豚の花嫁
第8章 産声
1週間後(受胎から11週間後)―
「こちらへ、ご覧ください…」
「あらぁ、この魔力の感じは…やっぱり今夜なのね…」
教団員に導かれ、イサベラが洞穴にやってきた。
ちなみに、ここ最近は、マリアンヌは牢には戻らずこの洞穴で豚の王と日夜「共同生活」を送っている。
洞穴ではあいかわらず、豚の王とマリアンヌとの性交が繰り広げられていた。
じゅぱっ…じゅぽんっ…ぶぽんっ、ぶぽっ!…
「は…はぁん! …やあぁ…やああぁぁ……あっ…あっ! あっ!…」
ぶるんっ、ぶるんっ! ぶるるんっ! …たぽんっ、たぽんっ!
「ひやっ…(いつもより…激しい…?)…いだいっ…裂けちゃうっ! 裂けちゃうぅぅ…!!」
豚の王の陵辱はいつも激しいものだが、今夜はいつにもまして激しい。
大きなお腹が地面にずりずりとこすりつけられる。
「我慢しなさぁい…今、産道を広げているのよぉ…」
「い゛っ…さ…さんどぉ…??」
「イサベラ様…これは早産ということなのでしょうか? やはり初産では彼女の肉体に不備が…?」
「んん〜…魔力の感じからすると赤ちゃんは健康だし…早産というよりかは、もう十分に育ってお腹の中にいる必要がないから産まれてくる感じねぇ。」
「う…産まれるぅ!? うそ…だって…まだ……嫌っ…!!」
「さすがは王家の血筋だわぁ…予定日から1週間も早く胎児が成熟するなんて…」
「ひっ…いやあぁぁ!魔物の仔なんて…えああぁぁっ!!??」
ギュムゥゥッ!!
マリアンヌの言葉を遮るように、豚の王のゴツゴツした手がマリアンヌの特大乳房を鷲づかみにする。
膨らんだ乳輪が、むにゅうと指の間からはみ出し、催淫効果でビンビンに充血した乳首が宙を向く。
そして、その先端から、白いしぶきがあがった。
ピシュウゥゥゥーーーーーーーッ!!
…ピピッ…ぴゅぴゅっ…ぴゅっ、ぴゅっ…
「はあぁああぁぁ!!??」
「あらぁ…もう母乳出てるじゃない? やっぱり今夜で決まりね…」
「ぼ、母乳…いやぁ…嘘……」
半豚人のメス、あるいは半豚人に犯された人間の女性は、出産直前に母乳を分泌する。
そのことを知っていたマリアンヌには、我が乳房から滴る母乳は、自分がいよいよ「母」の肉体となったことの、非情な知らせだった。
パンッ! パンッ! パンッ!
「あっ…お゛っ…い゛っ…うあ…お腹…お腹があぁ…うああぁぁぁぁぁ!!??」
ぶっしゅううぅぅうぅぅぅぅぅーーーーーーーッッ!!!!
…ビシャ…ビシャビシャ…ビシャアッ!!…
マリアンヌのギチギチの膣内から、隙間を縫うようにして大量の液体が噴き出した。
「破水…したわね…いよいよだわぁ…アナタたち、ちゃんと記録してるぅ?」
「は、すでに状態記録の魔法陣が洞穴全体に敷設されており、情報の元素霊が記録を始めています。」
「いいわぁ…しっかり録るのよぉ…お姫様が豚の母親に堕ちる記念すべき瞬間よぉ…」
ぶごおぉおぉおぉぉぉぉ…
豚の王はマリアンヌを抜き、足元に横たえる。
マリアンヌの胎内では既に激しい胎動が始まり、マリアンヌはビクビクと痙攣をしている。
「ふあっ! …お腹っ…赤ちゃんが暴れてるぅぅ!?」
「さぁ意識をしっかり保ちなさぁい。集中して、無事に出産が終えられるように集中するのよぉ。」
「いやぁ! 産みたくない! 産みたくないのぉ!!」
「そんなこと言ってもムダよぉ…もう破水してるのよ…メスの胎が一度種を受け入れたら、仔を産むのは必然なのよぉ…」
マリアンヌがどんなに拒絶しても、子宮は勝手に収縮をし、豚の仔を外界に押し出そうとしてしまう。
痛みと恐怖で、マリアンヌの意識は何度も飛びそうになる。
気絶してしまえば、楽になれるかもしれない。
しかし、新たな痛みを感じ、はたまたメスの本能がそうさせるのか、マリアンヌの意識はギリギリで保たれ、悪夢から逃避することを許さない。
「(嫌…嫌、嫌ぁ! …私…この国の王女なのに…聖堂騎士団の団長なのに…産んじゃう…豚の仔を産んじゃうっ…!!)」
マリアンヌがどんなに力を入れて産道をすぼめようとしても(もっともそんなコントロールは不可能なのだが)、豚の仔はズルズルと産道を下っていく。
「お腹のお肉で見えてないでしょうけど…さぁ…来たわよ…」
「いやああぁぁ!! 出てこないでえぇ!!」
「頭が出てきたわ、もう少し…」
「はぁー…はぁー…はぁー…ッッ…ああっ!? ああああっ!!」
膣をギチギチに押し広げ、豚の仔の頭が見えてきた。
ミリミリと少しづつ、しかし確実にその体が露出していく。
「ダメッ! ダメエェッ! …っあ…あああぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!」
痛みが絶頂に達した時、ヌルンと「それ」が抜け落ち、腹部の圧力がふっと下がった。
ピギイィィィーーーーーーーーーーッッ!!
