地獄へ近づく箱

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『さて、オープニングイベントはここまで!!
 ここからが本日のメインイベントぉ!
 それはぁ・・・こちら!!』

 

司会がそう言ってモニターを指指すと、一瞬の暗転の後に画面に鉄筋の通った天井が映った。
カメラが徐々に下を向くと、そこには巨大なサーキット場と一台の自動車が映し出される。

 

『さて、さてさてさてさて!!今回のメイィィインイベェェントォォォオオ!!
 題して『チキチキ!?爆走猛〜烈トマランナー&豪!』を開始したいと思います!
 場所は某所に建造されたこちらのサーキット場!流石にこの地下会場には入れられませんでした・・・
 歓喜しても換気できないですしね!!』

 

司会の声に合わせて会場に歓声が響く。

 

『今回の挑戦者はこちらの二人!!
 一人は夢のレーサーを目指してはや25年の女性!!
 もう一人はその夢を応援すべく尽くす親友の女性!
 鬼怒川藤と喜多方鈴花です!!』

 

司会の紹介に合わせるように二人の女性が・・・
一人はドライバースーツに身を包み、もう一人はレースクイーンの格好をして出てくる。

 

『お二人は女性ながらレーサーを夢見て活動なさっているのですが、残念ながら未だスポンサーはなし。
 そこで今回こちらに参加することとなったわけです!
 さて、今回このお二人に挑戦していただくチャレンジの内容はこちらとなっております!』

 

司会がモニターに表示された内容に合わせて解説を始める。

 

『鬼怒川さんには車に乗り込んでいただき、こちらのコースでタイムアタックをしてもらいます!
 こちらで定めた規定のタイムをクリアするごとになんと賞金1000万円!!
 ・・・おや、金が少ないとお思いの方が多いようですね?
 当然これだけではありません!!なんとクリアした周回数×年分、
 我々に賛同してくださっている企業がスポンサーになるのです!
 ですが当然色々と規定があります!
 まず設定されたタイムは周回するたびに短くなります!よりタイムがきつくなるわけですね。
 さらに、規定タイムをオーバーした場合はこちらの喜多方さんがオーバーした分だけ体重増加となります!
 そのレートなんと1秒3kg!!またいかなる理由があっても規定タイムより1分過ぎた場合はその時点で失格となります!
 当然失格となった場合は罰ゲームが待っております。
 罰ゲームは後ほどルーレットで決定しますのでお楽しみに!!
 ・・・さて、今までの説明でこう思った方もいらっしゃるのでは?
 そう、『ドライバーの方は何もないのか?』・・・そんなことはございません!
 鬼怒川さんは1周ごとに5kgの増加があります!!さらに失格となった場合はなんと体重に+30kg!!
 さらにさらに罰ゲームも当然適応されます!!失敗してしまえば最後、二度と運転席に座れなくなるでしょう!!
 ですがそれでもやると言ったお二人!!私は涙が止まりませんでした!!』

 

サングラスを外し目元を腕で拭くようなジェスチャーをとる司会。
しかしその顔は満面の笑みである。

 

『周回回数は6周!さぁ・・・それではお二人には準備をしていただきましょう!!』

 

司会がそういうと藤はヘルメットをかぶってから運転席のドアを開け、椅子に腰掛ける。
車内を映した映像がモニターに映し出され、藤が服の背中についたソケットに座席の後ろから伸びるチューブを接続する。
コースの脇に移動した鈴花も同様に背中についたソケットにタンクから伸びるチューブを差し込む。

 

『こちらのタンクに入っているのは高密度の栄養剤・・・まぁ簡単に言えば太る薬ですね。
 こちらをこの特殊な服を介して体内に入れることで見る見る内に太るという物です。
 私もこれを嫁にいつか着せたいものです・・・まぁ嫁が居ないのですがね!!
 さて、それではいよいよスタートです!!』

 

エンジンが始動し、唸り声を上げる車体。
司会のカウントと同時にスタートライトが赤く点灯し、そして・・・

 

