大台を越えてしまっていた。
それでいて、どういうわけかペニスだけがやたら発達して包皮がめくれ、陰毛も生えてしまう始末で、子供らしい綺麗は肌とはアンバランスなペニスを持つハメになってしまった。
さつきはというと・・・・。

 

1年後。
「まだ・・・治療法は見つからないのでしょうか・・・?」
母親はどうせまた同じ答えが返ってくると知りつつ磯貝に対して聞く。
「すいません・・・・・。私たちの力が足らないばかりに・・・・。では、いつも言ってる事なのですが義務ですので・・・。さつきちゃんは現在大量の汗をかき、その身体はとてもデリケートになっています。よって下着のみの姿となっております。ご了承ください・・・・。」
磯貝は悔しそうにする。
「はい・・・・・・。」母親はうなだれて答える。

 

「ママ・・・・・。」
さつきは母親と今日も一緒にいれることに対して嬉しそうにしている。
が、その身体はとても暑そうであった。
ほっぺの肉はまんまると膨れ、ほんのりと赤く染まっている。
顎も立派な二重顎で、背中は肉が膨れすぎて厚みが前より増していた。
胸も未発達ではあるが、さつきの体質からくる発育異常で乳首はぴくんぴくんとたっている。
おそらく、外気に触れているからであろう。お腹も狸の身体が少し細めに見えるくらいにぼっこりとでている。
さらに足もブクブクに肉がついてて、パンツが紐パンに見えてしまう。
「さつき・・・・・・。今日はね、さつきちゃんの好きなオムライスを持ってきたの。一緒にたべよ?」
「うん♪」
さつきはぶっくりと肉のついた顔でにっこりほほえむ。
はたして、彼女が自分の身体の事をしっかりと理解できた時、どう彼女は自分の身体について考えるのだろうか?そう考えると母親は心配な気持ちが膨れ上がっていくのであった。

 

 

前へ   1/2   次へ


トップページ 肥満化SS Gallery(個別なし) Gallery(個別あり) Database