500氏その2

500氏その2

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#メタルスラッグ,メタスラ,METAL SLUG

 

 

1.プロローグ

 

ここは、デビルリバース・モーデン閣下率いるモーデン軍(クーデター軍と考えてもOK)の本拠都市…
そこの中心に位置するお城の上でモーデンが、兵士A・B・Cに声を上げていた。
モーデン(以後モのみ)
 「…我が軍の勢力は各地に残る残存部隊とこの本拠都市のみとなってしまった。何故だか分かるか?」
兵士A「そ、それは…」
兵士B「我が軍が敗北を重ねて…」
兵士C「疲弊している、からです…」
兵士達の言葉にモーデンは怒声を上げた。
モ「情けない奴らめ! 今までどれだけの策を企てたと思っている! 正規軍の万能戦車メタルスタッグを盗み出してクーデターを起こし、またある時は、未知の生命体と手を組んでクーデターを起こしetc………何故勝てないのだ!?」
兵士A「(未知の生命体に利用されたという方が合ってる気がするんだけどなぁ…)」
兵士B「(2度もパンツ一丁になって、あぁ〜ぅ!!とか絶叫してた癖に…)」
兵士C「(正規軍に未知の生命体から助けられた時もあったなぁ…)」
各々の思いを巡らせている名も無き兵士達に血管がブチ切れてしまいそうな程の怒声を上げ終えたモーデンは腕を後ろに組んで静かに声を上げた。
モ「それもこれも…わしの邪魔をするあの、うるさい小鳥共のせいだ」
小鳥共とは言うまでもないが、特殊部隊・ペルグリンファルコンズ(通称PF隊)所属のマルコ・ロッシ少佐とターマ・ロビング大尉、情報部特殊部隊・スパローズ所属のエリ・カサモト二等軍曹とフィオリーナ・ジェルミ上級曹長の4人の事だ。
モ「たったの4人にこれまでどれだけの戦力を当てて、返り討ちになった事か…だがそれも終わりだ、アレン!」

アレン(以後アのみ)
 「YAHAHAHAHAHAHA!!」
下品な笑い声と共に、スキンヘッドに大きなマシンガン、肩からクロスさせるように巻いた弾丸、上半身裸の大柄な男が塔から飛び降りて来た。
モ「奴等を太らせて戦闘力を低下させてしまえば、我が軍の勝利は約束されたも同然だ! うぬはははは!!」
ア「このドラッグブレッド(薬の弾)を打ち込めば、奴等はEND…地獄に落としてやるぜ! YAHAHAHAHAHAHA!!」
2人の笑い声が響き渡る中、モーデンは思考を巡らせた。
モ「(それに…新たな軍隊を用意してあるからな、実際には強大な力の軍隊が大量におる。フェダドラッグ(肥育者の薬)の方はする必要は無いが…今までの借りを小鳥共に返すにはちょうど良いわ!)」
正規軍は新たな戦いが始まるとしている事をまだ知らない。

 

 

2.偵察と調査

 

山岳付近の村の上空…正規軍の輸送ヘリが1機飛んでいた。
エリ・カサモト(以後エのみ)
 「全く、正規軍本部基地付近のこんな近くの村にモーデン軍なんている訳無いわよ。誤報よ、きっと」
やってられないわという仕草で愚痴をこぼすエリに真正面に座っていた女性…フィオが答えた。
フィオリーナ・ジェルミ(以後フのみ)
 「でも、もし本当にモーデン軍が潜伏していたら大変ですよ? 通報じゃ中規模の部隊で強力な電波ジャミング装置を所持しているらしいんですから…」
エ「いればの話でしょ? モーデン軍なんてもう戦う戦力が残ってるかどうかも怪しい状態…信じろって言うほうが無理よ」
フ「………あれを見てもですか?」
輸送ヘリの窓から地上を見渡すフィオにうながされて、窓から覗き見てみたエリは戦慄を感じた。
エ「本当にモーデン軍がいたのね…」
窓から見た光景には、モーデン軍兵士やモーデン兵器がいた。
フ「本部に応援を要請しましょう、連絡を取ってください」
正規軍操縦士
 「だ、駄目です! 強力なジャミングが起きていて連絡が取れません!」
あっという顔をしてフィオが情けない声を上げた。
フ「そ、そうでした…さっきジャミング装置があるって自分で言ったのに………!?」

