787氏その2

787氏その2

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〜翌日〜
今日は日曜日だったので、明日香と一緒にダイエットのためにランニングをすることにしていた。
久しぶりにランニングウェアを着てみたら案の定とてもきつかった。
特に元から大きかった胸の周りにも、たっぷりと肉がついたようで
運動用のピッチリしたTシャツを着ると丈が足りずお腹が出てしまった。
上着を着ることで何とかごまかしたが、私の思ってた以上に贅肉の増量は深刻のようだ。
家の近くの公園に行くと明日香がもうすでに待っていた。
「おはよう〜、待った?」
「いや、今来たとこだよ。それよりもやっぱりこのジャージもとってもきつかったわ。」
そういう明日香を見てみるとやはり下半身太りのようで
お尻から太ももにかけてジャージがパンパンになっていた。
「やっぱり明日香もか、私も同じよ。」
上着をめくってシャツからはみ出てるお肉を明日香に見せたら彼女は笑っていた。
それから早速私たちはランニングする事にした。
久しぶりに走ってみてわかったが、一歩一歩進み振動が来るたびに体中の肉がプルプルと震えた。
15分くらい走った頃に早くも体力の限界がやってきた。

「ハァハァ…明日香ちょっと休まない?」
「そうね、私もちょっと限界みたい。」
やはり体重が増えた分体を動かす体力もいつも以上にかかるようだ。
普段のランニングなら30分以上は軽く走れるのに、今日は15分で息が上がってしまい
体から汗が噴き出てきた。
「ハァハァ、私汗がヤバイ。」
そういう明日香も私並に汗をかいていた。

 

 

私たちは結局走るのはもう限界だから明日香の家で休憩しようということになった。
思った以上に体力を使っていたようで私たちは明日香の家に着くまでまともに会話することができなかった。
明日香の部屋に入った私たちは汗は引いたがまだ体が熱かったのでランニングウェアを脱いで下着になった。
私も明日香も息が乱れてるのでお腹を大きく膨らませて呼吸しているが、
二人とも昨日よりさらに太ったような気がする。
そのままで1時間が過ぎたころ
 グゥ〜
と私のお腹が鳴った。走ってから何も食べてなかったのでお腹が悲鳴を上げたのだろう。
今日くらいは我慢しようということになったが、さらに1時間がって私も明日香も限界を迎えた。
私たちはついにいつものケーキ屋に向かってしまった。
またしてもお腹いっぱいケーキを食べてしまったが、私達は空腹を我慢するのは不可能だという
考えに至ってしまったのだ。結局、今日もケーキを食べたとこで私たちは別れたのだった。

 

 

〜翌日〜
目覚ましの音で私は目覚めた。
ベッドから起き上がるときムニッというお腹の肉が段になる感覚を覚えた。
また太ってしまったようだ。
昨日のケーキの後に夕食をたっぷりと食べたはずなのにもうお腹が減って辛くなってきた。
私はとりあえず着替えようと思い制服のスカートを履こうとしたがそこであることに気がついた。
ホックが届かない
そうお腹の肉に邪魔をされてホックをつけることができないのだ。
私は仕方がないので安全ピンでスカートを留めた。
その後朝ご飯をたくさん食べて学校に向かった。
クラスに入って最初に思ったことがお菓子くさいということである。
よく見てみるとお菓子だけではない、クラスの女の子たちがお菓子にカップ麺、
フライドチキンなどを食べていたので。
「っあ、希おはよう、希も食べる?」
そう言う声の方を見ると明日香がカップ麺をすすっていた。
私もその匂いにつられ朝食をとったばかりなのに、フライドチキンをもらってしまった。

そのあとみんなの話を聞いてみると、どうやら太ったのは私達だけではなくクラスの女の子みんなのようだ。
確かによく見てみると全員が少なからず太っている。
みんなも最近お腹がよく空き食べすぎてしまうのだという。
私の後ろの席の千尋なんて明日香並にスレンダーな体が自慢だったのに
今日はスカートのホックに安全ピンを3つも使っていた。
その日一日学校で過ごしてみたが、みんな授業以外の時間は必ず何かを食べていた。もちろん私も。
その日の6時間目は体育だった。
学校のジャージも久々に着たがズボンのゴムがウェストに食い込んでとてもきつかった。
今着てるジャージはMサイズなので私はLサイズになっちゃたのかなぁ…
でもジャージがきついのはみんな同じだった。
特に明日香を始めとする下半身太り組は短パンの太もも部分がパンパンになっていて動くのも大変そうだった。
その日の帰りはクラスの友達数人で食べ歩きをしてしまった。

