500氏その2

500氏その2

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#メタルスラッグ,メタスラ,METAL SLUG

 

10.露出度低

 

エリが待ちくたびれて眠っていると、やっと到着した留美が馬鹿でかい声で起こして来た。
相「エリさ〜ん! 起きて下さい〜!!」
エ「んぅ〜…!」
身体を揺さ振られてタプタプと揺れている胸と腹を慌てて押えたエリは、やっと来た留美に対して若干怒りの感情を含めて。
エ「遅いわよ! 留美! …全くもう」
相「ごめんなさい、エリさん…でもちゃんと着れる服は持ってきましたよ」
そう言って手渡された服…エリがいつも着ている服(正確にはこの体型でへソ出しはきついとのスパローズの要望で露出度が低くなっていて、常時着ていた服のデザインをベースにした服だが)を着たエリは、ふと気が付いた様に留美に聞いてみた。
エ「何で、今の私に合う…私がいつも着ている服が?」
新調された留美かフィオの服が持って来られると思っていたエリは疑問をあらわにすると留美は当然と言わんばかりに。
相「それはフィオさんや私が太らされた後、すぐにエリさんの服も新調してもらったからですよ。エリさんだけ太らないなんて…多分ないでしょうからね?」
ニヤリと笑みを浮べた留美に、エリは無言でゴンとトンファーで留美の頭を叩く事で、返事をした。
相「ごめんなさい…さて、話はこれ位にして、このミサイルを…いや、薬が入ってるタンクを運び出しましょう」
叩かれた箇所をさすりながらミサイルを弄り始めた留美に、エリは、無駄という意味の声を上げる。
エ「私が調べたけど、ミサイルは開けられないわよ?」
相「大丈夫ですよ♪ …ここと、ここを、こうして、こうすれば、と」
ガ…コォンと音がしてギシギシとハッチが開いた。

爆弾解体等の技術を持っているエリとしては、ちょっぴり悔しかった。
エ「留美…貴方、いつの間にそんな技術を…」
すると途端にげんなりした様子で留美は喋り出した。
相「SV計画研究所の皆さんは、私がメタルスタッグを運搬するからという事で、技術を教え込んでやる!って叩き込まれたんですよ…」
ミスをした瞬間、無理矢理付けられた人間用首輪に電流を流されてビリビリと痺れされた記憶を思い出して、留美はぶるっと身震いした。
相「(SV計画研究所の人達って、サディストの上にマッドサイエンティストとは…SM科学者って影で呼ぼうっと…)」
その時、濡れていたかどうかは、本人しか知らない…
知っていたとしても誰にも言わないだろうが…。
エ「留美…?」
泣きそうな顔をしたと思えば、真剣な顔をした留美の怪しい百面相に奇妙さを感じながら気遣う声をかけた。
相「へ? …あ! じゃ、じゃあこのタンクを運び出しましょう〜…」
気不味そうにして、タンクをミサイルから運び出した留美は、輸送ヘリでエリと共にSV計画研究所に一時帰還した。

 

 

11.懐かしい仲間(メタルスラッグ4参照)

 

SV計画研究所に着いたエリ達は、薬を調べて貰う為にSM科学者ことSV科学者達にタンクを渡して、留美は補給部隊の施設へ、エリは
SV計画研究所のミーティングルームで待ち合わせをしているフィオに会う為に向うと、懐かしい姿?を確認した。
エ「?…もしかして」
イスに座って食事をしている女性…ピンクの髪をツインテイルで纏めて、若干薄い緑の服と白いジャケットを着たその姿は間違いなく、正規軍スパローズ所属のナディア・カッセルだが…
どうにもおかしい、体型が随分と横に大きい気がする。
具体的に言えば、エリ達の横幅を遥かに超えている。
エリ達は×××キロくらいだが、目の前に居るナディア?は×××キロはある様に見える。
ナディア・カッセル?(以後ナのみ)「あ、エリ、久しぶり〜」
振り向いて声を上げたが、何だか声も若干低音になっている気がする…それに体型にも疑問が浮かんだ。
エ「(私達、太る弾で太った女性は皆、ムチムチパンパンで張りがある感じで、2重顎や段々、肉が垂れたり、声が低音になるなんてのは無かった筈だけど…)」
エリやフィオ、留美等の太る弾を受けた奴は、薬を調合した者の趣味か、綺麗なデブ(エリ達にしてみれば複雑な感じだ)になっているのだが、ナディアは違う。
顎には立派な2重顎が出来ていて、パッチリしていた筈の瞳も細くなっている。
お腹も服越しでもはっきり分かる堂々とした3段腹があり、イスに座っている為、これまたドラム缶よりも太い太ももに、甘える様に乗っている。
胸も随分と大きくなっていてスイカが可愛く見えるくらいだが、ちょっとだけ垂れていて、突き出たお腹に、これまた甘える様に乗っている。さっきから忙しなくせっせと口に食べ物を運んでいる腕も動く度に、ブルブルと少し垂れた2の腕が揺れている。
エリは一応確認の為に聞いた。
エ「ナディアよね?」

