行方不明の加奈さん
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「に、肉加減はどうですか?」
「いやぁ、良い肉湯です!」
「よかったぁ〜」
姿勢的に顔がすごく肉で圧迫されてるようだったがすごく幸せそうな顔を加奈はしていた。
「寒かったら言ってくださいね温めますから」
「どうやるんですか?」
「こうやるんですっ」
そういうと加奈は大きな腕を上げたり下げたりしはじめた
「はぁっ、はぁっ、こ、こうやると私の体の体質上凄く体が暖かくなってくるんですよ。ふひぃ〜」
「そっか〜加奈さんはすごいなぁ」
「そ、そうですか凄いですか!ちょっと涙でてきちゃった」
「前よりこんな体になった方が、性癖的な問題もあるんでしょうけど、みんな嬉しい顔をしてくれて
昔の自分は迷惑ばっかかけていたので、なんだかそういう感じに言われる度に
うれしくなっちゃうんです。」
「そうだったんだね〜じゃあ今日は色々と今後について話そうよ、
お父様とお母様の事に関しても一晩この状態でね」
「はい、私もそう思ってました!」
にこりと笑顔で笑う彼女を見ていたら心の底では体に対してまだ否定的な部分を持ってるのだろうけどこの体だからこそ得た幸福をかみしめているようだった。
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あれから半年、彼女は更に体重が増えて、いまでは620kgだ
筋肉をつける薬剤を接種して、毎日あの体で2kmは歩いているからまったくもって
健康と言えるだろう
実は半年前からあのバニー館に加奈さん目当てで行くようになり、良いお付き合いをしてもらってる
バニー中の仕事と言う意味でも私生活であってる最中でも。
そう私達はあれから付き合っている
始めは探偵という仕事のから始まった関係だったがいまでは仕事と関係なく会っている
自分の車のサンバイザーの部分に貼ってある写真は近頃旅行に行った時に撮った彼女の写真だ。
おそろいのミサンガを付けている
仕事のとき暇になるとつい見てしまう。
最近は、そろそろ一緒に住んでもらっても良いですかと言われてしまった。
今日は一緒に住もうって言うつもりで今、車でバニーさんの所へ向かっている
これからが色々と、加奈さんの家族との関係でも自分と加奈さんの生活でも大変になって行くかも
しれないけど凄く楽しみにしている
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「あっ今日も増えてる」
よいしょっと、体重計に乗るのはしんどいが毎日の日課だ
お腹を揺らしてお尻も揺らして生活してる私は、これからもそうしていきたいし
650kgまで増やしたいと思ってる
今の生活だから増やしたいと思う。
私はたくさんの肉で私の幸せを考えてくれるあの人をなるべく包めるようにしたい
この間、一緒に暮らしてくれますかと言ったら翌日、よろしくおねがいしますよ言ってくれた。
すごく嬉しい
私は太る前とんでもなく浅はかな事をしてしまった。
この体はそういう意味では自分の悪い所が良い意味で変換されたものなのだ
自分自身が自分を律して人を考える事ができる体がきっと私にとって、
この脂肪で覆われた巨体なんだと思う。
そういう意味では自分はこの体が気に入っている。否定的な部分は拭えないでも好きだ。
それでいいんだと思う。だから今日も私はこの体を振り続けて生活して行くんだ
明日は一緒に寝間着を彼と買いに行く、私のは特注になるけどかわいいものを選ぶ約束をしてる
よーし明日はおしゃれするぞ〜!
終わり
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