 

 

〜金曜日〜
あれから4日が過ぎ今週1週間も終わった。
今週は結局、毎日いろんな店で食べ歩きをしてお腹いっぱい食べちゃったなぁ。
なんて思いながらお風呂からあがったら携帯電話が鳴った。
出てみるとそれは高校卒業後お世話になる予定のグラビア事務所からだった。
軽い査定をしたいから明日、事務所まで来てもらいたいとのことだった。
「どうしよう… こんな体じゃ絶対合格取り消されちゃうよ。」
私は慌てて体重計に乗ってみた。
「っい、いや… そんな…」
なんと私の今の体重は68kgだった。
「そんな昔に比べて20kg近くも太ってる。」
鏡を見てみる。
今までは無意識に鏡を見るのを避けていたのでじっくりと今の体を見るのは初めてだった。
勇気を振り絞って目を開けてみる。
するとそこにはぽっちゃりした… いや、私の基準でいえば明らかにデブの女の子がいた。
元から大きかった胸はさらに大きくなったが若干垂れてきている。

くびれていたお腹にも帯のように脂肪がつき、立ったままでも立派な二段腹になっていた。
そして張りが自慢の私の大きなお尻は、脂肪がつきすぎて張りを失い垂れていた。
そこから延びる太もももしっかりと太くなっている。
私は自分のお腹の肉をつかんでみたが両手でも掴みきれないほどのやわらかい贅肉がそこにはあった。
鏡の前で何回がジャンプしてみるがそれに合わせて体の肉がブヨンブヨン揺れる。
顔も丸くなり二つ目の顎が見えてきた。
元がいいのでまだ可愛いデブではあるが、もうとてもグラビアアイドルと言える体ではなくなっていた。
私は明日香に相談しようと思い電話をかけてみた。
そしたら何と明日香も今日の放課後に似たようなな査定があり、
太りすぎのためモデルの話はなかったことにされたらしい。
明日香は落ち込んでいたが、自分が太ったのが悪いからしょうがないと言っていた。
「はぁ、私も明日そうなるのかな…」

 

 

〜翌日〜
私は今持ってる私服の中で一番サイズの大きい服に体を詰め込んで事務所に向かった。
事務所に入りしばらく待つとこれに着替えてと服を渡された。
それはビキニタイプのブラとホットパンツだった。
しかしそれは自分が痩せていた頃のサイズのものだった。
更衣室に入り着替え始めるが贅肉が邪魔をして着替えることができない。
「こんなの入りっこないよ〜(泣)」
ブラは胸が大きくなりすぎて長さが全然足りないので物理的に付けることができない。
ホットパンツは頑張って履こうと引っ張ってみるが太ももで限界になり、
無理にお尻まで上げようとしたとき
  ビリッ
破けてしまった。
仕方がないので私は私服のまま査定室に入って行った。
「すいません。太っちゃって着替えれませんでした。」
そういうと査定員は呆れたように
「太った人にグラビアは無理です、この話は無かったことに」と言った。

「君には期待してたんだけどねぇ。そんな真ん丸になっちゃうとは…」
私は恥ずかしくて査定室を飛び出した。
すると私の次に順番を待っていた子に会った。
するとその子は
「ちょっとあんたそんなおデブちゃんなのにグラビアしたいと思ったの? 無理よ無理。」
と言ってきた。その子は昔の私に比べれば胸も小さいしお腹も緩い、
でも今の私には何も言うことができなかった。
私は急いでここを抜けだしたいと思い走って事務所を後にしたが、走るたびに体の贅肉が揺れるのがわかった。
それは前にランニングした時の比ではなかった。
そして私は明日香の家に駆け込んだ。
明日香は部屋で肉まんをおいしそうに食べていたが、私の顔を見て事情を察してくれたようだった。
その後私たちはグラビアとモデルの夢が無くなったことで一晩中やけ食いに走った。
昔だったらダイエットしようと考えるところだがこんなに太ってしまってはそれは無理だろう。
家に帰ってから親にグラビアになれなくなったことを告げたが、そんなに太れば当然だろうとだけ言われた。

