10氏による強制肥満化SS
-第一の『競技』-
参加者全員がパソコンにデータを入力し終えると、ピエロ面が言った。
「それでは、第一の『競技』を始めさせていただきます。みなさんが最初に競っていただくのはトライアスロンです。水泳・自転車レース・マラソンを連続して行っていただき、マラソンをゴールした順位に従って得点が付与されます。1着でゴールされた方は、「賭けた体重の増加分の2倍」の得点が得られます。例えば、「5kg太ること」を賭けた場合、1着でゴールされると10点獲得できます。2着でゴールされた方は1.5倍を、3着の方は1倍、4着の方は0.5倍の得点が得られます。ただし、水泳と自転車レースの後にはチェックポイントが設けられており、チェックポイントを通過した順位に従って体重が増加します。1位で通過した方は+4kg、2位で通過した方は+3kg、3位で通過した方は+2kg、4位で通過した方は+1kgの増加となります。
ルールは以上です。『競技』の準備に少し時間がかかるので、しばらくおまちください。」
その後、液晶テレビの画面は消えた。
液晶テレビの画面が消えた後、熊野さんが言った。
「みんな、何を手に入れたくてこの『ゲーム』に参加したの?私はこの『ゲーム』に勝って小野月さんみたいなグラマーな美人にしてもらうんだ。そして、いずれは一流のアイドルに・・へへ。」
「私は使いきれないくらいのお金が欲しいわ。バッグやアクセサリーを買うのにいくらお金があっても足りないのよ。あなたは何が欲しいの?」小野月さんが私に尋ねた。
「え、えっと・・。私は自分の意志でこの『ゲーム』に参加したんじゃないから、急に言われても・・。でも、武宮さんみたいな「才能」が欲しいかな・・。私、地味だから。武宮さんは何が欲しくて参加したの?」
「う・・、私は・・・」武宮さんが口ごもっていると、再び液晶テレビの画面がついてピエロ面が映し出された。
「みなさん、『競技』の準備が整いました。会場にご案内します。」
ピエロ面がそう言うと、周りの部屋の景色がゆがみ、気付くと私達はビキニ姿になってプールサイドに立っていた。
服の上からでも分かっていたが、武宮さんと小野月さんは特にスタイルがいい。
俗にいう、ボン・キュッ・ボンという擬音で表される体形だろう。
特に小野月さんの胸の谷間は薄い電話帳がはさめそうなくらい深い。
クラスの中では、私の胸も大きいほうだけど、彼女と比べるとスイカとリンゴくらいの違いがある。
熊野さんはいかにも「発達途上です!」という体形だ。
「さあ、まずはみなさんが賭ける体重を決めていただきます。平本さんからどうぞ」
どこからか、ピエロ面の声が聞こえた。
「うーん、私は体力に自信がないから、動きやすいように+5kg賭けます。」
私がそういうと、私のお腹が「ぷよっ」と膨らんだ。私の体重が5kg増えたのだろう。
「それじゃ、私は体力に自信があるから+10kg賭けるぞ。」
武宮さんがそういうと、武宮さんのお腹が「ぶよっ」と膨らんだ。
「私も平本さんと同じで+5kg!」
熊野さんが言い終わると、熊野さんのお腹が少し膨らんだ。
「じゃあ、私は+7kg賭けるわ。」
小野月さんのウエストのくびれにやわらかな脂肪が付いた。
「それでは、第一の『競技』、トライアスロンを開始します。みなさん、用意はよろしいですか?
3・2・1、よーいドン!」
ピエロ面の掛け声とともに私達はプールに飛び込んだ。
冷たい水の感触を受けたと思ったら、私は水の中にいた。
(よーし、まずは先頭にでなくちゃ)
水面に顔を出し、平泳ぎを始める。私は平泳ぎには自信があるのだ。
付いたお肉がわずかだったためか、水の抵抗も少ないようだ。私の体はすいすいと進んでいく。
(これなら、余裕かも)
そんなことを感じながら、他の参加者の様子を見るために隣のコースを見ると、
すさまじい水しぶきを立てながらクロールで私を追い抜いていく武宮さんが目に入った。
(10kgも太ったのに、何て速さなの!)
