FGI氏その6 召集編

FGI氏その6 召集編

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『サード・ターゲット』

 

魔王の居る遺跡から遥か北の国。そこは数多くの種族が個々に理由を持って存在している。
普通に暮らす者、他の土地から出てきた者、冒険にやって来た者、商いにやって来た者、旅行に来た者etc・・・ 普通の理由から他人には言えない理由まで、様々である。
その様な場所に犯罪が起きない筈も無く日々ケンカから強盗まで色々な事件が起きるが、意外な事に多数の死者が出るような大きな騒動に発展する事は無い。
それはこの国に存在する自警団のおかげである。
国が出来た当初は種族間の争いが絶えず、日々死者が出ていた。
しかし、他の国から来た『人間』がこの国の惨状を見てこう叫んだ。
「俺よりも長く生きれる種族が俺より早く死ぬなんて馬鹿な話があるか! この国には死にたがりしか居ないのか!!」
その男は国の各地を回り、男が行った先で起きた争いは出来る限り止めて、時には両成敗(無論殺さず、ぶん殴って止めて正座させて説教)し、争いが収まれば次の町に行く。それを繰り返した。
何時しかその男に着いて行く者が現れ男を手伝い始め、国を全て回りきった時には男の後ろは感化された者で溢れかえっていた。性別問わず種族問わず、たくさんの者が着いて来ていた。
男は振り返り言った。「こんだけ居れば各地に自警団がつくれる! ついてきてくれたお前達には悪いが、今度は自分の暮らす村を守ってくれ!」
誰かが言った。「自警団とは何だ?」
男は力強く言った。「『自分の町は自分で守る』と決めた者が集まって出来る物だ! お前らが先導すればきっとまとめる事が出来るはず!」
誰かが叫んだ。「ならば貴方がまとめればいいのではないのか!?」
男は首を振り言った。「俺はまた違う場所に行く! またここに来るときはこの国が平和になった時だ! その時までに平和な国をお前らに、いや、君達『自警団』にお願いする。これは俺の、オリファーからの頼みだ!」
この時男は初めて名乗った。男は以降、『国を導いた男 オリファー』と語り継がれる事になる。
更に誰かが言った。「せめて名前を考えてくれ! 貴方が考えた自警団に、貴方が考えた名前を付けてくれ!」

何故か男は怯み、かなりの間が出来る。沈黙はオリファーの咳払いで切れ、オリファーはヤケ気味に言った。
「一番前の君、名前は!?」
一番前の鳥人族の女性が慌てて言った。「は? は、ハイ! シュラクと言います!」
「じゃあそれでいいや! 自警団の名前は『シュラク団』!! 決定! じゃあ、またいつか会おう!」
一同が唖然としている中、オリファーは逃げる様に走って何処かに行ってしまった。
後にわかった事だが、オリファーのネーミングセンスは常軌を逸脱したダサさだったらしい(本人も自覚しており、深く聞かれると涙するとか・・・)。
そして、この後オリファーがこの国に来る事は無かったが、オリファーが考えた自警団『シュラク団』は今も名を変えずに残り、国で暮らす者に平和と安全をもたらしている。

 