 

 

あれからさらに2週間がたった。
うちのクラスの女子はみんな大小あれどとてもモデルなどとは呼べないデブになっていた。
学校の中でもうちの組は、デブ組やデブ養成クラスと呼ばれるようになっていた。
そんなある日担任の高志先生が身体測定を行うと言った。
いつもならみんな黙って従うのだが今回はわけが違った。
しかし担任に逆らうことはできず身体測定は行われた。
「ねぁ希はどうだった?」
明日香が聞いてきたので私は書かの書かれた紙を見せた。
身長165cm B108 W98 H115 体重94kg
元の体重の倍近くの脂肪が体に着いたのだ。
「明日香も見せてよ。」
と明日香の紙を見せてもらった。
身長173cm B97 W100 H118 体重98kg
「はぁ、私いつの間にか希より重くなっちゃたね。ウェストも太くなったし。」
「明日香は身長高いから仕方ないよ、私達モデルやグラビア目指してたのがうそみたいね。」
「本当よね。そうそう聞いた? 春香が体重114kgでうちの組のトップだって。」

「うそぉ!? 春香ってもとは私より細かったのにやっぱりみんな太ったねぇ。」
「しかもみんな1ヶ月くらいでこんなになっちゃうなんてねぇ、本当にどうなってるんだろう。」

 

 

私達のクラスの女子が太りだしてから2ヶ月がたち、私達の卒業がやってきた。
私と明日香は私が行く予定だった事務所の紹介で、デブ専が集うキャバクラで働かせてもらうことになった。
キャバ嬢なんて始めは嫌だったがグラビアを目指して勉強もろくにしてこず、
体重も100kgを超えてしまった今の私達には、仕事を選ぶ権利はなかった。
でも私も明日香も元がいいのでデブキャバ嬢の中でもすぐにトップになれるだろうとのことだった。
私は今私の家で明日香と焼肉パーティーをしている。
二人とも窮屈な服を着るのが嫌で全裸で座っているが、私のお尻も明日香のお尻もとても大きく床に広がっている。
たまにじゃれて明日香の大きな三段腹を揉んだりするがやわらかくてとても気持ちい。
グラビアを目指してた頃は痩せようと必死だったがこれからはデブ専キャバ嬢なのでいくら太ってもいい。
さっき体重を量ってみたら私は115kgで明日香が120kgだった。
そろそろ痩せてた頃の三倍も夢じゃ無くなってきた。
グラビアアイドルを目指してたのに私これからどうなっちゃうんだろう。
と思い自分の体を見てみるが大きな胸やお腹がやわらかく気持ちいいので、
これはこれでいいのではないかとも思えてくる。
最近では太りすぎて少し開き直ってきた感事もするが。
たぶん私はこれからも明日香と仲良くやってゆくのだろう。

 

 

希や明日香達の卒業式の後、高志はまたしても路地裏で例の男とあっていた。
「うちの生徒たちがデブになっていったのはやはりあの茶色い粉の効果なんでしょうか?」
「そうです。あの粉には女性の食欲を極限まで高めさらに摂取したカロリーを脂肪に変える効果があるんですよ。」
「そうなんですか。ところであれを何に使うつもりですか?」
「それは私も知りません。どっかの金持ちに頼まれて作ったものなので。」
「そうなんですか。」
「ところであなたの生徒たちのおかげでいいデータが取れました。ありがとう」
そう言って男は闇の中へ消えて行った。

 

 

それから1ヶ月がたったころ人気のモデル・アイドル・タレント・女優などが
見る見る太っていくという現象が起きた。
しかし、しばらくすると世間も慣れてドラマのヒロインや、お天気アナなどテレビに映る美女・美少女達が
肥満体であることが定着したのだった。
その人たちが太った理由を知っているのは高志をはじめごく一部の人だけだった。

 

 

〜END〜

 

 

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