500氏その1
#サモンナイト,サモナイ
11.リペアセンターでの調理・中央管理施設での決意
無事に最初の薬等の完了及び確認が終わったクノンは、本番の反省会を行っていた。
ク「料理の味は問題無し…ですが、量には気を付けなくてはいけませんね。アティ様と違ってアルディラ様は普段と違うと感じるとすぐに疑ってしまいますから…」
今までも、何度かアルディラに不審がられた為、これ以上は何かと不味いのだ。
ク「でも…いつも完食はしてくれるので、まだ大丈夫なのですが…」
アルディラは量が多いと思う様だが、空腹には勝てない…
それに胃の方も大きくなっている為、結構な量が入るのだ。
感覚的には前と同じくらいの満腹感なので今の所は支障はない。
ク「いや、不安がっていてはいけませんね…肉はちゃんと付いていってるんですから」
アルディラの着ている服は身体にほぼ密着していると言っても変じゃない。
それに、露出度もそこそこあるので、太ると結構分ってしまう。
実際、露出させている二の腕と肩、胸の横辺りや太ももの肉が服から少しはみ出ている感じがあった。
ク「まだまだ本番はこれからです…気を引き締めましょう」
クノンが改めて気を引き締めている時、中央管理施設の自室でアルディラはある物と対峙していた。
ア「……………」
アルディラの目の前にあるのは体重計、そしてそれが指している数字は…。
ア「………少し増えたわね」
指している数字は××キロ…元は重く見積もったとしても精々××〜×キロだ、
そう考えると××キロくらいは増えたことになる。少しのレベルでは無いと思う。
ア「認めたくないけど…認めるしかないわね…」
身体を触ってみると、足は少しふにふにとしていてブーツが少しだけ張っていた。
お尻はと言うと、軽く肉がプリッとした感じがあった。
次に腕、1回り程太くなった感じがする。
お腹はくびれを維持したままだったが肉はしっかりと付いていた。
そして、胸だが他の部分の肉付きの割りにかなり大きくなっている気がする。
が、やっぱりアティ先生と同じく綺麗な球状になっているようだ。
この太ったことに対して、アルディラも心当たりが無い訳ではなかった、
最近は結構な量を食べていたのだから…。
それに科学者(アルディラは科学者ではないかもしれないがそれだけの知識はあった)は、まず事実を見つめるところから出発する物なのである。
認めたくなくても拒んでしまったら先には進めない。
しかし、体重計に乗ったまま深刻な面持ちで考え込んでいる姿は少しおかしかった。
ア「クノンに頼んで量を抑えてもらおうかしら…いや、ばれているとしてもそれは避けたいわ…自分から太ったと宣言してるような物だもの…やっぱりここは運動ね、けど…」
ダイエットを決意したアルディラだが、運動と言う物は突然やっても続かない。
それにアルディラは召喚師で非力なデスクワーク派なのだ。
運動が普通の人よりも続かないだろうと、自分が1番分かっていた。
ア「ちゃんと計画を練ってから始めた方がいいわね、焦るとろくな事が無いわ…」
そうして計画を考え始めたアルディラだったが…。
ア「これくらいのペースなら…ん、さっき食べたばかりだと言うのに…」
少し前に空腹に我慢出来ずにお菓子を食べてしまったのだが、もうお腹が空いて来てしまったのだ。
ア「空腹に耐えて、間食も控えないといけないわね…減量できるのかしら…」
そう言いながらも空腹に負けてケーキを頬張っている辺り減量は夢のまた夢だろう…。
そして外はいつの間にか夜になっていた。
ア「………間食してしまいそうな物は部屋から出しておいた方が良いわね…はぁ」
アルディラの周りにはケーキやその他色々な食べ物の残骸があった。
ア「手の届く所にあるとすぐに食べてしまうわ…これじゃ、太るのもしょうがないわね」
少しぼやくとアルディラは部屋を片付け始めた。
綺麗好きじゃなくても、いつまでもゴミがあるのは不快なのだ。
そして片付け終わって少し経つと、クノンがやって来た。
ク「失礼します、アルディラ様…そろそろ夕食の時間ですよ」
そう言って持ってきた料理はやっぱり多い気がする…。
