朝比奈みくるの肉塊
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#涼宮ハルヒの憂鬱
「肉・・・・肉を・・・・・」
朝比奈さんが肉を求めて必死に箸を振り乱している。
すでにバニースーツを弾き飛ばし全裸になっている朝比奈さん。
幸い、頭のうさ耳だけは残ったままだった。
ぶく・・・ぶく・・・・
体の膨張はやはり止まる気配はない。
「キョンっ!! 何してたのよ!!」
腹を丸出しにしてほとんど仰向けになっているハルヒが叫んだ。
俺は膨らみ続ける朝比奈さんを尻目にハルヒに向かう。
「き、キョン・・・?」
こんな状況でいきなり俺が顔を近づけたらさすがのハルヒもびっくりしたようだ。
そりゃそうだ・・・。
俺だって久しぶりだよ。あれは・・・・そうだな・・・・。
ハルヒと一緒にあの光る巨人みたいなのがいる世界にいたときの事か?
ああ、あの時は俺もさすがに・・・・。
「なによ・・・」
お、いいね。あの時と同じだ。
体以外はね・・・。
「俺、実はボテ腹萌えなんだ」
「なに?」
「いつだったかのお前のケーキのいっぱい詰まったボテ腹はそりゃもう反則なまでに似合ってたぜ」
「バカじゃないの?」
黒い目が俺を拒否するように・・・
ってこれ以上書くと盗作とか言われるからもうこれくらいにして(いや、それ以前に抗議が殺到する気がするが)俺は強引にハルヒの唇に自分の唇を重ねる。
「んむっ!!??」
ハルヒが必死に抵抗する。しかし俺はそのままハルヒのボテ腹の下に隠れている下の唇へと手を這わした。
「んっ!!!!」
かわいい声がそっと聞こえてくる。
そしてハルヒの両腕から力が抜ける。
俺はハルヒの唇から自分の唇を放すと、ハルヒに言った。
「いきなりで悪いけど、俺・・・・やっぱお前が好きだ。いや、太ってるとかボテ腹とか関係なしに・・好きだ。SOS団に入ってから・・・ずっとだったかもしれない。お前のその性悪な性格も、お前の髪も、お前の声もみんな好きだ。だから、今お前と一つになりたい」
ハルヒは何も言わなかった。
ただ俺の目をじっと見つめて、黒い大きな瞳でずっと俺を見つめていた。
「いい・・・か?」
俺の問いかけにハルヒはただ黙って小さく頷いた。
そして俺は後ろで朝比奈さんがどんどんと膨れ上がっていくのを尻目に、ハルヒと一つになった・・・・。
――――――――――――――
次の日、文芸部の部室には誰一人として休むことなくメンバー全員がそろっていた。
とはいってもこの5人のうち、唯一朝比奈さんだけは昨日の出来事を覚えていない。
それはそうだ。
長門の言うところのウィルスに犯されて暴走していただけなのだから。
おかげで今日は朝比奈さんも元通りの清楚な華奢な体をメイド服に包みこみ、給仕をしてくれている。
うん、実にいい。
さらにハルヒも幸いな事に元の体に戻り、朝比奈さんよりしぼんでしまった胸をなにかと気にしたりしている。
まあとりあえず制服を着て登校できるようになったということで一件落着というところか。
「んでハルヒ、結局ギャル曽根の謎はどうなったんだ?」
「どうもこうもないわ、解きようが無いわよ」
「要するに体質ってことでいいんじゃないの?」
「アンタね、そう簡単に解決できたら名探偵○ナンとか金○一少年の事件簿とか必要なくなるわよ」
「そういう問題じゃないんだけど・・・・」
結局のところ、今年のSOS団の活動内容の一つである「ギャル曽根の謎を解く」という議題は自然消滅してしまった。
謎を解くどころか自分達で謎を作り上げて、それを長門に解決させてしまっているのだから始末に終えない。
ただ一つ、今回の事件で失ったもの・・・・。
それは朝比奈さんのバニースーツ・・・。
弾け飛んで影も形もなくなってしまった。
痛い・・・痛すぎる・・・・。
「さてと、今日はこれでおしまいにしましょ。しばらくこの世の不思議にはめぐり合えそうもないし。じゃ、また明日」
ガラガラ・・・・
ハルヒが出て行くのを合図に、朝比奈さん、古泉と続く。
結局、部室にたいてい最後までいるのは俺と長門だったりする。
そして昨日の事件で俺が得たもの・・・・それは・・・・
「長門・・・、ハルヒはもうあの体に戻らないのか・・・?」
「無理、今までが異常だっただけ。これからは食べさせてもそう太らない」
「そうか・・・・、帰りにビデオ借りて帰るか・・・・」
デブ美少女フェチだけだった・・・・。
涼宮ハルヒの膨張&朝比奈みくるの肉塊
fin
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