武宮さんと反対のコースでは、小野月さんが優雅な泳ぎで私を追い抜いていく。
どうやら彼女は泳ぎの心得もあるようだ。
(余裕じゃなかった!)
私が一生懸命泳いでいると、武宮さんが泳ぎ終わってプールサイドに上がる姿が見えた。
その後に続いて、小野月さんもプールサイドに上がった。
何秒か遅れて、私もゴールした。
【チェックポイントです。3位、平本みちるさん。2kgの体重増加です。】
ピエロ面の声が聞こえた。目の前に急に1台のクロスバイクが現れた。
「次は自転車レースね。」
私はクロスバイクにまたがると、おもいっきりペダルを漕いだ。
シャー・・・
クロスバイクは心地よい音を立てて疾走する。
でも、少し太ったからか、段々と息が上がってきた。汗がぽたぽたと頬を伝わる。
パンツの上では贅肉がぷるぷる震えているのが分かった。
交差点が見えたので、大きく孤を描いて曲がった。
すると、50mほど前方に2位の小野月さんがいた。
『ゲーム』開始前から10kgも太った彼女は、ふうふういいながら自転車を漕いでいた。
もともと大きかったお尻はさらに大きくなり、サドルから余分なお肉がはみ出している。
重くなった彼女の体重に、自転車がぎしぎしと悲鳴を上げそうだ。
(太って持久力が持久力が低くなっているみたい。追い抜くチャンスね。)
私が小野月さんを追い抜くためにペダルに力を入れたその時、
ガッ!
路面の段差にタイヤがひっかかり、私は路面に投げ出された。
「いたた・・」
起き上がろうとしている間に、4位の熊野さんが私を追い抜いていった。
幸い、私はどこもケガをしていないようだ。
倒れた自転車を起こし、再びまたがってペダルを漕いだ。
【チェックポイントです。4位、平本みちるさん。1kgの体重増加です。】
自転車が転倒したせいで4位に転落してしまった私は、ゴールに向けて走り出した。
トライアスロンの最後の種目、マラソンである。
「はぁ、はぁ」
水泳と自転車レースの後のマラソンはつらかった。
100m走っただけでも息が上がる。私が太ったせいかもしれないけど。
他の人たちはもうゴールしたのだろうか、いくら走っても前方には誰もいなかった。
それでも私は走り続けた。
「ひぃ、ひぃ、やっとゴール・・」
ようやくゴールにたどり着くと、先にゴールした3人が待っていた。
「あ、やっとみちるちゃんが来た!」熊野さんが私を呼んだ。
「遅かったな、途中でリタイアしたかと思ったぞ。」
キリリと締まった表情で武宮さんが私に言った。
でも、武宮さんの体には締まった部分は残っていなかった。
張りを保っていた彼女の胸は重力に負けて少し垂れ下がっていた。
立派なくびれは面影を残しておらず、やわらかな脂肪が2段腹を形成していた。
スラリとした足は以前の二回りほど大きくなっていた。
「武宮さん、何kg体重増えたの?」
「ん?水泳・自転車レースで一位、マラソンで2位だったから、最初の体重増加と合わせると+21kgかな。最後のマラソンはさすがに体が重くてな、小野月に抜かれてしまった。」
「武宮さんは早かったわぁ。」
そう言いながら小野月さんがのしのしと私に向かって歩いてきた。
彼女の体もえらいことになっていた。
以前にも増して彼女のバストは大きくなり、いまや牛並みである。
武宮さんと同様、ウエストのくびれは完全になくなっており、代わりに立派な2段腹が形成されている。
マラソンをした後でうっすらと肉の谷間に汗をかいているのが、少しエロチックだ。
彼女達を見て、今の私の体重を頭の中で計算してみた。
(水泳が3位で+2kg、自転車レースが4位で+1kg、マラソンが4位で+1kg。最初の増加分を考えても9kg太っただけ。彼女達に比べればまだマシね。)
