罪と罰 GMと紅水晶の少女

罪と罰 GMと紅水晶の少女 前編

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深夜の神社。 その境内の大木にもたれかかっているのは、
整った顔に眼鏡をかけた細い肢体の少女、橘作乃。
橘の両脇にいるのは、丸々と太った2人の女性。

 

左にいて橘よりも一回り縦に小さく倍近く横に太い少女は佐々木悠(ささき ゆう)。
お腹がぽっこりと飛び出てSサイズのブラウスを押し上げている。
しかし、その上の胸はみちみちと大量の脂肪をたずさえた爆乳で、
ブラウスもブラジャーも全くサイズが合ってなくて今にもはち切れんばかりである。
下半身は上半身に釣り合うほどの肉々しさで、
サッカーボールの様に丸々と膨れあがってる尻がズボンの布地を破ってしまってる。
そこから伸びる脚はムチムチとした大根脚だ。
顔はぱっちりとした目に整った鼻筋、
それらを保った上で頬が丸々と膨れてるデブの丸顔で二重顎も出来ている。

 

 

佐々木悠(19) 152cm 88kg 114・88・108 

 

右の女性は逆に橘よりも二回り大きい。彼女は宇野千弘(うの ちひろ)。
何故か男物のジャージを着ていて、それがギリギリ収まる程の体格だ。
その体は胸・腹・尻が特に大きく張り出している。
それ以外の部位は普通の体型の人と比べるとかなり太いが、
彼女の体の中ではかなり控えめな太さだ。特に顔は輪郭が少し丸い程度である。
脚はジャージの下からでもその太さが分かるほどの太さだが、
真上のメートル越しのお尻と比べると細く見えてしまう。
胸はメロン並の大きさと質量を誇る爆乳で、
お腹が同等のサイズを持ってせり出している辺りは妊婦の様に見えてくる。

 

 

宇野千弘(21) 162cm 91kg 106・104・101

 

 

「私達は遊んでただけなのに・・・」 
「それがどーして神様のお怒りを買うことになったんだか・・・」
「・・・」 二人のぼやきに橘はこれまでの経緯を静かに回想する。

 

 

(今日、私達はサークルの皆でTRPGのセッションをしていた)
(ペナルティを受ける代わりに重りを仕込んだダイスを使ってもいいってローカルルールを
 使ってたんだけど、セッションの終わりに・・・)
「アンフェアダイスを使ったのは、宇野先輩だけですね」
「それではペナルティーを・・・」
「タッチー?」 急に言葉を止めた橘を怪訝に思ったのは、高い背丈と引き締まった体躯を持つ
女性、宇野先輩こと宇野千弘。
「どうしたの橘さん?」 同じく橘に声をかけてきたのは、小柄な背丈に肉感的な体つきをした
少女、橘の同級生の佐々木悠。

 

橘の視線の先には真紅の水晶、その美しい造形は、市販の物とは、
ましてやこの中の誰かが持ち込んだものとはとても思えない。
そして水晶が浮かび上がり強く輝く。その光が人の形を象る。
水晶の輝きが治まると、そこに水晶を首に掲げ左手に生々しい札を持った少女がいた。
古めかしい造りの着物を着たその子は、背丈と顔立ちから見ると15,6歳ごろだろうが、
その目の輝きがそんな推測が通用しない何かを感じさせている。

 

 

「・・・き、君は一体!?」 
「重さを弄ぶ そんなことを神が許すと思ってるのか」 
ある男子部員の問いかけに対する少女の問いはこれだった。
「ちょっ、ゲームのことでそんなおおげ バアン! 
少女は千弘に右の掌を叩き付けた。
橘達は突然のことに何も反応できなかった。 
そうしてる内に千弘の体が膨れ上がり始める。
上着が内から押し上げてくる胸肉と腹肉に引き裂かれた。
スカートが破れ、下っ腹とお尻が大きく揺れながら飛び出る。
増していく重さに座っていた椅子が悲鳴をあげひびが入っていき・・・

 

 

「あ、あんた一体何者なんだよ!?」 
ある男子が率直な感想を叫ぶと少女は千弘から手を放し振り返りその男子を睨み付ける。
その拍子に千弘は大きな音を立てて後ろに倒れ込んだ。

 

「神の所行に口を出すな」
「か、神ぃ!?」 「か、神様がどうしてこんな事を!?」
周囲の驚愕の叫びに神を名乗る少女はゆっくりと語り出した。

 

