500氏その1

500氏その1

前へ   2/9   次へ

#サモンナイト,サモナイ

 

3.クノンの計画

 

あれから3日経ち、クノンはリペアセンターの一室でディスクを見ながら1枚の紙…
「アティ様を太らせてみてその結果からアルディラ様をうまく太らせることが
出来るかどうか判断します計画」を書き込んでいた。(題名長っ!)
ク「その人の印象を崩さないまま、綺麗なまま太らせる方法で…このディスクに保存されている太らせる方法で最適なのは…これで素敵なあの人も下品でド変態な大デブスに…違います、次の方法は…」
クノンは検索を繰り返し行い、そして発見した…最適の方法を。
ク「これが…この中では1番最適な方法ですね。やはり太らすには食事・薬物投与・運動が密接な関係にありますね。あの時アティ様にデザート料理の味見をしてくれるように頼んだのは正解でした…アティ様がデザート関係が好きなのは好都合でしたね」
クノンは3日前、アルディラが中央管理施設に戻った後、アティ先生にデザート料理の味見をしてくれるよう頼んでいたのだ。
理由もなしに頼むのはおかしいのでクノンは理由付けに「アルディラ様に喜んでもらいたい」と付け加えると、アティ先生は喜んで引き受けてくれたのだ。
(その時アティ先生が「アルディラは融機人って生き物と機械の中間の生命体ですから電気やオイルを食べているのか、それとも、私達と同じ物を食べているのか気になっていましたがやっと分かって安心しました♪」と言って、クノンに「融機人のことをちゃんと理解しているのですか?機械と融合した人という意味なのですよ!」と言って叱られたのは余談である。)
ク「隠していることがデザート作りだと勘違いしてくれたのは幸運でした。まずは薬の準備・投与…デザートの量・カロリーを調整…これが第1フェイズ…初めが肝心です、気を引き締めましょう」
クノンは次々と計画表に書き込んでゆく…
しかしそこである問題点に気が付いた。
ク「失念していました…ディスクにあるどの方法も日常生活レベルならどこまで太っても動けるように考えれられているようですが…喚起の門の暴走でまたいつジルコーダのような敵が現れて戦いが起きてしまったら…それに他の人達の反応で傷付いてしまったら…」
クノンは相手を傷付けおとしめる為に、この計画を作っている訳ではないのでこれは無視出来ない深刻な問題だった。
(3日前にアルディラが戻った後にアティ先生を捕まえて無理矢理肥満化させようとしなかったのもその為である)
ク「戦闘においても支障が出ずなおかつ、他の人も認めてしまうような肥満体にするのが必須条件…道は険しいです、しかし…やめる訳にはいきません! 何か良い打開策を見つけなくては…」

しかし、そう簡単に思いつきはせず、途方にくれていたが…
ディスクを再度見た際に打開策を発見した。
ク「ディスクに保存されているこの脂肪が付くと同時に筋肉も付くようになっている薬…これに新たな改良を加えれば、戦闘力・体型においても調整が可能になるはずです、筋肉は内側、脂肪は外側に付くようにしましょう…効力は永続的になるように…この成分とこの成分をまず…………」
そう言うとクノンは、薬の調合・デザート料理の調理準備・ラトリクス以外の場所でそれなりに隠れられて見付かりやすく食事もできる所を探し始めた。
場所をラトリクス以外にしたのは島の住民にアティ先生が食べている所をさり気無く気付かせて急激な太りに違和感を与えさせない為である。
(ちなみにラトリクスにはアルディラとクノン以外は作業機械や防衛機械といった感情表現機関を持たない物しか存在しない。もし喋れたとしても識別信号程度である。)
ク「………第1フェイズの準備完了、あとはアティ様が来る日を待つだけです」
第1フェイズの準備が全て整った後日、リペアセンターにアティが来て、クノンの実験が始まった。
アティ「クノン、お待たせしました。デザート作りは上手くいってますか?」
ク「はい、上手くいっていますアティ様 (見た目の量的にも多くは見えずしかしカロリーはかなり高め…まあ、この位で良いでしょう)」
アティ「では早速頂ま…」
今ここで食べられたら島の住民に違和感を与えない為の布石が消失してしまう。
クノンは慌てて
ク「ここで食べられては困ります! (………しまったここで違和感を与えてしまったら)」
…とつい怒鳴ってしまったことにクノンは危機感を覚えたが、アティ先生は「アルディラにばれないようにする為ですね♪」っと解釈して。
アティ「そうですね、アルディラにばれたら大変ですからね。場所を変えましょうか?」