甲高い豚の鳴き声が響いた。
「はぁー…はぁー…あ…ぃ…あぁ…ああぁぁ……」
「おめでとう…元気な男の子よ…」
イサベラは魔力を込めた指先で、臍の緒を処理すると、豚の仔を抱き上げた。
マリアンヌの視界に、自分の肥満腹の向こうから、イサベラの手に抱かれた豚の仔が入り込んだ。
それは、浅黒い肌と、豚の頭部を持った、紛れも無い半豚人の仔だった。
「いやあああ!! バ、バケモノォォ!!」
「バケモノなんて失礼ね、正真正銘アナタのナカで育ったアナタの赤ちゃんよぉ…まぁそれがバケモノなのだけど…」
「ひっ…いっ…うそ…うぞよぉ……」
「ふぅ、おっもい赤ちゃんねぇ…パパとママの強力な魔力をたっぷり吸ったからこんなに太ったのねぇ…健康優良児だわぁ…」
半豚人の仔は、すぐにでも立ち上がれるくらい成熟して産まれてくるのだが、マリアンヌの産んだ仔はことさら大きかった。
「さぁ、赤ちゃんにお乳をあげなさい。」
イサベラは豚の仔をマリアンヌの柔らかい腹の贅肉の上に置いた。
豚の仔は小さな豚鼻をヒクヒクさせながら、腹肉の上を這って、乳房に乗り上げ、マリアンヌの乳首に吸い付いた。
ちゅぱっ…ちゅ…ちゅぅ…ちゅぅ…
「はっ…ああ…(私…豚の赤ちゃんにお乳吸われてる…やだぁ…)」
「ふうぅん、アナタのブヨブヨのお腹、まるで赤ちゃんのベッドみたいねぇ…半豚人の母親が太るのにはこういう効用もあるのね…」
イサベラの指摘はそのとおりで、妊娠中にマリアンヌの肉体は育児器官へと変貌を遂げていた。
「さぁ、落ち着いたら第二子の種付けよぉ…」
「ひっ、いっく…うぇ…いやぁ、もう産みだくない゛ぃぃ…」
「なぁに言ってるのぉ…一匹だけじゃぁ子孫が増えないでしょう…これからが本番よぉ…」
「ムリ…わだじ…そんな…産めな゛い…」
「実感してるでしょぉ? 自分の肉体が出産器官に変わっているのが…これからピグシーちゃんにじゃんじゃんぶっかけられて、何体でも孕める体になるのよ…」
ガ ッ !
イサベラはマリアンヌの金色の髪をつかみ、顔を引き寄せてささやいた。
「いい? 『女王蜂(クイーン・ビー)』っているわよね…? 『女王』なんて私たち呼んでいるけど、実際は兵隊をボコボコ産むだけの産卵の道具にすぎないの…
巣の奥で太らされて、オス蜂に犯されるのが仕事なの…アナタ、半豚族の『女王豚』になるの…肥り続け、犯され続け、産み続けなさい!」
つい5ヶ月前まで、王家の娘であり、聖なる軍団の長であり、何より穢れを知らない乙女であった少女が、
今夜、魔物の王の仔を延々産み出す「器」としての完成を遂げてしまった。
「(お父さん…お母さん…ごめんなさい……)」