622氏その2

622氏その2

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#MIXIM☆11,ミクシム☆イレブン

 

僕は恋ちゃんを連れてトイレから出た。
外は少し薄暗くなっていて、辺りを見回してみると人一人いなくてどこか不気味だった。

 

「急ごう。もうすぐプールが閉まっちゃう!」
「はい。行きましょう。」

 

僕たちは急いで更衣室に向かった。

 

更衣室についた後、僕は男の更衣室に、恋ちゃんは女の更衣室にそれぞれ入っていった。
やっぱり中にも誰もいない。
来たときはあんなに荷物がいっぱいだったのに今は僕の荷物だけだ・・・・。
僕は着替えを済ませ、恋ちゃんが着替え終わるのを待つことにした。

 

来ないな・・・・・。
僕が着替え終わってから20分ほど経ったが恋ちゃんが出てくる気配はなかった。
気になった僕は更衣室のドアをノックしてみることにした。

 

「恋ちゃん、着替え終わった?」
「は、はい。も、もうすぐ・・・・はぁ・・・終わります。」
「うん。わかった。待ってるよ。」

 

少し待っているとドアが開き、恋ちゃんが出てきた。
やっぱり太った身体で痩せていたときの服を無理矢理着るとだめだね・・・。
服にでっぷりと太ったお腹がびちびちに張り付いてるし、スカートのホックは最大限まで緩めてる。
それでもお腹が入りきらず、丸見えの状態、しかもスカートの上に乗っかっている状態だ。
胸もかなり大きくなっていて、その大きさはメロンが思い浮かぶほどのもの・・・。
正直、少し動いただけで服が破れてしまいそうだった。
こんなこと、とても恋ちゃんには言えないよ・・・・・・。
やっぱり恥ずかしいのか、恋ちゃんは顔を赤らめている。

 

「じゃあ、帰ろうか。家まで送っていくよ。」
「はい・・・・・・。」

 

恋ちゃんは顔を下に向けつつ小さい返事をした。
そのあと恋ちゃんを家まで送りとどけて僕も帰った。

 

 

 

あれから3日・・・。

 

恋が不登校になってから2週間近く経とうとしていた。
あのプールでの出来事で心はズタズタになり、さらに過食に走った。
だが、いつまでも引きこもっているわけにはいかない。
このまま閉じこもっていたら留年してしまうかも知れない。
連は沈んだ気持ちで学校に行く準備をする。

 

「今、一体何キロ太ったのかな・・・・」

 

鏡に映る以前とは比べ物にならないほど膨らんだ自分の身体を見ながら呟く。
そう思うとより暗い気持ちになり、しぶしぶ制服に着替えた。

 

「ううっ・・・・・・・」

 

久々に着た制服はきついなんてものではなかった。
スカートのホックはぎりぎり、その上には大きく膨らんだお腹が乗っかっている。
こんな状態で学校に行くのは気がひけるが仕方なく家を出た。

 

「はぁ・・・・・はぁ・・・・」

 

ただいつも通りの通学路を歩いてるだけなのに汗が滝のように流れている。
もうすぐ夏休みということもあって気温は非常に高く、
太ってしまった恋にとってはただ歩くのも苦痛でしかなかった。
通学途中に近所の子供たちに馬鹿にされたりしたが恥ずかしそうに通り過ぎた。

 

「や、やっと着いた・・・・」

 

学校に着いたころには身体中、汗まみれでパンツもびちょびちょに濡れていた。

 

教室に入った途端、クラスメイトの視線が一斉に集まった。
中には驚愕している人や哀れみの目、馬鹿にしたように笑う人、反応はさまざまだった。
恋が席についた途端、周りからヒソヒソと声が聞こえる。

 

「えっと・・・・・誰・・・・?」
「片山さんだろ?多分・・・・・」
「前、登校してきたときもかなり太ってたのに、今はあれ以上・・・・」
「まじかよ!俺、結構好みだったのに〜!」
「ミスコンに選ばれたときはすごく可愛かったけど今はね・・・・」
「ただの豚じゃん・・・・」
「しっ!聞こえるぞ!」

 

などとほとんどが陰口だった。

 

 

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