ク「(…何とか危機は去ったようですね、気を付けなければ) はい、場所はもう決めてありますから早速向いましょうか」
アティ「わかりました、食べるのが待ち遠しいですね〜♪」
ク「楽しみにしておいて下さい……そう、楽しみに」

 

 

4.実験?ピクニック?
第1フェイズのために選んだ場所…
青空教室に着いたクノンは早速デザート料理と薬入りのジュースをウッドテーブルに広げた。
(フラスコにジュースを入れてる辺り、クノンの世間的感覚がズレている)
アティ「何だかちょっとしたピクニック気分ですね、クノン」
ク「そうですね、アティ様。今日はいい天気ですし… (今回は簡単な作業ですから、変に構えずにアティ様のおっしゃるとおりピクニック気分で楽しみましょう)」
クノンはアティ先生が薬入りのジュースをちゃんと飲むか注意しつつ、素直に今日のピクニック(結果的にせよ)を楽しんだ。
アティ「ふのん、ほれおいひいれすへ♪ (訳・クノン、これ美味しいですね♪)」
ク「アティ様、口に食べ物を含んだまま話をするのはあまり褒められたことではありませんよ?」
アティ「ほうでふへ (訳・そうですね) …んぐっ、ごめんなさいクノン」
ク「いえいえ…まだたくさんありますからゆっくり食べてくださいね」
フラスコに入っているジュースには少し驚いた顔をしたが、ニコニコとした笑顔で口一杯にデザート料理…
ショートケーキをもふもふと子供のように食べているアティ先生を見て、クノンは知らない内に微笑んでいた。
ク「(アルディラ様にもデザート料理を作ってあげたらこのような笑顔を見せてくれるのでしょうか…)」
クノンが思いを巡らせている間に、アティ先生は、頬に生クリームが付いたのもあまり気にせず完食し、ジュースを飲んだ。
アティ「んぐ…ぷはっ、ジュースもショートケーキもとても美味しかったですよ♪」

アティが薬入りジュースを飲み干したのを確認したクノンは
ク「そうですか、今日はありがとうございました」
アティ「こっちこそ、美味しいケーキとジュースをありがとうございました♪」
ク「では、今日はこれでお開きにしましょうか? (薬の投与は完了しましたしね…)」
アティ「そうですね、またいつか美味しいデザートを食べさせてくださいね?」
ク「任せてください。アティ様」
アティ「期待して待ってますね♪それじゃ」
ク「さようなら、アティ様…」
アティ先生を見送った後、クノンはリペアセンターに戻り実験の進み具合を計画表に書き始めた。
ク「第1フェイズは成功、実験は順調ですね。薬の効力から見て…食欲増加と、あと脂肪と筋肉が7・3の割合で付くようになる身体になっている筈です… これからはアティ様の様子を観察…これが第2フェイズ、効果の詳細を確認した後、今後のフェイズを検証しなくてはいけませんね。ここが山場です」
計画表に書き込んでいきながらクノンは今日の出来事を振り返っていた。
ク「(…今日のように楽しみながら実験させていきたいですね、実験のテーマとして考えておきましょう)」
クノンは計画表に書き終わると厳重に保管した後、眠り(機能停止状態)に入った。

 

 

前へ   2/9   次へ


トップページ 肥満化SS Gallery(個別なし) Gallery(個別あり) Database