500氏その1

500氏その1

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#サモンナイト,サモナイ

 

13.必死の抑制

 

夜の中央管理施設でアルディラはある物と対峙していた、
そのある物は言うまでも無く…。
ア「………………覚悟はしていたけど」
…体重計だ。
そしてそれが指している数字は×××キロ…大台を軽く突破だ。
ア「………逃げちゃ駄目よ、逃げちゃ駄目よ、逃げちゃ駄目よ、逃げちゃ駄目よ、逃げちゃ駄目よ、逃げちゃ駄目よ…!」
どこかの紫の汎用人型決戦兵器に乗っている少年のような言葉を口にして、アルディラは気を持ち堪えた。
ア「ふぅ、今更だけど本当に不味いわね…×××キロオーバーなんて島の住民で片手で数える程しかいない(勿論その×××キロオーバーの中にはアティ先生も当然含まれている)のに、その仲間入りなんて、はぁ………けどそれよりも」
少し目線を下にやると、そこには存在感たっぷりの胸が突き出ている。
大きさはもうスイカが可愛く見えるくらいな大きさだが、やはり全く垂れていなく綺麗な球状の形だ。
そして心なしか痩せていた時よりもきめ細かい餅肌のように見える(肌に関しては全身がそう言える)。
…他の肉もかなり付いているようだ。
ア「…「大は小を兼ねる」…小さいよりは大きい方が良いとは思うけど、これは幾らなんでも大きすぎよね」
溜息を付いて、不安から無意識の内に前に手を合せようとしたが、胸に手が当たってしまった。
ア「ひゃんっ!?」
霊界サプレスのタケシーの電撃を喰らったかのような感覚が駆け抜けて、アルディラは思わずぺたんと座り込んだ。

ア「な、何? 今の感覚は…」
そ〜っと胸にまた軽く、本当に軽く触れてみるとピリピリと身体中に電気が走った感じがして…そして少し揉んでみると堪らなく気持ち良かった。
ア「あ…んぅ…」
いつの間にか服から胸を出して半裸の状態になったアルディラは、1人自慰に耽って、そしてそのまま眠りについた……
その頃、リペアセンターのクノンはと言うと。
ク「そろそろ最終フェイズに突入しますか…この時間ならアルディラ様は御休みになられている筈です…そっと胸にこれを打ち込めば、完了です」
クノンが持っているのは前に調合した強力な薬だ。
効き目はかなり遅く効くようになっていて、早くても1,2週間はかかる…
今の内に打っておけば丁度良い身体付きになった時期に丁度効いて来る筈だ。
ク「こういう時は、鬼妖界の言葉で「悪は急げ」でしたか? …急いでやってしまいましょう」
クノンに鬼妖界の言葉は難しすぎたようだ。
クノンは、静かに素早くアルディラの元に向った…そして。
ク「(到着です、では早速………いや、まずは部屋の中の状態を確認しましょう)」
そっと部屋の中を覗いてみると…。
ク「(?………妙にベットが乱れている気が…)」
気配からして寝ていると判断したクノンは、忍び寄ってそっと毛布をどかすと…。

ク「(!! …ぅああ…暑くて寝相が悪くでもなったんでしょうか? そうです! そうに違いありません!)」
どかして見るとそこには胸があらわになっていて、寝汗でぐっしょりになっているアルディラがいた。
ク「(抑えるんです、私!今回は打ち込みに来ただけ…!他のことは…今は我慢です!……でも)」
ちらっとアルディラを見ると…太ったことで基礎体温も上がったのだろう、頬が赤く染まっている。
それに寝汗が合わさって………。
ク「(…寝汗、そうです! 寝汗はかいたままでは風邪を引いてしまいます、身体を拭く位は当然の処置です! そう、当然の…!)」
あれこれ正当な理由を付けてはいるが、ようは「身体に触りまくりた〜い!」という気持ちがあるだけだ。
そしてタオルを取り出して、身体を拭き出したのだが…。
ア「ん…っうふうぅ……」
と、気持ち良さそうな声(勿論寝言だ)の反応が返ってきて、クノンは我慢出来なくなって来た。
ク「(そ、そんな声を上げないで下さい…我慢が、ぁあ…!)」
これ以上は自分の方が持たないと察したクノンは、拭くのをやめて、薬を打ち込むことにした。
ア「ふぅ…すぅ…」
定期的な寝息に戻ったのを確認して、クノンは注射器の狙いを定める。
ク「(標準誤差修正…標準固定…注射器…一斉射!)」
プスッという音がして、クノンは胸に一気に押し込んだ。