しかし、最終順位は4位である。つまり、最初に賭けた体重増加分の半分しか得点にならないということだ。
ピンポンパンポーン♪
チャイムが鳴り、ピエロ面の声が聞こえてきた。
「みなさん、ゴールされたので、最終順位と獲得した得点の発表です。」
すると、空中にモニターが現れて、順位と得点が表示された。
1位:武宮 誠
得点:20点(賭けた体重増加分10kg×2倍=20点)
現在の身体データ:170cm 80kg
2位:小野月 麗子
得点:10点(賭けた体重増加分7kg×1.5倍=10点)
現在の身体データ:173cm 80kg
3位:熊野 明美
得点:5点(賭けた体重増加分5kg×1倍=5点)
現在の身体データ:160cm 58kg
4位:平本 みちる
得点:2.5点(賭けた体重増加分5kg×0.5倍=2.5点)
現在の身体データ:163cm 62kg
映し出される結果を眺めると、この『ゲーム』の本質が見えてきた気がした。
(この『ゲーム』に勝つこと=他の参加者より太ることなのね。だとしたら、なぜ私は『ゲーム』に参加させられたのかしら?)
結果が映し出されると、周りの景色が歪み、私達は元のマンションの部屋にいた。
机の上には、トライアスロンをする前に私達が着ていた服が、きれいに折りたたまれて置かれていた。
近くにはタオルもあった。シャワーを浴びて元の服に着替えろ、ということなのだろう。
確かに私の汗はまだ引いていない。
「あの、私が一番最初にシャワー浴びてもいいかな?まだ汗でべとべとなんだ。」
他の3人の同意を得てから、浴室に入った。
シャワーを浴びながら、自分の体を見ると、以前より明らかに豊満になったことが分かった。
(『競技』前に着てた高校の制服、入るかなぁ・・)
案の定、脱衣所で自分の服に着替えた時は、スカートのホックがなかなかしまらなくて困った。
タオルで髪を拭きながら脱衣所から出ると、待ちかねたように熊野さんが脱衣所に入った。
彼女も早く汗を落としたかったようだ。その様子を小野月さんがほほ笑みながら見ていた。
熊野さんがシャワーを浴びた後、小野月さんもシャワーを浴びた。
「ふう、さっぱりした。」
最後にシャワーを浴びた武宮さんが脱衣所から出てきた。
彼女も高校の制服姿なのだが、20kgも太ったため、スカートのホックを締めることができておらず、
シャツとスカートの隙間から白いお腹がぷよんとのぞいている。
武宮さん以外の人達も似たような状態である。
スーツ姿の小野月さんは、胸が大きすぎるのか、シャツの第3ボタンまでが止められていない。
ジーンズにシャツを着ている熊野さんは、お腹の辺りがぱんぱんに張っていた。
私も、スカートのホックが弾け飛びそうだ。
(うう、最初の『競技』でこんなに太るなら、『ゲーム』を終えるころにはどのくらいの体重になっているんだろう・・・)
そう考えると暗い気持ちになる。
第一の『競技』終了時点
平本 みちる
前の身体データ:163cm 53kg B80 W65 H75
現在の身体データ:163cm 62kg B82 W70 H78
武宮 誠
前の身体データ:170cm 60kg B85 W69 H78
現在の身体データ:170cm 80kg B93 W83 H86
熊野 明美
前の身体データ:160cm 48kg B72 W65 H68
現在の身体データ:160cm 58kg B75 W73 H71
小野月 麗子
前の身体データ:173cm 60kg B89 W65 H78
現在の身体データ:173cm 80kg B97 W83 H88