ア「分かったわ、クノン… (やっぱり量を控えてもらった方が…いや、だけど…宣言することになるし…)」
ク「…どうかなされましたか?」
ア「あ…いや、何でも無いわ (これだけ食べてれば当然の結果よね…でもなんでこんなにも美味しく感じるの?)」
確かに今食べている料理は自分の好物だが、ここまで美味しく感じるのは少し異常だった。
ア「(それに…何だか幾ら食べても満たされない感じがするのよね………あら?)」
まだ残ってると思っていたのに、もう料理が無くなっていたのだ。
まだお腹は空いているというのに…。
ア「(まだ空いてるけど…もうやめた方が……けど…) …クノン、まだ料理はある?」
ク「はい、まだあります。おかわりなさいますか?」
ア「ええ、お願い… (空腹に耐えれない自分が情けないわ…)」
結局その後もおかわりを繰り返して、10人前は軽く食べたアルディラはぐっすりと眠りに入った………。
12.バランス増量
夜のリペアセンター、その一室でクノンは本番計画途中結果を確認していた。
そしてその結果にクノンはご満悦の様子だ。
ク「肉付きは順調です…このままいけばあと少しで最終フェイズが行えます…そしたら………ふふ♪」
不気味な笑みを浮かべているクノンは、ふと外に目をやった。
そこには走り込みをしているアルディラの姿があった(本人は隠れて運動しているつもりである)。
ク「頑張っていますが、私の薬の効果で運動しても筋肉が内側に付くだけで脂肪は燃やせません…にしても、随分太りましたね」
遠目でも分かる位に胸や腕の肉が揺れていて、どれだけ太ったかは一目瞭然だ。
そしてそれは本人も自覚している様だ。
ア「はぁはぁ…ふぅふぅ…こ、こんなに疲れるとは思わなかったわ………」
全身汗ぐっしょりだったが暑苦しい感じは全く無く、逆に体温の性で頬もほんのり赤く染まっているのも合わさって、少しエロティックだ。
しかし、アティ先生と違って召喚師タイプのアルディラは息の方は完全に上がってしまっている様だ。
ア「はぁはぁ、これじゃ運動を続けるのは難しいわね…でもこれ以上増えると流石に不味いのよね…」
前に体重計に乗った時は、××キロ程だったのが、今は一気に増えて××キロくらいの大増量(アルディラが運動して付いた筋肉も含まれている)だ。
この調子でいってしまえば3桁に突入する勢いで増えているのだ。
何としてもそれだけは避けたい、避けたいが…。
ア「四六時中何か食べているのよね、私…いっその事、太ることに対して踏ん切りが付けれれば良いのに…それもできないし…」
しかしここ最近は、何か作業をしていて手が空かない時は飴玉を頬張っていて、手が空いてるときはケーキやら何やら甘い物ばかり食べている気がする…
それでいて朝昼晩の食事もしっかりおかわりもして食べているのだから、これで踏ん切りが付かないと言っても今一説得力が無い。
でもやっぱり太ることはコンプレックスだ、太ってもいいやと踏ん切りを付ける事がアルディラには出来なかった。
ア「はぁ…現状は確認しておかないと先に進めないわね…」
前は、まだスラッとしていた足は今は随分太くなって歩く時も肉が擦れ合ってくすぐったい感じだ。
ブーツもかなりパンパンに張ってる感じがしていて、ブーツを脱いでみるとくっきりとあとが残っていた。
お尻も横にボリュームが出来ていてスカートが押し上げられてしまっていてるが、中は見えそうで見えない(いわゆる絶対領域だ)。
お腹も肉が結構付いているが出てる感じはなく、痩せていた時と同じ様なくびれがまだ存在していた。
そして胸は随分と立派な物が出来上がっていた。
かなり大きいが綺麗な球状の形で、それでいて全く垂れていない爆乳だ。
全体的に見ると何だか痩せていた時の身体の各部のバランスがそのままに太くなった感じだ(しかしその中で胸だけはやたら大きくなっているが)。
しかし、剥き身の生体機械部分は肉が付く訳ではないので、そこだけ少しみっともない形になっている。
ア「………はぁ」
少し自分の身体をまじまじと見て溜息をついた後、アルディラは中央管理施設に戻っていった………。