ナ「んぐ、ゲッップ! …当然じゃない」
大量のやたら重そうな料理を全部食べ尽くすと同時に牛の様にゲップをした…
その後に、お腹を満足げにさすっているのが、仕草まで完全なデブという感じがして、エリはどうにも目の前に居る巨デブがナディアだと認識できない。
エ「(プロフィールに『太らない為に入隊した、モデル出身の女性』ってあったけど…)」
太らない為にではなく、太る為に入隊したのではないかという事と、モデル(元だが)も変わるものだという思考が頭を過ぎった…
テロ組織「アマデウス〜神に愛されし者〜」の殲滅戦で、新メンバーとして作戦に参加した時は『流石は元モデルね』と思える程のスタイルを見せていたが、今のスタイルは完全なデブで、モデルの欠片もない。
まぁ、食べ物を食べるのが大好きだという事は、口癖(これって、美味しい?)から明らかに分かる事なので、遅かれ早かれこうなるのかな?とエリは(とりあえず)納得した。
エ「フィオを知らない? ミーティングルームで待ち合わせをしていたんだけど…」
すると…積み上げられた皿の山の裏側から声がした。
フ「ここです、お皿の後ろに居ますよ…」
少し何かに呆れた様子のフィオが現れた。
エ「いたのね… 早速だけど、頼んでおいた件は上手くいった?」
タ「それがですね… 残存部隊は今、SV計画研究所の防衛や、本部基地の再建設、その他色々な任務でこちらには回せないって正規軍上層部の連中は言ってるんですよ… 頼み込んで、唯一1人だけ派遣されて来たのが… ナディアさんという訳ですよ」
…フィオも前より少し太っている気がする(恐らく一緒に食べたのだろう)
ナ「その通りよ〜、またよろしく〜♪」
ナディアは、そう笑顔(肉のせいで、良く分からない笑顔だったが)で軽くヒラヒラと手を振ったが、腕の肉がブルブル揺れていて、少しだけみっともない。

エ「それより何でそんなに太ったのよ? モーデン軍の新型の太る何かの攻撃を受けたの?」
もし、そうだとしたら、警戒した方がいいと真剣さを帯びて聞いてみたのだが…。
ナ「うんにゃ、そんな物受けてないわよ〜? 私は皆に合せて太っただけ、1人だけ痩せててもなんかねぇ〜」
がくっと拍子抜けしたエリに対し、フィオは追求してみた。
フ「…その本心は?」
ナ「謎の薬で皆太りだしてる状況だから太っても正規軍上層部に何も言われないから、チャンスと思って調子に乗ってたらこんな事にね… あはは… はぁ」
どうやら太るつもりではなかった様だが、自業自得なナディアに、エリとフィオはがっくりと肩を落とし…唐突にミーティングルームにある受信機に、ある信号が受信された。

 

 

12.唐突の終末

 

エ「にしても、モーデン軍も間抜けな結末を迎えたものね」
新しく建造された正規軍本部基地の食堂で、ハンバーガーを食べながらエリがボソリと呟いた。
フ「そうですね〜 …まさか自滅するとは思いませんでしたよ」
エリの正面、食後のデザートのホールケーキを食べながら答えた。ミーティングルームでエリ・フィオ・ナディアが受けた信号は、モーデン軍を追い掛けたマルコからのものだった。
マルコの追跡に戦艦や艦載機による攻撃を行ったモーデン軍だったが、それを掻い潜り、マルコに本拠地に乗り込まれ、変形巨大移動要塞と化したお城で迎え撃ったのだが、その時、別方向から奇襲をかけたターマによって撃破されてしまい、焦ったモーデンとアレンは、兵器の使用法を間違えモーデン軍は兵器の暴発によって壊滅してしまったのだ。
エ「でも、その性で例の女性を肥満化させる薬品を搭載したミサイルが世界中に放たれてしまったわ… 私にとっては痩せた女性が1人もいなくなって人目を気にせず街を歩ける様になったから助かったと言えば助かったんだけどね」
フ「まあ、それは私もそうですけど… そのせいで気が緩んで最近は、少し走っただけで息が切れてしまう位に… あうぅ」
ポテトを数本一気に口の中に押し込んでコーラで流し込むエリとホールケーキをフォークで一気にペロリとたいらげるフィオの身体は前よりも更に太っていた。
これではとても戦闘は出来そうにないが幸いな事にエリとフィオの所属は情報部である。
戦闘以外にも働ける仕事はあるのだ。
エ「モーデン軍は壊滅したんだし大丈夫よ。それに、SV計画研究所に渡した薬から特効薬が出来るまで痩せれないわよ」
前にSV計画研究所にエリが渡した薬の事を聞いた際に、薬の効果で恐ろしく痩せ難い身体になっている事を知らされたのだ。
フ「そ、そうですよね? 特効薬が出来たら痩せれば良いんですしね!」
エ「そうそう、特効薬が出来るまでは気長に待ちましょう、フィオ」
そう話しながら、2人は食べ物を次から次えとたいらげて行く… こうして世界中の女性が『特効薬が出来るまで』という魔法の言葉で、自分を誤魔化し、肥満化の一途を辿った。
かくして、モーデン軍の最後の置き土産は、世界中を巻き込む最悪の(一部の人には最高の)出来事となった。

 

 

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