豚の花嫁

豚の花嫁

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第5章 膨張、恥辱、絶望

 

更に一ヵ月後―

 

「ふうぅー…ふうぅー……」
「さぁお食事よ。『あーん』なさい?」
「うっぷ…もぉだめぇ……っぷ…」

 

相変わらず、マリアンヌは豚の母としてふさわしい身体になるように肥育化を施されていた。
そして、この一ヶ月の効果は目を見張るものがあった。
一ヶ月前は、標準よりも太り気味と言える程度の軽度の肥満だったが。
百人が今のマリアンヌを見れば百人が彼女を立派な肥満だと認めるだろう。

 

今の彼女の体型は、言うならば「洋ナシ」ないし「瓢箪」体型である。
つまり、胸部と腰の幅が大きくなっているのである。

 

彼女の胎内に宿った豚の胎児が魔力を放ち、自らの母の肉体に干渉し続けているからである。
その魔力は小さく、弱いながらも、臍の緒を通してゼロ距離で母体に影響を及ぼし、胎児の成育を守ろうとする。
マリアンヌは、魔物の仔によって肉体を変質されつつあり、「母豚の肉体」に変貌させられていた。
その最たる証拠が、大きく実った乳房と、大きく幅を増した腰まわりと尻であった。
ひとつの乳房が既に彼女の頭よりも大きく肥大化している。
乳房の膨張にともない、乳頭と乳輪も拡大してしまった。
いずれ産み落とされる幼豚に母乳を与えるためである。
尻と腰まわりには日々腰帯を巻き重ねるように脂肪が纏わりついき、今では以前の2倍の幅はありそうだ。

 

では、その肉付きのよい乳房と腰の間―腹はどうなっているのかというと―
―大きく、でっぽりと膨らんでいる。
あまりに乳肉と尻肉の増大が著しいので目立たないが、腹は腹で脂肪を確実に蓄えている。
注目して腹だけを見ると、その大きさは無視できるものではないことに気づく。
腹はビールを飲みすぎた中年親父のようにでっぷりとしている。
ようは全体が肥満しているので皮肉にもこれだけ大きい腹が目立ちにくいのだ。

 

なお、この腹を構成するのは贅肉だけではない。
彼女の腹を醜く膨らませるもうひとつのモノ―
それはもちろん 豚の胎児 である。
受精後5週を向かえ、既に豚の仔は人間の6ヶ月の胎児に相当するサイズにまで成長したのだ。
これだけ大きく成長すると、マリアンヌは我が胎が宿した命の存在を無視できなくなる。
目で見える形で膨らむ腹部は、彼女に非常な現実を思い知らせる。
そして、胎から送られ体内を巡る忌まわしい魔力は、自分の肉体を肥満させていく…

 

それが受精後5週のマリンアンヌの肉体の状態である。
マリアンヌ

 

今は、マリアンヌの食べる手が止まったので、イサベラが強制的に食事を詰め込もうとしているところである。
ちなみに、太らせる基本方針はひたすら「食べさせる」ことらしい。
教団の魔法で、「太らせる魔法」というものはいくつかあるのだが、
豚の仔の出産のためには、母親が自らの口で食事をし、母体をつくり上げることが重要らしい。

 

「うっぷ…だめぇ……ホントにもう入んないのぉ…」
「うぅん…まだ消化器官が豚の花嫁にふさわしいものになってないわねぇ…とりあえず、また『アレ』をしてお腹をラクにしましょ♪」
「!? いやあっ!? 『アレ』はもうやめてえぇっ!!」
「さぁお尻を上げなさぁい…うふふ…(パチン!)」

 

イサベラが指を鳴らすと、マリアンヌの腹部が鳴り出す。

 

ぐろろろろ…ぐるるるるるるる………

 

「はっ! ああぁぁあぁぁん!! お願い! 止めてぇぇ!!」

 

それは強烈な腸蠕動。大腸が蠢き、大便を送り出す。
マリアンヌの身体には、「強制排泄」の術法がかけられているのだ。
つまりは大腸を刺激し、本人の意思とは関係なく術者の指示により排便をさせる魔法である。
イサベラがこの術をマリアンヌにかけたのは、単にマリアンヌをいじめたいというのではなく(実際はかなり楽しんでいるが)、
腹に溜まった大便を捻り出して、少しでも腹に余裕を持たせようという目的がある。
大便は既に栄養を吸収し終わった残りカスなので、肥満化には関係ないらしい。
余計なモノはすぐ出してしまおうということだ。

 

ゴロゴロゴロ…ぐきゅるるるるるるる………

 

「はぁぁ…お願いぃ…トイレにぃ…ひいぃぃんん!!」

 

マリアンヌはその贅肉たっぷりの腹部を、贅肉が押し潰れるほど押さえて懇願する。
豊満な肉体は冷や汗で覆われていく。
巨大肥満尻を左右に振り、ムチムチの太ももをこすり合わせ便意を堪えようとする。

 

「だぁめよぉ…さぁ、そこでパンツを脱いで出しちゃいなさぁい、家畜のよぉに♪」

 

グゴロゴロゴロ…ギュルルルルルル…ブピッ!…プピピィ!

 

「あぁ…ダメェ………」

 

ブビビビビッ!! ぶぼぼぼぼぼっ!! ブボバァ!! ブビヂヂヂヂィィ!!!

 

ビキニパンツの臀部が、茶色く染まり盛り上がっていく。
既に肉付きのよいお尻でミチミチとしていたパンツの中に、それほど多くは収まりきらなかった。
尻肉に食い込んだパンツの裾が持ち上がると、茶色い汚物がはみ出し、こぼれ落ちた。

 

「あぁあぁ…ちゃんと言うとぉり脱がないからぁ…恥ずかしいお姫様だわぁ…」
「はっ…あぁ…もうっ…出さないでぇ……」
「なぁに言ってるのぉ? 腸壁にこびりついた宿便までスッキリ出させてあげるわぁ♪」

 

ぶびゅぶびゅびゅ! ミチィミチイィ…ムニュルルルル…ぶぶぷっ!

 

「っひゃあぁんっ!?」

 

食べまくって腹に溜め込んだ便の量は相当なものだった。
全部をひねり出すとなると、この強制脱糞はなかなか終わらない。
マリアンヌは長い長い羞恥の時間をただ全身の脂肪を震わせて過ごすしかないのだ。
こんな感じで、いつもマリアンヌは毎日大量強制脱糞を強いられているのだ。

 

「あぁん♪ すごい量♪ 肉ばっかり食べてるからすっごい臭いわぁ…」
「くっ…見ないでぇ………」

 

脂肪ですっかり丸くなった顔を真っ赤にしてマリアンヌは泣きじゃくる。
立派な二重顎を涙が滑り落ちた。

 

「いっ…えぇぇ…なぁんで私がこんな目にぃぃ………」
「それじゃ、少し休憩を許すわぁ…あ、そうそう、粗相したんだから、パンツは自分で洗っときなさいねぇ♪ それじゃぁねぇ♪」

 

いいショーを見れて嬉しいのか、イサベラはいつもより明るい声を出して帰っていった。

 

 

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