が、しかし、両方同時に行った為…。
ア「んあぁ…っ!」
と、反応が返ってきた。
これではいつ起きてしまうか分からない…速攻で打ち終わらせたクノンは余韻に浸る間も無く、中央管理施設を後にして、リペアセンターの自室に飛び込んだ。
ク「はぁ…はぁ…はぁ…」
機械人形なので息切れはしない筈だが、どうやら精神的な息切れを起こしたようだ。
ク「抑えが…何とか持って…よかったです…」
かなり危なっかしい抑えだったが、それは仕方ない。
力なく倒れ込んだクノンは、そのまま眠り(機能停止状態)についた。

 

 

14.最終フェイズへの最後の準備

 

色々あった夜から何日か経ったある日、クノンは期待と緊張に打ち震えていた。
ク「今日です、とうとう今日です…長かった…実験をして結果を知り、本番で生かして…この日を迎えるまでの時は…」
少しクノンは過去を振り返っていた。
(と言ってもそんな月日が経っている訳ではない)
赤いディスクを見つけてetc…。
ク「…今日は、がんばらなければいけませんね…ふ、ふふふ♪」
狂喜の笑みを浮かべてたクノンは上機嫌で準備を始めた。
そして、アルディラは…。
ア「…………………………………」
やっぱりと言うか体重計に乗っていた、そしてそれが指している数字は………。
ア「…×××キロ………か」
グラム単位までピッタリのジャスト×××キロだ。
ア「ハァ〜………」
溜息をついてがっくりとうなだれたアルディラはベットに座り込んだ。
ア「島の住民で誰もいないわよ……これは…」
随分と小さな声で呟いて…しかし泣きそうな声ではなかった、冷静な声だ。

事実を見つめるところから出発する科学者(アルディラは科学者では…〔11章参照〕…)は冷静さを失うことは少ない、あくまで冷静に原因を考えた。
ア「原因は…わかってる…あれだけ食べれば…ね」
アルディラはここ数日の事を思い返してみた…
自慰に耽っていた次の日の昼頃から異常な程の空腹を感じたのだ。
今までなら少しは我慢が効いたのだが、とてもじゃないが我慢できるレベルではなく、近くにあった食べ物を手当たり次第に食べてしまった。
(狂いそうな程の空腹にもかかわらず、ちゃんとケーキ等の包みを慌てず丁寧に取ってフォークを使っている辺り、理性や自制心はしっかりばっちり残っている)
…それからは歯止めが全く効かなくなって、空いた時間(やるべき仕事はちゃんと行って空いた時間を食事にあてている)は一心不乱のように食べ物を食べていたのだから………。
ア「身体も随分と大きくなったものね…」
アルディラは「太った」という言葉を最近は極力使わないようにしている、少しは気休めになるからだ。
ふぅ…っと溜息をつくとアルディラは身体を触り始めた。
足はドラム缶の1.5倍太くした位の太さになっていて、ブーツはこの間、上の辺りにビリリと亀裂が入って今は新しい物を履いている。
しかし、それも今はきつく、太ももが少しあふれ出している感じがあった。
お腹はやっぱりくびれを維持したままだったがそれでもしっかり肉が付いており、触ってみると心地よい柔らかさが手のひら一杯に感じられた。
腕も貫禄たっぷりの太腕で、手首からひじまでリストバンドに似たような物の衣服はパンパンに張っていて、あふれた二の腕が若干だが余計に太く見えた。
顔の方はというとアティ先生と同じような感じの肉の付き方だ。
そして胸だが………。

ア「大きいにも程があるわね……」
胸はもう、きっつい領域に入ってしまっていて、日常でも邪魔になることが多々あり、アティ先生にも圧勝している。
しかしそれよりも問題なのは………。
ア「理由はわからないけど胸が出産後の状態になっていることね…」
遠回りにいっているがストレートに言ってしまえば母乳もといミルクが出るようになっていたのだ。
自慰に耽っていた日以外にも何度か我慢が効かなくなってやっていた時に、唐突にピュウゥゥ〜っと噴出したのだ。
流石のアルディラもその時はパニック状態に陥った。
ア「あれは驚いたわよね…それに量が少しずつ増えているし…快楽(小声)…を与えると溜まってしまうし…」
与える相手もいないのにミルクを作り続けていて、供給過剰にもかかわらず、沢山の良質なミルクを生み出そうとしている胸を見て、溜息が出た。
ア「はぁ……問題は次から次へと………」
そうこう悩んでいると、扉が開いて…。
ク「アルディラ様…少しよろしいですか?」
クノンが入って来た、アルディラも見た事も無い表情で………。

 

 

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