10氏による強制肥満化SS
-第二の『競技』-
ピンポンパンポーン♪
チャイムが鳴り、液晶テレビの画面が付いた。画面に映ったピエロ面が喋る。
「みなさん、シャワーを浴び終えたところで、第二の『競技』を始めさせていただきます。第二の『競技』はカードゲームです。名付けて、「Fカード」。この『競技』はトーナメント形式となっております。最初に2人1組になって、1対1で対戦していただきます。その後、勝者はもう一方の組の勝者と、敗者はもう一方の組の敗者と対戦していただき、1位から4位まで決定します。
なお、この『競技』の得点は固定されており、1位が30点、2位が20点、3位が10点、4位が5点となっております。」
「Fカードってどんなゲームなの?」熊野さんが尋ねた。
「「Fカード」とは2人がカードを出し合って勝ち数を競うゲームです。まずは、使用するカードをご覧ください。」
すると、机の上に5枚1組で表になっているカードが2組、2枚1組で裏になっているカードが1組現れた。
5枚1組で表になっているカードの内容は、「+5kg」と書かれたカードが1枚、「+3kg」と書かれたカードが2枚、「+1kg」と書かれたカードが2枚だった。
「次に、「Fカード」のルールを説明いたします。
1.5枚1組で表になっているカード(手札と呼ぶ)を相手に見えないように手に持ちます。
2.卓上で裏になっている2枚のカードの内、どちらかのカードをそれぞれの対戦者が引きます。
2枚のカードは「+1kg」のカードか「Joker」カードのどちらかです。
3.対戦者は引いたカードを相手に見えないように「手札」に加えます。
4.対戦者は「手札」からカードを一枚ずつ出し、カードの強弱に従って勝ち負けを決定します。
カードを全部出し終わった時点で勝ち数が多い対戦者が勝者となります。」
「つまり、「Joker」カードを引かなかった人の手札は「+5kg」が1枚・「+3kg」が2枚・「+1kg」が3枚、「Joker」カードを引いた人の手札は「+5kg」が1枚・「+3kg」が2枚・「+1kg」が2枚・「Joker」が1枚となるわけだな。」武宮さんが言った。
「その通りでございます。次に、カードの強弱について説明いたします。
・「+5kg」のカードは「+3kg」、「+1kg」に勝つ
・「+3kg」のカードは「+1kg」、「Joker」に勝つ
・「+1kg」のカードは「Joker」に勝つ
・「Joker」のカードは「+5kg」に勝つ
・「Joker」のカードで「+5kg」に勝った場合、勝ち数に関係なく、
「Joker」のカードを出した方 が対戦の勝者となる。
・同じカードの場合は引き分けになる。
以上がカードの強弱になります。」
「ややこしいわね」小野月さんが少し困惑した様に言った。
「ルールの説明はあとわずかなので、ご辛抱ください。ここからが、このゲームの肝です。弱いカードを出して負けた方は、勝った方が出したカードに書かれている体重を、勝った方から引き受けていただきます。例えば、Aさんが「+5kg」のカードを出し、Bさんが「+3kg」のカードを出した場合、Aさんに勝ちが付きます。そして、Aさんの体重が5kg減少する代わりにBさんの体重が5kg増加します。ただし、「Joker」を出されて負けた方は10kgの体重増加を受けていただきます。引き分けの場合、体重の増減はありません。」
「以上で、「Fカード」の説明は終了です。それでは、第一回戦を開始します。
第一回戦は平本様VS熊野様、小野月様VS武宮様の組み合わせです。」
「Fカード」第一回戦は熊野さんとの対戦だ。
「よろしくお願いします」
お互いに挨拶してから、席に着く。
「手札」を手に持ち、テーブルの上に伏せてあった2枚のカードの内、右側のカードを引いた。
「+1kg」のカードだった。
(ということは、熊野さんは「Joker」を引いたのね。
まずは、様子見で「+3kg」のカードで勝負しよう。)
私はそう考えて、「+3kg」のカードを出した。
同時に熊野さんが出したカードは、「+1kg」のカードだった。
「ああ・・」熊野さんが声を漏らした
「やった。」
これで私の体重が3kg減って、熊野さんの体重が3kg増えたわけだ。
次に私は「+1kg」のカードを出した。熊野さんのカードも「+1kg」のカードだった。
体重の増減はなし。
(これで熊野さんの手札には「+1kg」のカードは無くなったね。でも、私の手札には「+1kg」が2枚。後のことを考えると、3回目の対戦は熊野さんに負けてもいいから、ここらへんで「+1kg」を出しておくべきね。)
私は「+1kg」を出した。一方、熊野さんは「+5kg」を出した。