――国の首都『ウーイッグ』の酒場。
真っ昼間から酒を飲んでいた酔っ払いが外で倒れていた。何事かと人が集まってくる。
「オイてメェ〜ら、こっち見てんじゃネ〜ぞ〜?」
人型の爬虫類が立ったのような見た目(ぶっちゃけロマサガの『ゲラ・ハ』とかFFの『バンガ族』っぽい) の酔っ払いがわめいている。見に来た者はああ、またかと帰って行く。
「お前さんね、酒癖悪いなら飲むなって毎回言ってるだろ? 何回目だいこれで?」
「うるへ〜、そんな説教良いから酒持って来いよマスター、たまの休みくらい酒飲ませろってんだ」
「説教臭いのはエルフの特徴でね。今の君には酒は飲ませれないね。代わりにいつもの頼んだから」
エルフ族のマスターがはっきりと言う。
「なんだと?」と爬虫類族の男が立ち上がり言おうとした時、男は後ろから肩を叩かれた。男は振り返る。
「なんd「『お休みなさい』」
突然男が糸が切れた様に倒れる。男からは規則正しい寝息が聞えだした。
「・・・毎回すみませんね。自警団のお二人も忙しいでしょうに・・・」
「いえ、私達自警団は町で暮らす方々を守り助けるのが役目。これも人助けの内ですよ」
「(こくり)」
マスターの前には自警団の証を胸につけた巨人族と翼人族(鳥人とはまた違い、人間の体+羽が翼人。完璧鳥っぽい、『ダイの大冒険』のガルダンディみたいなのが鳥人)がいた。どちらも女性である。
「また何かあればお呼び下さい。すぐに来ますからね。では」

「(ペコリ)」
翼人の女性が優雅な振る舞いで立ち去り、何も言わず礼だけした巨人族の女性が翼人の後ろに付いていった。
マスターは礼を返し、爆睡している男を店の中に連れて戻った。

 

「ケイトさん、あの人は何故ああなると知っているのに毎回お酒を飲むのでしょうか? 私には分かりません」
翼人種の女性、コニーは横を歩いている巨人族の女性、ケイトを見上げて聞いた。
コニーの身長では見上げるか翔ぶかしないとケイトの顔が見えない。
「・・・酒は好む者にとっては命の水。我慢出来ないのだろう・・・」
「そう言う物なのですか・・・ お酒を飲まない私には分かりません」
ケイトは人間年齢23歳、コニーは人間年齢15歳、別に『お酒は20を過ぎてから』なんて法は無いが酒に弱い種である翼人種には酒の話など分かるはずもない。
「・・・コニーは飲んだ事が無いのか?」
「一度ありますが、頭がクラクラして感覚が狂ってしまい2日ほど上手く翔べませんでした・・・」
ちなみにその時飲んだ量は缶ビール一口である。
「・・・あの味が良い者も居るのだ、あまり酒を嫌悪するものでは無いぞ・・・」
「ええ、もちろんわかってます。さあ、このまま見回りをしましょう」
「・・・了解だ、コニー団長」
「あの、ケイトさん・・・ 団長って言うの止めて下さい、長い付き合いではありませんか。普段通り『コニー』でよろしいですよ?」
「・・・すまなかった」

 

少し彼女達について説明しよう。
コニーもケイトも先程長々と説明した自警団、『シュラク団』のメンバーであり、コニーはその『ウーイッグ第4支部』(派出所見たいな物)の団長である。
と言っても第4支部は出来立てであり、団員は彼女達2名だけだが。
ケイトもコニーも元は『第1支部』(その土地の本局見たいな物)におり、年齢は違うが3年ほど前に同期で入団して以来ずっと二人はコンビで仕事をしていた。
入団当初から期待の新人と呼ばれ、コニーは翼人種特有の飛行能力に加えサポート魔法(強化、弱化、状態異常他)と弓の扱いに優れ、的確かつ見事なアシストを。
ケイトは巨人族特有の運動能力に加え攻撃魔法(足止め程度から撃退まで)と巨人族秘伝の身体の大きさを変える魔法が扱え、『名コンビ』と言われていた。
(余談だが両名は見た目的にも人気で、驚異的な胸(コニー曰く「翔ぶときに邪魔になります」)と抜群のスタイル、そして性格も良いコニー。巨人族故の静かさと体の大きさは置いといて、他の巨人族団員の中でもトップクラスのダイナマイトボディは男性陣の的であった。)
その才の為か新しく出来た第4支部の団長に任命されたが、今でも『団長としての威厳』よりも『町を守る使命』を優先し、普通団長がわざわざ出ない事にも率先して出動するため町の人からの人気も高い。

 