「重さを変えるのは重さを司る神にのみ許されることだ」
「人でありながら重さを変えた者には変えた、いや弄んだ分に応じた罰を与え」
「その後に牢獄の神が与えし札で深淵の牢獄に封じる」
「それが重さを司る神であるこの私の使命」
「分かったか、人間共よ」

 

「 はい分かりました」 少女、重さの神の独白に返事を返したのは、
もっと言うと重さの神以外に部屋に居たのは橘一人だった。
「! 他の奴らはどうした!」
「 宇野先輩がまず逃げ出して、他の皆さんもつられる形でバラバラに逃げました」
「まあ、罰を大人しく受け入れる位なら初めから罪を犯しはしないだろう」
「必死に逃げるのは当然のこと 無駄なことだがな」
重さの神の首に掲げた紅水晶がきらめく。 
そこに千弘と彼女の手を引いて必死に走っている悠の姿が映った。

 

 

サークルの皆が集まっていたアパートの一室の近くにある橋の下。
そこに息を切らせながら千弘にジャージを着せている悠の姿があった。

 

「慌てて持ってきたからサイズが合わないかもしれないけど、
 あの破れた服のままよりかはマシなはずです」
「いや、これでいいよ・・・それよりどうして私を助けてくれたのさ・・・」
「さっきのセッションで先輩がアンフェアダイスを振ったのは
 私のキャラを助ける為のロールででした」
「そう考えると体が勝手に動いて・・・」
「なあに重さを司る神とか言ってましたけど、ただの中二病患者ですよ」
「あの芸当は薬物やら立体映像で見せかけた・・・」
「佐々木さん?」

 

悠の視線の先には真紅の水晶。先程の水晶がここにあった。
そして水晶が浮かび上がり強く輝く。その光が人の形を象る。
水晶の輝きが治まると、そこに水晶を首に掲げた少女、重さの神がいた。

 

「「!!」」 「何を話していたかは知らんが、例え許しの言葉をどれ程唱えようと結果は変わらん。」
「ただ罰を与え、深淵に封じるのみだ。重さを弄んだ者とそ奴を助けようとした者をな」
重さの神が悠に飛びかかりる。川原に押し倒す。
体格面でもやや重さの神にひけをとっている悠は抵抗しきれず地面に押し倒されてしまう。
そして千弘と同じように体が膨れあがっていく。
増していく重さに真下の地面が耐えきれずに、悠の体が地面に沈み込みだす。
 ズボンのチャックが壊れ下っ腹がせり出してくる。
ブラウスの上のボタンがより大きくなっていく胸に弾き飛ばされ・・・

 

「ぐわっ!」 重さの神の両目に直撃した。
「て、てええぃ!」 その生じた隙、(を見計らった訳ではなく、)
(すぐに駆け寄ろうとしたが体の重さのせいでここまで時間がかかってしまった)
を付けた千弘の体当たりが重さの神を吹き飛ばし川に叩き込んだ。
左手に持っていた札が宙に舞う。それを掴んだのは橘だった。
「タッチー!?」 「橘さん!?」 
「二人とも私の車に乗って!」

 

 

(宇野さんが佐々木先輩を連れて逃げた方は見当が付いていた)
(それからあの少女が急に消えたからそっちの方に車で行ってみたら、案の定追いつかれていた) 
(とりあえずお祖父ちゃんの神社に逃げ込んでみたけど・・・)
「・・・橘さん、助けてくれてありがとう」
「 でも、もういいよ・・・あいつからは逃げられないよ・・・」
「あいつ、姿は捉えられても言ったことは聞き取れない様だから、」
「タッチーは私達に脅された事にすれば助かると思う」

 

(・・水晶に映る姿・・・札・・封じの神・・・罪と罰・・)

 

「橘さん、逃げて・・・」  「タッチーだけでも・・・」
「 GMとしてその提案は受け入れられません」
「何言ってるの!?」 
「こんな時にGM気取るとか・・橘さんも中二病になっちゃたの!?」
「現実的な対応が通用しない相手なら、ゲームだろうが中二病だろうが
 非現実的な発想で対応するしかありません」
「二人ともこのままあいつにやられる位ならダメモトで私のシナリオ通りに
 ロールしてみましょうよ」 
「・・・勝算は・・・」 「・・・タッチーが無事でいる確率は?」
「高いはずです  それこそ、アンフェアダイスを使わなくても良い位には」
不適に笑う橘。その左手には重さの神が手放したあの札が。
右手にはその刃に二人の少女の姿を映す日本刀が握られていた。

 

 

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