豚の花嫁

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第2章 豚の王

 

そして更に一ヵ月後

 

「ふぅー…ふぅー…暑い…この牢の暑さは何とかならないの…? …ゴクッゴクッ…」

 

牛乳をガブ飲みしながら、王女は汗をぬぐう。
確かに地下の牢は蒸し暑いが、彼女の感じる暑さの半分は、彼女の贅肉のせいである。
一ヶ月の間に、彼女の身体は肥満の入り口とも言えるほどになった。
この世界の若い娘、とりわけ宮中の娘の間では、痩せ身が理想とされているので、この世界の価値観に照らし合わせると彼女は立派なデブと言えるかもしれない。
腹は丸く酒樽のように突き出し始め、座ると丸い肉団子になる。
尻も横に幅をとるようになった。ブヨブヨな腹を持ちながら、大きな尻のせいで、シルエットの上は「結果的に」くびれている。
凛々しい女戦士の顔も今では、ぽちゃぽちゃとしたデブの顔になりつつあり、迫力や凄みというものを感じさせない。
ぶっとい脚は、足首の少し上でやっと両足の隙間が現れるほどだ。

 

「おデブちゃぁん、元気に太ってるぅ?」

 

イサベラがやってきた。
家畜の成育を見る牧場主のように、マリアンヌの肉体を眺める。
マリアンヌの腕をつかみ、柔らかい二の腕をむにゅむにゅと揉む。

 

「…っあ!」
「ふふふ…いい肉付きだわん♪ こっちのほうはどうかしら?」

 

イサベラは背後に回り、マリアンヌの脇の下から手を入れ、太鼓腹を後ろから両手で持ち上げる。

 

「あははっ…すっごーい♪ お肉がみっちり詰まってるわぁ♪」

 

イサベラは玩具を手にした子どものように、マリアンヌの腹肉を上下に揺さぶる。

 

   …ぶるん、ぶるん…

 

「あ…はっ…やめっ…やめろぉ…」

 

抵抗の言葉を示してはみるがが、顔は屈辱に赤くなる。
それだけ、腹に感じる肉の重みは、自分が紛れも無く敵に太らされた事実を感じさせるのだ。

 

「ねぇ悔しい? 敵に自慢の肉体を脂身漬けにされるのは悔しいかしら?」
「うっ…貴様らなどに……」
「あっは、かわいい♪ その強気な態度が、もっといじめたくなるわぁ…」

 

イサベラは両手を腹肉から離し、その手をすぐに胸へと移し、鷲づかみにした。

 

「あっ! や、やめろぉ!!」
「ふっふっふ…かぁわいい反応…生娘みたい…聖堂騎士団の団長は処女だっていう噂だけど、本当みたいねぇ…」

 

マリアンヌの乳房はもともと、女性の気高さを象徴するかのように、大きく、整った形をしていた。
武芸の稽古をする彼女は、その胸が少し邪魔だと思っていたのだが…
その胸は、肥満化に伴って、更に大きくなった。
元から大きな胸が巨大化すれば、それは大きすぎるというもので、美しいバストラインは、均衡を失い、ただ大きいだけの肉の塊へとなりつつあった。

 

「やっぱり今夜で十分ね…」
「え? な何を…!?」
「今夜また迎えに来るわぁ…」

 

その日の夜、邪教徒がやって来て、マリアンヌは手枷をはめられ、牢を出された。
邪教徒に槍を突きつけられながら、マリアンヌは階段を下り、大きな洞穴にたどりついた。
燭台が並べられた中央に、黒いベールを纏ったイサベラがいた。

 

「来たわね、子豚ちゃん。」
「貴様、こんな所に連れてきて、一体何をするつもりだ!」
「ふふふん…声が震えてますわよ、分かるわぁ、怖いんでしょう…?」
「な、何を言う…」

 

正直、マリアンヌは恐怖していた。
邪教徒は生娘を邪神の生贄にすることがあると聞いていたからだ。

 

「覚悟は決めている! この私が死のうとも、正義を行う者がいる限り、邪教が栄えることはありはしないっ!」
「あはは、大丈夫よん♪ 死にはしないわぁ…死にはね…」
「な、何…?」
「むしろ、あなたには長生きしてもらいたいのぉ…『豚の花嫁』としてねぇ…」
「豚の…?? 貴様、どういう意味だ!?」
「見せてあげるわぁ…いらっしゃい、『豚の王』ピグシーちゃああん!!」

 

ピギイイィィィィーーーーーッッ!

