海神の島

海神の島

前へ   5/11   次へ

 

 

「お誕生日おめでとう、真美ちゃん。」
誕生日―真美の監禁肥育生活が半年たち、真美は14歳の誕生日を迎えた。
誕生日がいつかは、既に駐在の聴取の時に知られていた。
「はい、お誕生日ケーキよ。」
ああ、去年の13歳の誕生日の時は、家でパーティーを開いた。
おいしい食事、友達のお祝いの言葉、ピアノの演奏。
幸せな時間。そんな誕生日が毎年続くと信じていた。
それが今年は、地下室に閉じこめられ、異質な信念をもつ連中に食事を詰め込まれている。
なぜ誰も助けに来ないのだろう?
わたしは死んだと思われた?
いつまでここに?
このまま、豚のように、太って、太って…

 

「はい、あーん♪」
むしゃむしゃむしゃ
「(おいし…だめ…なのに…おいしい…)」

 

食べるのが癖になってしまった。
真美の体はぶくぶくと膨張を続けた。
今の体重は140sを超えた。
半年の監禁生活で100s近い脂肪が、小さな体に蓄積されたのだ。
14歳といえば、花も恥らうお年頃。
こんな体で誕生日を迎えるとは思ってもみなかった。

 

むしゃむしゃ…むしゃ……ごくん…
「ん…んあっ…はぁはぁ…」
むぐむぐ…もぐもぐ…

 

太ることへの恐怖は今もある。
しかし、体の膨張と同時に食欲も膨れ上がっていった。
日々脂肪で膨らんでいく自分の姿に怯えながら、食べることはやめられない。
真美の繊細な思春期の精神はボロボロだった。
しかし、その精神の唯一の救いも、おいしい食事だけなのだ…

 

「(ああ…太っちゃう…恥ずかしい…だめ…食べちゃ…でも…あ…おいしいよぅ…とめられないよおお…)」

 

真美の身長で140s台とはかなりの肥満体だ。
140s台の女性は日本の街ではあまりお目にかかれない。
真美は自分の元の体重以上の脂肪を身に纏っている。
押せば転がりそうなくらい、まんまるく肥えている。
3サイズが全て3桁を超してからだいぶ久しい。

 

歩くことをしない真美の下半身は、今やただの脂肪の貯蔵庫である。
下腹に肉がついたからか、短足になった気がする。
体重が増したのでガニ股気味でもある。
尻についた脂肪だけで、並みの肥満女児の贅肉分はある。
ふくらはぎもぷっくり肥えた。
太腿は、元の彼女のウエストより太い。片足で、だ。

 

かつてキュッと引き締まり、くびれていた腹部は、妊婦のボテ腹のように膨らんだ。
贅肉という胎児を身籠ったのだ。
腹肉はでっぷりと前方に、どんっどんっと左右に広がり、存在感抜群だ。

 

 

胸は巨乳というより爆乳の域に達した。
むくむくと成長を続け、メロンくらいのサイズになってしまった。
その大きさでも若いからか垂れることはなく、重力に逆らい、お腹の上でたぷんたぷんと揺れている。
たまに、島民が見物(礼拝?)に来るのだが、来る人来る人、真美のメロンサイズの乳房をありがたそうにもてあそび、帰っていった。

 

二の腕は、というか腕全体もぶっとくなった。
高級ハムを連想させる、立派な肉のつき方である。
といっても全部脂肪だが…

 

顔は100sを超えてから、変化が激しくなった。
彼女のかわいらしい顔は脂肪に蹂躙され、その顔つきまで変わってしまったのだ。
まず、顎。顎は二重顎どころではない、喉と顎の間は脂肪でカエルのように膨らみ、頸がなくなってしまった。
しかも、頸の後ろ側まで脂肪の侵出は進み、贅肉の襟巻きが完成してしまった。
トドのような首のつき方である。
そんなものだから、何処からが顎なのか分からない。
母親譲りのはっきりとした美人の輪郭は完全に脂肪でぼやけてしまった。
顔自体も、下膨れなどというかわいらしいものではない。
顔についた脂肪で、真美の顔はパンパンに膨れている。
頬がりんごのように膨れ上がり、顔の印象を変えた。
鼻は頬の隆起で相対的に低くなり、押しあがる頬肉が目を下から圧迫し、細い三日月状にする。
通った鼻筋も、くりくりとした目も、真美のかわいらしい特徴はすべて脂肪に破壊された。

 

いや、考えてみれば顔だけでない。
すらりとした脚、きゅっと締まった小尻、へこんだお腹、整った姿勢、そして精神までも…
この島にやってきた時に持っていた真美を特徴づける全てが、脂肪の中に埋もれてしまったのである。
かつての友人がここに来ても、この食物を貪り食う脂肪の塊が真美だと気づくだろうか?

 

「はぁー…はぁーー…」

 

大きな体を揺らして呼吸をする。
100sの贅肉を纏った体では呼吸も重々しい。
口や手、胸はケーキの生クリームでべちょべちょだ。
上流階級のお嬢様は、手でケーキを鷲掴みにして食べたのだ。

 

「あは、もう食べちゃった♪待っててね、お昼はもっと凄いから。」

 

皿を片付ける絹江をよそに、真美は二人の男性に抱えられながら、大きな体をぶるぶると揺らしてタライに跨っていた。

 

…ぶぶびびびびっ…ブリブリブリ……

 

体重が100sを超えたころから、ひとりでは排泄が難しくなっていた。
今はこのように、男性二人の補助が必要なのだ。
もはや羞恥心はどこかに吹っ飛んだ。
牛のように食べる真美の腹からは、当然牛のように便がでる。
ちなみに、排泄も人間の基本的欲求である。
羞恥心が消えたあたりから、排泄行為も真美の心のどこかで癒しになりつつあった。
もちろん頭では否定しようとするが。

 

「はい、きれいにしましょうね。」

 

若い女性がお絞りで真美のお尻を拭いてきれいにする。
自分では贅肉がつかえてできないのだ。
太るにつれて、真美のできることはどんどん減っていった。
かわりに、たくさんの島民が真美の手足となった。
身を預けてしまえば、この上なく快適な生活。
太りゆく真美はこの生活にどっぷりはまってしまい。
少しづつ、人間らしさを失っていった。

 

「あ…お菓子…食べたい…」
「はいはい、今持って来てあげるわ。」

 

 

前へ   5/11   次へ


トップページ 肥満化SS Gallery(個別なし) Gallery(個別あり) Database