私の体が膨らみ、服が少し窮屈になった。
これで、私の残りの手札は「+5kg」・「+3kg」・「+1kg」がそれぞれ1枚ずつ。
熊野さんの手札は「+3kg」が2枚と「Joker」が1枚。
次に、私は「+3kg」を出した。熊野さんのカードも「+3kg」。
私は必死に考えた。
(これで、私の手札は「+5kg」と「+1kg」。対して、熊野さんの手札は「+3kg」と「Joker」。残りの手札を考えると、次の対戦で考えられるカードの組み合わせは4パターンが考えられるわ。
・パターン1:私「+5kg」 熊野「+3kg」
・パターン2:私「+5kg」 熊野「Joker」
・パターン3:私「+1kg」 熊野「+3kg」
・パターン4:私「+1kg」 熊野「Joker」
現在、私も熊野さんも1勝1敗2引き分け。最後の対戦は、次の対戦のカードの組み合わせで自動的に決まるわ。そのことを考えると、パターン3は、私が2敗してしまうから論外。パターン2だと、1勝1敗になって第一回戦の勝負がつかなくなる。私が2勝して第一回戦に勝つためには、パターン1かパターン4。「+5kg」を出す方が「+1kg」を出すよりも有利だけど、「Joker」を出されたら負けてしまう。次に、「+5kg」を出すか「+1kg」を出すか迷うわね。)
熊野さんも次にどのカードを出そうか必死に考えている。
(よし、勝つ可能性の高い「+5kg」でいこう。)
覚悟を決めて「+5kg」のカードをつかむ。
熊野さんも何を出すか決めたようだ。
タンッ
こぎみよい音とともに2枚のカードが机の上に出された。
1枚は「+5kg」のカード。
そして、もう1枚は・・・「Joker」
「やった、勝ったよ」熊野さんが歓喜した。
「私がみちるちゃんなら何を出すか考えたんだ。みちるちゃんは、臆病だから安全な「+5kg」を出すと思ってね。裏をかいて「Joker」を出して正解だった。」
私は茫然と、自慢げに話す彼女の話を聞いていた。
「勝負ありですね。熊野様の勝ちです。「Joker」で負けたペナルティとして平本様には10kgの体重増加を受けていただきます。」
ピエロ面がそう告げると、私の体がむちむちと膨らんでいった。
肥大していく胸は制服の下でおまんじゅうのように潰れ、
ぽっこりとしたお腹は、さらに贅肉が付いたことでダブッと前に張り出し、制服を押し広げていく。
ぷるんとした二の腕の贅肉が袖に締め付けられる。
制服が拘束具のように私の全身を締め付ける。
「ふぅっー」
苦しさのあまり、息を吐き出すと、限界に達していたスカートのホックが、ブチンッ、と弾け飛んだ。
(うう、また太っちゃった・・。)
次に行われた武宮さんと小野月さんの対戦では、武宮さんが勝った。
「第一回戦は熊野様と武宮様が勝利されました。よって、武宮様と熊野様で1位を争っていただきます。また、負けた平本様と小野月様で3位を決めていただきます。」
ピエロ面が言うと、私はずり落ちそうなスカートを支えながら、小野月さんを向き合って席についた。
彼女は第一回戦前とあまり体重は変わっていないようだ。
手札を手に持ち、伏せられたカードを選ぶ。
選んだカードは「+1kg」のカードだった。
(3位になって何とかトップとの差を少しでも無くさないと。前の勝負では、「+5kg」を温存しておいて「Joker」に負けたから、この勝負では最初に「+5kg」を出そう。)
そう思って「+5kg」を出した。
でも、小野月さんが出したカードは「Joker」だった。
「ふふ、甘いわね。あなたの顔に「絶対勝たなきゃ」って焦りが出てたわ。前の勝負を見てたら、あなたが最初に「+5kg」を出すのは読めたわ。」
さらに、私の体がぶっくりと太った。大きくなったお尻でスカートがキツイ。
次に行われた武宮さんと熊野さんの対戦は、武宮さんが勝った。
「順位が決まりましたので、「Fカード」の最終結果を発表いたします。」
ピエロ面がそう言うと、テレビの画面に私達の得点が表示された。
-第2の『競技』終了時点-
1位:武宮 誠
獲得得点:30点
現在の総得点:50点
現在の身体データ:170cm 82kg B93 W85 H88
2位:熊野 明美
獲得得点:20点
現在の得点:25点
現在の身体データ:160cm 66kg B78 W74 H76
3位:小野月 麗子
獲得得点:10点
現在の得点:20.5点
現在の身体データ:173cm 81kg B97 W84 H88
4位:平本 みちる
獲得得点:5点
現在の総得点:7.5点
現在の身体データ:163cm 84kg B90 W80 H85
「次の『競技』で『ゲーム』は終了となります。みなさま、最後まであきらめずに頑張ってください。」