聖ユシトヨ学園

聖ユシトヨ学園

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香苗が目を覚ますと、時計は午前六時を指していた
(朝来ちゃったなぁ・・・ えと、まずは朝食を食べに行かないとだよね)
そう思い香苗は隣のベッドでまだ可愛く寝息を立てている渚を起こすことにした
「せんぱ〜い、朝ですよぉ・・・」
「ん〜・・・ 後30分・・・」
(どれだけ寝るつもりですか(汗 )
「せんぱい、起きないと朝ご飯食べにいけませんよぉ?」
そう香苗がつぶやくと、ようやく渚が体を起こした
「うみゅ・・・ 朝ご飯・・・ 食べる」
まだ寝ぼけ眼の渚、それでもふらふらと立ち上がりドアの方へと歩いていった
「せ、せんぱい! 服っ、服着替えて!」
「む〜・・・」
そうこうしながら渚が目を覚ました後、
あのビックサイズの制服を着始めた香苗と渚
「これ、大きすぎてうまく着れないんですけど・・・」
「う〜ん、ゴムで締めとこうか」

制服を着るのにも工夫しながらやっとのことで二人は制服を着ることが出来た
「それじゃ、朝ご飯を食べに行こう〜w」

 

この寮の食堂は一階に一カ所ずつ設置されており購買などもある
内装もホテルの食堂のようでなんとも豪勢な作りだ
ちなみに朝食はバイキング形式である
和洋中とすべてがそろっており、味も一流だ
香苗と渚はパンやスクランブルエッグなどの洋食を食べることにした
「ん〜w 朝からこんなにおいしい物が食べれるなんて、幸せ♪」
ニコニコとおいしそうに食べる渚、香苗も学校の寮でこんなにおいしいものが食べられるとは思っていなかったので、内心驚いていた
「ホント、おいしいですね〜」
パクパク・・・ コク・・・ ハムハム
二人ともおいしそうに朝食を食べていて、ふと香苗は時計に目をやった
時計は午前七時半を指している
(・・・えっ? こんなに時間が経ってたの? それに・・・)
少し疑問に思いおなかを触ってみると、少しだけではあるがおなかがぽっこりとしていた
(こんなになってるのに全然苦しくない・・・?)
香苗は少し思考を巡らしたが、ハッとして渚に声をかけた
「先輩っ このままだと遅刻しちゃいますよ!」

「え!、うそっ もうこんな時間!?」
流石に時間が経っていることに驚いた渚
「とにかく、校舎の方へ行きましょう」
そう言っと、渚と香苗は一緒にお皿を片付け、足早に学園に向かうことにした

 

「「ハァーハァー・・・ 間に合ったぁ〜」」
途中から走り出した二人は肩で息をしながら校門にたどり着いた
遅刻すると思って走ってきたのだが、辺りを見回してみても誰もいない
落ち着いた二人は、辺りをきょろきょろと見回した
すると・・・
「転入生の方はこちらにきてくださ〜い」
という学園のスタッフの声がした
招集をかけているスタッフの方に二人は向かい指示されたとおりに校舎の近くにある大きなホールの中へと入っていった
その中には
{転入生歓迎パーティー!}
とかかれた看板がホール中央に掛けられており、視界を下に戻すと食べ物がずらっと並んでいた!
あまりの量の多さに驚いた二人、当分あっけにとられていると近くにこの学園の先生らしい女性が現れた
「おはよう。今日は一日中転入生の歓迎パーティーだから、しっかり楽しんでね」
そういうと女性はまた他の生徒がいる場所へと歩いていった
女性の背中を見送ったあと、我に返った二人は改めて目の前に並んでいる食べ物を見た
渚は(朝、たくさん食べてきちゃったから、もぅ食べれないよ)

そう思った

 

だが、ふいに音が聞こえた
何の音かと、耳を澄ませるとなんと、自分のお腹が鳴っていたのだ
嘘っ! さっきあれだけ食べたのに!?
驚いている間にもお腹は鳴り続ける、しかも朝食べ過ぎてぽっこりしていたお腹を触ってみると、不思議なことに元に戻っていたのだ
グゥゥゥゥ〜・・・
お腹の音に頬を赤らめながらも、また考え込む香苗
しかし、お腹の音が鳴るたびに空腹感を覚えはじめ
・・・食べてから考えよう
と香苗は考え直し、食べ物に手をつけることにした

 

パーティーも朝食と同じようにバイキング形式であった
だが、量は食堂とは比較にならないほど多い
いくら人が多くてもこれだけの量を食べきることが出来るのだろうか?
そう疑問に思うほどの量である

 

渚はすでにどこかの食べ物を食べに行ったようで姿が見えない
香苗はまず、フライドチキンを手にとってかじった
「おいしい〜w」
かじった後は、パクパクと食べ始めすぐに一つ食べ終えてしまった
食べ終わると、さらに手に取り、一つ、二つと食べていった
気づくと香苗は十数本を平らげていた
普通ならここで満足するはずだが
(もうちょっと何か食べたいな)
と香苗はまだ満足していないようであった
場所を移し次はロールキャベツを食べ始めた
パクパク・・・ ガツガツガツ
香苗の食べる勢いは増していき
数回かんだら飲み込みまた次を口に入れての繰り返しになっていった
それからも・・・ 食べ続け転入生歓迎パーティーは他の生徒も大いに盛り上がっていた

 