『GO!!』

 

青くなった瞬間、地面を揺らしながら車体が飛び出した。

 

『さぁいよいよ開始となりました!!
 1周目の規定タイムは4分!まずは小手調べというところでしょう!』

 

司会の言うとおり、すばやく駆けていく車体。
青と黄色で塗られた車体は機敏な動きで次々とコーナーを抜けていく。
そしてあっという間に・・・

 

『1周目が終わろうとしています!!タイムのほうは3分45秒68!
 余裕を持ってのゴールです!ですがここからが本番でしょう!
 なにせ体重増加が待っていますからね!!』

 

司会の言うとおり、車内カメラに映される藤の動きが少し鈍った。
緩めのスーツを着ているせいでわかりにくいが、先ほどよりも胸や腹の辺りに余裕がない。

 

『さて2週目は3分50秒が規定タイムとなります!
 どこまでいけるか・・・目が離せません!!』

 



 

『さて、ここからいよいよ最終周となります!
 今までの合計クリア周回数は3周!ではここでオーバー時のリプレイをどうぞ!』

 

そう言って司会がモニターを指し示すと画面にリプレイと表示された映像が流れる。

 

『こちらは三週目の映像です!オーバータイムは3秒ですね』

 

映像の中で鈴花の体がぶくりぶくりと膨らんでいく。
くびれていた腰が脂肪に覆われやわらかそうにふくらみ、丸出しの太ももがぶよんとゆれる。
尻に脂肪がついたせいでただでさえ食い込み気味の服がさらにきわどいV字を描きながらぎちぎちに食い込む。
あえて強調するように出された谷間は徐々に深みを増し、食い込みの痛みでゆがむ顔は少し丸くなる。
さらに連続して次の映像が流れる。
先ほどよりも長い時間オーバーしたのか、鈴花の膨らむ時間も長い。
尻肉に埋もれほぼ見えなくなった服。
脇腹もびりびりと裂け目が生まれ、それでもなお成長する腹。
胸は服から今にもあふれ出さんとするほど肥大化し、重々しくゆれる。

 

『こちらは4周目の映像ですね。オーバー時間は5秒。うーん・・・ナイスな映像です!
 さて、車内の鬼怒川さんはどうでしょうか?』

 

司会の声で映像が今のレースを映し出す。
現在コース全体の3分の1を過ぎたところである。
が、車内の藤にはそんなのを気にしていられる余裕はなかった。
余裕があったはずのスーツはすでにぱつぱつに膨れ上がっており、
ハンドルをさばくにも自分の巨大になった胸と腹が邪魔そうである。
さらに尻が大きくなったからか椅子のポジションがずれているようで、明らかに運転に集中できていない。

 

『現在は最終の6周目ですが・・・20キロ太ってしまった鬼怒川さんに余裕はなさそうですね・・・
 この周の規定タイムは3分20秒!果たしてクリアできるのか!?』

 

司会の言葉をよそにどんどんとコースを進んでいく藤。
だが・・・

 

【キュルルルルルルルル!!】

 

それは一瞬のことだった。
レース中、剥けたタイヤのカスがコース上に残ることがある。
このタイヤカスがタイヤに引っかかるとグリップ力を失い、車そのものが転倒することがある。
普段の藤なら避けることができただろう。
だが・・・タイムをクリアしなければならないという焦りと、普段と全然異なる自分の体のせいか・・・藤は避けられなかった。
スピンする車体。迫る外壁。
そして・・・
とてつもない音と共に車内カメラが大きく揺れた。

 

『あ、ああああああああああああっと!?
 なんということでしょうか!?クラッシュです!!鬼怒川さんクラッシュだぁ!?
 救護班が駆け寄っていきます!!』

 

すばやく駆け寄る救護班。
藤は運転席から助け出され、消化剤をかけられる。
あまりの出来事に静まり返る会場と鈴花。

 

