シロ

シロ

前へ   2/2   次へ

 

 

 12月。来週はクリスマス、志郎君に誘われたけど何を着て行こう。
体重測ったら.....58kgもある。

 

昨年の服は胸もヒップもきつくて着れないし、浪人中の身じゃ買い物も出来ない。
どうしようかと悩んでいたらお母さんが昔の服を出してくれた・・・
でもそれ、高校時代のじゃん(汗)。

 

***

 

 今日はクリスマスイブ、美樹さんとデートだ!

 

ピンクのセーターに明るい色のハーフコート、ミニスカ−ト姿の彼女に僕は驚いた。
それダメだ、可愛すぎるじゃないか!
まん丸の顔は幼げに見えてますます可愛い。
他愛のない会話であっという間に時間が過ぎた。
帰りのホームで終電を待っていると雪が降り始めた。
彼女が寒そうにクシャミしたので、温っためてあげようと背中から抱きしめた。
ハーフコート越しの彼女の体はふかふかして柔らかくて気持ち良い・・・と思っていたら、後ろで畔がニヤニヤしながら見てる。オマエいつの間に来たんだよ。

 

 僕達は終電を降りてから、三人でそれぞれの家まで歩いて帰った。畔が喋りまくってウルサイ。
折角のイブが台無しじゃんか、と思いつつ美樹さんと畔の後ろを歩いているとき、妙な事に気づいた。
「あれ、美樹さんこんなに丸かったっけ?」
彼女の脚は畔よりも太いし、後姿なんか畔と区別つかない。
でもまぁ良いか。これはこれでちょっとHぽくていい。すごくいい。

 

***

 

 03年 正月。美樹ちゃんと初詣。彼女は振袖だ、可愛いな。
和服は細い人が着ると貧相に見えるから、彼女位の体型がちょうど良い。

 

***

 

 志郎君達と三人で初詣に行くことになった。
体型見られるのが恥ずかしくて振袖を着てごまかしたら、着物姿を見た志郎君がとっても喜んでくれた。ちょっと嬉しい。
お参りのあと、おみくじ引いたり綿菓子食べたりして一日楽しんだ。
明日から頭を切替えて
追い込みがんばろう。
.....で、次の日体重計ったら61kg。正月食べ過ぎたみたい、反省。

 

***

 

 2月。僕は修論の追い込み。美樹ちゃんも明日筆記試験だそうだ。

 

***

 

 いよいよ受験、第一関門の筆記試験は簡単だった。
で、家に帰って体重を測ったら64kg!
もう筆記も終わったし、昼型生活に戻してダイエットね!
 翌日クリニックへ行ったら、もう大丈夫だろうとの事で通院はおしまい。
調子が悪くなったらまた来なさいと言われた。一年近くかかったけど、先生ありがとう。

 

***
 3月。昨日、僕は畔から美樹ちゃんが試験に落ちたという話を聞いた。
どう慰めようかと考え込んでいた時、畔が「うちの学校でSC募集してるよ」。
僕もうっかりしてた、私立校の求人なんて気づかなかった。
早速その話を伝えたくて美樹ちゃん家に行った。
彼女はすごく喜んだ。僕も嬉しくてつい「おめでとう!」と美樹ちゃんを抱きしめた。
彼女の体はますますふっくらしていて、柔らかくて気持ちいい。
二の腕をフニフニと触りたい衝動に駆られたが、小母さんが出てきたので我慢した。

 

***

 

 試験は最終面接まで行ったけど、結局私は不合格だった。
でもあれだけ頑張った結果だから悔いは無い。
改めて就活しなきゃと思っていたらシロ君が駆けつけてきた。
畔ちゃんの学校のSCが、辞めるから後任さがしてる由。
あそこは私の母校ということもあって、あっという間に採用決定。
4月から念願のSCだ。

 

***

 

 3月終わり頃。
美樹ちゃんがこの町に帰ってきて一年たった。
彼女の就職が決まり、僕も無事に院を修了したので旅行にさそってみた。
どこへ行くか二人で相談。
彼女はネズミーランドかUNJにしようと言ってたが、そんな所にしたら騒々しい畔がついてきて二人きりになれないので却下(笑)、一緒に旅行カタログを眺めた。
彼女のふっくらとした手の甲に現れた「えくぼ」が可愛い。
僕はその手を思わずきゅっと握りしめた。

 

***

 

 来週、志郎君と旅行。
準備のために久々に買い物しに街へでた。ちょっと高い下着も買う。
家に帰ったあと改めて着てみる。鏡を良〜く見て「太ったなあ」とため息。
アゴを引くと二重になりそうだし、微妙にたれた胸、その下は寸胴のウェスト。
せり出した下腹の皮をつまんだら、思いっきり肉が掴めた。
歩くと股がぷるぷると振動してる。
あーぁ、どうしようと思いつつ体重計に乗ったら60kgもある。
このあいだからダイエット頑張ってるのに、全然減ってない。弱ったなぁ。

 

***

 

 美樹ちゃんと旅行。
親父の車を借りて小半日のドライブ。二人きりで温泉だ。
湯からあがった彼女は、色白の頬が薄ピンクに上気していて色っぽい。
顎から首に向かってのゆるやかな曲線、昨年の海水浴の時よりひとまわり大きい豊かな胸、そこから腰にかけて柔らかなカーブを描いている。
シミひとつ無い綺麗な体だ。
背中から抱きしめたら、思いのほかボリューム感があってきもちいい。
そんな彼女の体中を弄りながら、僕は沢山愛した。
 その後、名残惜しくて彼女のお腹をフニフニとつまんでいたら、美樹ちゃんが「こんなに太ってて御免なさい」と恥ずかしそうに言う。
僕は「全然いいよ、小デブ好きだし」と口を滑らしてしまった。
そしたら彼女「デブじゃないもん、これでも4kg痩せたんだからね!」と頬を膨らまして拗ねる。
その表情がこれまた可愛いくて、今度はもっと激しく愛した。

 

***

 

 シロ君と二人きりで旅行。置いて行っちゃってごめんね、畔ちゃん。
この一年でだいぶ太っちゃったから、シロ君がどう思ってるか不安だった。
そんな私に彼は「可愛いよ」。
まあ御世辞だろうけど(笑)、嬉しいな!

 

***

 

 2週間後、僕は就職のために隣の市に移り住むことになった。
美樹ちゃんは、4月のSC就任に向けての研修で忙しそうだ。
来月からは彼女の家と少しばかり遠くなるが、この距離なら週末に会える。
 温泉旅行の後、妹の畔に散々冷やかされたには言うまでも無い。ウルサイよオマエ。
まあ畔の学校は、美樹ちゃんの勤務先でもあるから仲良くしてくれ、彼女を困らせんなよ。

 

そういえば二年前、高校にはいってから急に畔が太り始めたのだが、なぜだろう?

 

[おしまい]

 

 

前へ   2/2   次へ


トップページ 肥満化SS Gallery(個別なし) Gallery(個別あり) Database