数時間後・・・
パーティーは終わり、皆、寮に戻ることとなった
「ケプッ、結構食べちゃった・・・」
部屋に着くと、香苗と渚は口をそろえてそう言った
「ぜったい、カロリーオーバーしてるよね・・・」
食べ終わって今思うと取り返しのつかないことをしてしまったと
反省する二人・・・
だが、今日は食べ疲れたのか、二人ともお風呂に入らず着替えないまま
ベッドに倒れそのまま寝てしまった

 

「ん・・・ あれ? いつの間に寝たんだろう」
そう思って時計を見ると・・・ 日付が変わっていた
「あのあと部屋に着いたらすぐ寝たんだっけ・・・ ん?」
昨日のことを思い出している途中、香苗は違和感を感じた
ゴムで締めていた制服がゴムを少しゆるめないときつく感じるようになっていたのだ
お腹を触ってみると
プニ、プニ♪
と柔らかい感触が戻ってきた・・・

 

「・・・・・・・・。」
香苗がお腹についた肉を触りながら黙って数分後
「・・・うそ・・・」
そうつぶやいた
昨日朝食とパーティーであれだけ食べ、運動もせずにそのまま寝たら
体重は当然増えるだろう
香苗の体重および脂肪は当然ながら増えた
まず、体全体がふっくらした感じがある。
胸も少し膨らんだようにみえるし
手足も昨日と比べて少し太くみえる。
香苗は自分の体の変化に驚き、落胆したが
他の人が見れば香苗の体はかわいらしくふっくらしただけに見える。
同じ部屋で寝ている渚を見ると、同じようにふっくらしていた。
顔が少し丸くなり、むちむちしてきた感じだ。

 

「なんであんなに食べたんだろう・・・?」
自分の体を見ながら、香苗は考えた
こんなに体重が増加するほど食べれば、必ず満腹感に襲われるはずだ
だが、昨日香苗たちは、朝食を食べ、一日通して食べた後、
やっと満足そうな顔をしていた
また、食べているときは時間を忘れるほど一生懸命になっていた

 

「むぅ〜・・・ 食べ物になにかあるのかな?」
そう疑問に思い、思考を巡らしていると
・・・ぐぅぅぅぅ〜
お腹が鳴った。
「・・・まあ、良いかな? お腹もすいたし、先輩を起こして、ご飯食べに行こ。」
さっきまで考え込んでいたのが嘘のように、香苗はあっさりと朝食のことを考え出した
「昨日は、洋食だったから、今日は和食でいこう♪」
朝食のことを考え出すとワクワクしてきたらしい
「せんぱ〜い。朝ご飯食べに行きましょう。」
そう上機嫌に先輩を起こして二人は食堂へ向かった

 

食堂に着くと、すでに多くの生徒が席について朝食をとっていた
しかも、どの生徒を見ても皆身体がふっくらとしている
だが、皆そんなことは気にしないとでも言うように大盛りの朝食を食べている
香苗と渚も自分の食べる分をとって席に着くことにした
席について見てみると・・・ 昨日の倍くらいはある量が机に並んでいた
「ん〜、おいしそうw」
香苗と渚は、当然のようにそれらすべてを平らげていった
昨日までの二人とは思えないような勢いで食べ
また、数回おかわりを繰り返し
・・・また学校まで走っていかないと危険な時間まで食べていた

 

「はぁー、はぁー、、、あっつぅ〜」
「ふぅー、はぁー、、、つ、つかれたぁ〜」
二人は肩で息をしながら、校門の前まで来た
額に汗が少し浮かんでいる。呼吸が落ち着いた二人は校舎に向かった

 

転校してきた生徒は皆まず掲示板にかかれていた教室に向かいその教室内で待機という指示が出ていた
「この学園、転校してきた人は年が違っても同じ学年になるんですね」
「みたいだね・・・ 何か私ダブリみたい」
と渚は、愚痴り、その後もおしゃべりをしていると、先生が来た
「はい、皆さん初めまして。私がこのクラスの担任の家杉昌子(かすぎまさこ)です。これから、頑張っていきましょう」
そう担任、家杉先生は言い皆の出席をとっていった
家杉先生は、スラッとしていて髪を肩まで伸ばしたきれいな先生だ
「えぇと、それじゃあ初めに、この学園の方針を伝えるわね。この学園は、今ここにいる貴女たちみたいな子たちをしっかり育てて世の中に出すのを目的とした学園です」
(案外普通の方針なんだぁ〜・・・)
先生の話を聞いて、香苗はそんなことを思っていた
「それで、、、つまり貴女たちにはしっかり太ってもらいます」
「「「・・・えっ?・・・」」」
クラスのいる全員が声をそろえた
香苗や渚、他の生徒たちも今何を言われたのかすぐには理解できなかった
「ちょ。ちょっと! なんで私たちが太らないといけないんですか!?」
と、ある女生徒が反論した

「・・・嫌なの・・・?」
「い、いやに決まってるじゃない! そんなのおかしいでしょ!?」
「・・・そぅ」

 

家杉先生は、そう言うと、教室内にある電話でどこかに電話をかけた
すると、先生が受話器を置いて少し経った後
数人の先生が、教室に入ってきて、その女の子を取り押さえた
「きゃっ! 、、、な、なにするのぉ!!」
女の子は先生たちに捕まれて、教室を出て行った
「・・・いやっ! はなしてぇ〜〜!・・・・」
声がだんだんと遠のき・・ ・女の子の声は聞こえなくなった
「あの子にはちょっと「罰」を与えます。皆と会えるのは一ヶ月後くらいかな?」
そう家杉先生はしれっと言うと何事もなかったように話を続けた
「・・・ということなので、貴女たちはまるまると太ってくださいねw」

 

・・・一瞬にして私たちの、新しい夢や希望が、絶望へと変わっていった

 

 

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