『・・・なるほど。ただいま入った情報によりますと、鬼怒川選手に怪我らしい怪我はなそうです!
 ですがショックからか気絶している模様です!』

 

司会のアナウンスに安心したような表情をする鈴花。
と、その体が徐々に膨らみだした。

 

『おっと、ここで規定タイムが来たようです!!
 クラッシュは残念ですがルール通り、タイムオーバー分の増加が始まりました!』

 

どんどんと太っていく鈴花。
服は食い込み、破け、裸になっても増加はとまらない。
そして・・・

 

【ビィ─────────!!】

 

『ここでタイムアップ!!規定時間より1分のオーバー!!
 鬼怒川さんに30kgの増加が施されます!!』

 

安全なところで藤を支えていた救護班は藤をそっと寝かせると、すばやく離れていく。
そして鈴花と同じタンクを台車に載せた黒服の男たちが藤に近づき、背中にチューブを差し込む。
それと同時に膨らんでいく藤。
まるでポンプで空気を入れる風船のように膨らむ体。
鈴花と同じように破けだすスーツ。
腹が、尻が、足が、腕が、背中が、胸が。
徐々に見える範囲を広げていく肌色。
やがて藤の膨張が止まったとき、小さな小山がそこにあった。

 

『さて・・・残念な結果になってしまいました・・・ですがまだ終わっておりません!
 かわいそうではありますがルールはルール!それでは参りましょう!!
 罰ゲームルーレット、スタート!!』

 

ドラムロールと共にモニターに表示されるルーレット。
やがて文字が流れる速度が遅くなっていき・・・とまった。

 

『罰ゲームはなんとぉ・・・体重+200kgだぁぁああ!!
 さぁ薬品の貯蔵は十分か?・・・では参りましょう!罰ゲーム・・・スタァァァァアット!!』

 

その言葉と共に膨れ上がっていく二人。
泣き叫ぶ鈴花と気絶したまま静かに、だが元に戻れない重さへと変わっていく藤。
やがて終わった時、二人は自力では絶対に動けない肉の塊へと変貌していた。
一般人と比べるのも馬鹿らしいサイズの胸。
大の大人二人は入りそうな腹。
尻は大きく横に下に垂れ下がり、腕や足はすでに何も動かせない程に間接を肉が覆っていた。
涙を浮かべる鈴花とただ目を閉じたままの藤。
そんな二人を見ながら司会が締めの言葉を始める。

 

『いやはや・・・復活にふさわしいイベントになった・・・皆様そうは思いませんか?
 私は思っております・・・これこそ我々が望んでいた光景だと・・・
 そう思った方は拍手をお願いします!』

 

司会の言葉にぽつり・・・ぽつり・・・と拍手がおき始める。
やがてそれは会場すべてを包むほどの拍手の嵐となり、所々から歓声が上がる。

 

『よかった・・・今回のイベントを起こして本当によかった・・・
 皆様との楽しいお時間はまもなく終わりますが、それでも皆様との時間を私はいつまでも心に持ち続けるでしょう・・・
 では、いよいよお別れのお時間となります!!
 忘れ物はございませんか?涙や別のものを拭いたちり紙はゴミ箱へお願いします!
 ではまた会う日まで!さようなら、さよなら!さよなら!!』

 

司会の言葉に歓喜の声は長く続くのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼怒川 藤(きぬがわ ふじ)
身長:171cm
体重: 51kg  →  71kg  → 101kg  →  301kg
  B:86cm  → 98cm  → 118cm  → 168cm
  W:57cm  → 86cm  →  94cm   → 165cm
  H:83cm  → 99cm  → 120cm  → 221cm

 

 

喜多方 鈴花(きたかた すずか)
身長:161cm
体重: 49kg   →  58kg  →  73kg  → 273kg
  B:91cm  → 102cm → 108cm → 178cm
  W:53cm  →  65cm  →  87cm  → 191cm
  H:84cm  →  91cm  →  97cm  → 169cm

 

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