ダダッ、ダダッ、ダダン!っと単発的な音とダダダダダッ!っという連発的な音が響いてきた。
エ「気付かれたみたい! …もう撃って来たわ、気の早い事ね」
フ「近付いて応戦しましょう、○○さん(正規軍操縦士の名前は各自想像してください)は本部に戻って応援を呼び…うひゃ!?」
ガァンッ!という音と衝撃がして機体が揺れる。
エ「食らっちゃったみたい…操縦士が伸びちゃったわ」
操縦席に向って操縦士の状態を確認したエリが冷静な声を上げる、それから数秒して機体が安定を崩し始めた。
フ「あわわ、エリさ〜ん! 機体を安定させてください!」
エ「分かったわ………よし、着陸させるわよ?」
フ「待ってください!」
突然の大声に驚いたエリは何事かと振り向くと、そこには戦闘準備を整えたフィオがいた。
フ「このままエリさんは本部に戻って応援を呼んで来て下さい」
エ「1人でやるつもり!? フィオも戻って態勢を立て直すべきよ!」
フ「このまま引き返したら、モーデン軍に迎撃の時間を与えてしまいます。私がいきますからエリさんは応援を呼んで来て下さい」
フィオの懸命な姿に降参したエリは。
エ「…分かったわ、なるべく早く戻ってくるわね。これが終わったら1杯やるわよ?」
フ「スピリタスのような強いお酒は私、無理ですよ…弱いお酒でお願いしますね」

輸送ヘリのハッチが開き、フィオが飛び降りたのを確認するとエリは、本部に応援を呼びに向った。

 

 

3.勝利と奇襲

 

ドガアァァアアアァンッ!!
…大きな音と共にモーデン軍の兵器が爆発、モーデン軍兵士も爆発に巻き込まれて吹き飛んだ。
フ「っ! ………ふぅ、何とか出来たみたいですね…」
爆風から頭をかばった手を腰に当て、一息ついたフィオはトランシーバーを取り出して連絡を取った。
ザーザーというノイズが鳴る。
フ「(まだジャミング装置が残ってるみたいですね…) こちらフィオリーナ・ジェルミ上級曹長、モーデン軍のジャミング装置を全て破壊する必要があります」
?「…ちら、本…基地、…ぐさま…還して……さい!」
フ「? …聞こえなかったんですか、ジャミング装置を全て破壊する必要があります!」
さっきよりも大きな声を上げたが返って来た言葉は同じだった。
?「こ……、…部……、す………帰………くだ……!」
フ「さっきよりも電波状態が悪くなってるじゃないですか…もう! だからジャミング装置を全て破壊する必要がありますぅ!!」
少々怒り気味の声を上げたフィオにも負けない様な声が返って来た。
?「こちら、本部基地、すぐさま帰還してください! 本部が攻撃を受けています! 救援に来て下さい!」
返事の内容に驚いたフィオが慌てた様子で声を上げた。
フ「それって、どういう事ですか!? 本部が攻撃を受けてるって、もしかしてモーデン軍が…!?」
フィオが急いで村を後にした頃、正規軍本部基地のレーダー室のレーダーに数え切れない程の敵の数が映っていた。

マルコ・ロッシ(以後マのみ)
 「バカな…これほどの規模のモーデン軍を何故感知出来なかったんだ!?」
ターマ・ロビング(以後タのみ)
 「こんな距離に接近されるまで気付かなかったとはな…急造仕上げの部隊じゃこの数はきついぜ…」
時間が無い緊迫状態で編成した部隊では数でも質でも圧倒的に不利である。
エ「何よこれ…モーデン軍って疲弊してるんじゃなかったの? こんな数の軍隊どうやって組織したのよ?」
戦慄と混乱を含めた声をエリは上げた。
応援を要請しに戻って来たらこの状況、訳が分からなかった。
マ「今は愚痴をこぼしてる場合じゃないぞ! モーデン軍地上部隊の攻撃が始まった、何としてでも凌ぎ切るんだ!」
敵戦車隊からの砲撃が放たれ、味方の戦車隊のメタルスタッグが数機、撃破された。
ターマの乗るメタルスタッグもバルカン砲に砲撃を食らっていた。
タ「全く、ヒーローは苦労するぜ…メタルスタッグで突撃自爆してやる!」
エ「ヘマしないでよ?」
タ「自爆って言ってるのに心配無しかよ…?」
メタルスタッグの中から顔を出してターマがこぼすと。
エ「ギリギリで脱出するんでしょ? 心配するだけ無駄よ」

タ「へいへい…それじゃ、逝くぜ!」
メタルスタッグのキャタピラ部分が高速回転し、爆走し始めた。
それを見送る2人は高速回転によって起きた粉塵に迷惑顔をしながら仲間を心配する。
マ「今、行くが逝くになってなかったか?」
エ「………大丈夫よ、多ぶ…!!」
ドォオォオオォォォオオォンッ!!っと爆発音がして爆風と粉塵が起きた。砂漠地帯の為、粉塵が半端じゃなく視界が遮られた。
エ「やったの?」
目を凝らして凝視して見ると…。
マ・エ「っ!」
粉塵の中からモーデン軍地上部隊の戦車が次々と進んできた。
どうやらメタルスタッグ1機程度の突撃自爆では火力が足りなかった様だ。
最前線の戦車は撃破出来てもその後方に布陣していた戦車までは撃破出来なかった様だ。
そして、その中の戦車の上に1つの人影…。
ア「こいつを撃ち込めばあいつらは終わりだ…」
下卑た笑みを浮べたアレンはドラッグブレッドを装填し始めた………。

 

 

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