 

洞穴の横穴から甲高い鳴き声が挙がった。人の声ではない、獣の声だ。

 

…フゴッ… …ゴフッ…

 

横穴から、人間の何倍もある大きな山のような影が現れた。その姿は暗くてよくわからない。
荒い息遣いが、地を這うように、マリアンヌたちに近づく。

 

「来たわよぉ…」

 

ロウソクの明かりに照らされ、『それ』の姿が明らかになる。

 

「きゃあああっ! これはっ!?」

 

マリアンヌは、その醜悪な姿に絶叫する。
ロウソクの灯りが映したもの、それは巨大な豚の顔だった。
全身の姿が見えてくる、それは、『半豚人』と呼ばれる、半豚半人の魔物であった。
豚の王
半豚人は、かつて人間の集落に対して襲撃と略奪を繰り返したので、聖堂騎士団の討伐の対象になり、20年前に王国領内からはほぼ絶滅したと見られている。
半豚人の存在は、マリアンヌも知ってはいたが、今目の前にいる半豚人の姿は、彼女の知識の半豚人とは一致しない。
半豚人は、厚い脂肪を覆い天然の鎧とするので、丸々とした体型を持つのだが、この半豚人は、並みの個体の十倍は目方がありそうな超肥満体だった。

 

プギイイィィィーーーッ!!

 

「こ、こんな…大きい半豚人が生き残っているなんて…」
「ふふふ…この子は特別仕立てよ…」
マリアンヌ
「特別仕立て…??」
「そう、アナタのお父様が半豚人を殺しまくって、最後に生き残ったオスの半豚人たちが、私たち『宵の明星』にすがって来たの。かわいそうだったから、助けてあげることにしたんだけど、その時既に、種族の存続が危うかったの…メスは全滅してたのね…で、教団の秘術を使って最後の雄豚たちをひとつに合体させたの。」
「ひとつに合体…??」
「そう、生き残ってたのは半豚人の族長クラスで、一番生命力が強い彼らを融合して不老不死に限りなく近い一体にしたのぉん。これを私たちは『豚の王』と名づけたわぁ」。
「『豚の王』…」
「あだ名は『ピグシーちゃん』よん♪ 私がつけてあげたの。」

 

フゴォォーーッ!ふしゅる…ふしゅる…

 

『豚の王』は雄たけびをあげ、ヨダレを口からダラダラ垂らした。
半豚人は、本来それなりに知能の高い種族であり、人語も解するのだが、この『豚の王』は狂った獣のように叫ぶだけだ。

 

「自我の融合に失敗して、知能は低下しちゃったけどねん♪」
「なんで、融合なんて…」
「待つためよ…半豚人復活のため、半豚人の種を残し、種を受け入れる『器』が見つかるのを待つために、不老不死に近い身体を選んだのぉ…」
「器…? …メスの半豚人のこと…? …でも全滅したんじゃ? どこかに生き残っているの?」
「あらぁ…『器』はあなたよぉん♪」
「えっ!?」
「種を異種のメスに植え付け、新しい存在として半豚の血を復活させる…新世代の祖たるメスにはそれなりの魔力を持った個体でなくてはダメェ…」
「それで…王家の私を!?」
「理解が早いわぁ…お姫様は聡明だわん♪ そう、この国でもっとも潜在的な魔力が強いのは王家の血統ですもの…しかもあなたは自ら戦士として心身を鍛えてくれた…最高の器だわぁ…」
「そんなこと…されてたまるかぁっ!?」

 

マリアンヌは、枷のない脚でイサベラに膝蹴りを食らわせようとしたが、動きを読まれ、かわされてしまった。
逆に、イサベラが指を鳴らすと、マリアンヌの身体から力が抜け、マリアンヌがガクッと地に伏せた。

 

「あなたの身体には、魔法封じと人体操作の儀式処理がしてあるのをお忘れぇ?」

 

イサベラが念力できりきりとマリアンヌの手を締め上げる。

 

「くっ…うっ……」
「さぁ、種付けの時間よぉ…あれを見てぇ…」
「ひっ!!」

 

豚の王は起き上がり、逞しいオスの生殖器をマリアンヌに見せ付けていた。
睾丸は人間の頭ほどに膨れ上がり、絡みついた血管が脈を打っていた。
陰茎は荒武者の振るう大型の棍棒のようであり、パンパンに膨れた亀頭からはトロトロと透明な体液が溢れていた。

 

「あれでも、人間向きのサイズに制御したのよぉ…ふふ…よほど嬉しいのね、今にも破裂しちゃいそう…」

 

…フシューッ!フシューッ!…

 

「ひっ…いやぁ…近寄るなぁ…」

 

マリアンヌはガタガタ震えるが、魔法によって力が抜けて立ち上がることも這いつくばって逃げることもできない。

 

ガッ!
「!」
ガバッ!
「…っゃ!…」
グイッ!グイッ!
「っや!嫌っ!やああ!!」

 

豚の王は震えるマリアンヌの脚をその大きな腕でつかみ、むりやりその巨大陰茎をマリアンヌの秘所にねじ込もうと腰を前後する。

 

「いやっ! 痛いっ! …ムリよっ! 入んないぃぃ!!」

 