出会う人に会釈をして歩いていたケイトとコニーは突然立ち止まった。
「・・・コニー、気付いてるか? この妖しさを・・・」
「ええ、何か先の路地から強い魔力を感じますね」
一般人は魔力を感じる事は出来ないが、先にある路地から感じる魔力は道を歩く通行人が気になって(それが何か分からない為ちょっと気にするだけだが)振り向くほど強い魔力を発している。
「・・・相当な魔力だな。これほどの魔力を出して何をするつもりだ・・・?」
「分かりませんが、魔力には何やらよくわからない妖しさを感じます。決して良い物では無いでしょう。行きましょう、ケイト」
「・・・ああ」
二人の顔は既に町の人に挨拶をしていた優しそうな顔では無く、犯罪者を前にした時の顔であった。
人が並んで入る事が出来ない様な日の当たらない路地に近付き、入る。
「(ここは私には狭いな) ・・・誰も居ないようだな、あるのは魔法陣だけか・・・」
二人の前には見た事の無い術式で書かれた魔法陣があるだけだった。
妖しい魔力はこの魔法陣から発生している。コニーは魔法陣に近付き調べ始めた。
ケイトも(狭いため)魔法で体のサイズをコニーと同じ位にしてから近付く。
「・・・私には効果の検討も付かんな・・・ コニー、分かるか?」
「いえ、何でしょう・・・ 全く見たことがありません。一体何の魔法でしょうか?」
普通魔法陣は大きな魔法を使う時に使われ、先程のコニーの魔法の様に簡単な物には使われない。

さらに調べようと二人は魔法陣を覗き込んだ。

 

『やっと来てくれたね。2人は流石に転送がめんどくさくてね、釣られてくれてありがとう。お礼に私が楽しいゲームに参加させてあげよう!』

 

突然の声と共に二人の体が発光し始めた。
「・・・!?」
「しまった、罠・・・」
発光した二人の体はそのまま光の球の様になり魔法陣に吸い込まれる。
完全に球が魔法陣に吸い込まれた後、魔法陣は人知れず消えて行った。

 

今日もウーイッグは何事も無いかの様に平和である。
続く。

 

―― 『コニー』を三人目の参加者に認定しました、初期パラメーターを記憶します ――

 

身長 174cm
体重 58Kg
B 90cm
W 58cm
H 86cm

 

状態 元気。
肉付き ボンキュッボンのバインバイン(同部隊の男談)。カップサイズはE。
本人は翔ぶときや動く時邪魔なので基本はサラシで押さえており、彼女のサラシ無し写真は部隊内で密かに高値で取引されている。
追記 そもそも翼人は翔ぶ種族の為太りにくい体になっており、食べても太りにくい。
更に彼女は少食である。
見た目 背中に羽穴が開いたレオタードの様な服。頭にはいわゆる羽飾り。
個人的に服装は『聖剣伝説3のリース』をイメージして考えている。
―― 『ケイト』を4人目の参加者に認定しました、初期パラメーターを記憶します ――

 

身長 350cmまでなら自由(基本は213)
体重 180Kgまで(それ以上は無駄の為)なら自由(基本は85)
B 200cmまでなら自由(基本は130)
W 150cmまでなら自由(基本は90)
H 180cmまでなら自由(基本は128)

 

状態 元気。体型変化中。
肉付き 現在は細身で胸もペッタンコで身長は170くらい。普段はいわゆるグラマー体型。
身長もデカイが胸もデカイ。『デカァァァい、説明不要!』(同部隊の男談)。
本人は気にしてない、と言うか気付いてない。
追記 実は巨人族の中では小柄な方。そして魔法より力の巨人族の中でも珍しい魔法戦士。
体型も変えれる為気にしてないが、彼女は規則正しい生活をしてる為太る事はおそらく無い。
見た目 体型変化の時ついでに服も変える(装備変更の魔法。
特殊な空間に装備を用意しておき瞬時に変える、変身見たいな物)ので様々。
今は格闘家の胴着の様な服。
――以上、保存完了しました。もう少し詳しい情報は わっふるわっふる と打ち込んで下さい――

 

 

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