さっきまでの威勢が嘘のように、小娘らしく泣き叫ぶマリアンヌ。
豚の王の陰茎から、じゃぶじゃぶと勢いよく先走り液がマリアンヌに対して噴出される。そのしぶきはマリアンヌの顔にまで飛びかかった。
突かれる度に、肥満したマリアンヌの全身の脂肪がぶるんと揺れる。

 

「そうねぇ、キツそうねぇ…よぉし! あなたたち、手伝うわよ!」

 

このままでは拉致があかないと、イサベラは手下を引き連れ、マリアンヌの元へと歩み寄る。
そして、手下たちはマリアンヌの重い身体をM字開脚にして持ち上げる。
幼児が小水をするときに母親に抱かれているホーズのようだ。
マリアンヌの顔は既に涙でぐちゃぐちゃだ。

 

「さぁピグシーちゃん、手伝ってあげるから、『ちんちん』の格好しなさぁい。」

 

豚の王はヨダレを垂らしながら、イサベラの声に従う。

 

「さぁ、入れるわよぉ…」
「嫌っ! やだやだ! 豚のなんて入れたくなぁい!!」

 

イサベラが手をあてがい、指で「穴」を開き、豚の王の陰茎にあてる。

 

「さぁ、押して!」
「いやぁ! 止めてぇ!! …許してぇ! 許してぇ!!」

 

邪教徒たちがマリアンヌの背を押し、彼女を豚の王に「刺そう」とする。
少しずつ、先端がマリアンヌの体内に飲み込まれていく。

 

「いくわよぉ…そぉれ!」

 

イサベラがマリアンヌに体重をかけた瞬間、マリアンヌの身体がずるっと下がった。

 

ずぼおぉっ!

 

「!!…〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!??」

 

声にならない声を上げるマリアンヌ。
今まで誰にも許したことの無かった彼女の聖域が、魔物の陰茎に犯された瞬間だった。

 

「さぁ、ピグシーちゃん…20年間溜まりに溜まったものを晴らしなさい…うっかり壊しちゃうんじゃないわよぉ…」
ピギィーーッ!ピギィーーッ!
「ひっ…いっぐ…ぇ…うぁぁ……」

 

豚の王は念願の『花嫁』を両手に抱え、奇声を発しながら陰茎の先端で上下させてマリアンヌを犯した。
たわわに実ったマリアンヌの爆乳が、ちょうど豚の王の目の高さでぶるんぶるんと上下に弾み、豚の王を余計に興奮させた。
(半豚人のオスはよく肥えたメスがメスの半豚人、人間の女の別問わず好きなのだ。)

 

「うっふっふ…ピグシーちゃん、タマがぷるぷるしてきたわよ…もう出そうなのかしらぁ…?」
「え!? で、出る!? …いやっ! それはいやぁ!!」
…ハッ…ハッ…ブヒッ!ブヒッ!…
「そうよねぇ…そのためにその姿になったんですものねぇ…さぁ、たっぷり出しなさぁい…」
「いやっ!! ダメェェ!! 嫌だ! 豚の仔なんて孕みたくなぁい!!」
「孕むのよ! アナタは『豚の花嫁』なのよ!」

 

じゅぷっ…ちゃぽっ…くっちゃくっちゃくっちゃ…

 

ごふっ! ごふっ!

 

「はぁっ!? はぁんっ!! (嫌だ…私…豚に犯されてる…………)」

 

豚の王の息遣いが荒くなり、体位を変えマリアンヌを地面に力いっぱい組み伏せる。
身体のサイズはだいぶ違うが、獣にふさわしいバックの姿勢だ。
これこそがメスを孕ませるための交尾の体位だ。

 

「あっ…いやっ…ダメ…抜いてぇ…いやあああっ」
「……いくわね…」

 

マリアンヌもイサベラも、魔法知覚によって豚の王のドス黒い感情を読み取り、「その瞬間」を感じた。

 

 

 

  ぶ ぴ ゅ っ!!

 

…どくっ!…  …どぷっ!… …どぷぷぷぷぷぷ…
びゅるっ!びゅるるるるる………

 

精液がマリアンヌの膣内のもっとも深いところへ勢いよく放出された。
粘り気のある半豚人の精液はたちまちマリアンヌの若い「新品の」膣内のすみずみまで侵しつくした。
人間のレベルを遥かに越える大量の精液は、もちろんマリアンヌの体内に収まりきれずに白い軌跡を描いて体外へと溢れ出す。

 

ビューッ!
  ビューッ!
「ああぁぁ!? ああぁぁああぁぁぁぁぁぁぁ…!?」

 

マリアンヌの顔が絶望感に染まる。
対照的にイサベラは歪んだ笑みを浮かべていた。
イサベラの胸は高貴な乙女の純潔を醜い雄豚に捧げた征服感でいっぱいだった。

 

 

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