710氏その2
#読者参加型
/二階・遊戯室を探す
「うー… ここも、さがしたよね…?」
カポ、カポ、と… 暗闇の包まれた洋館の中を、ランジェは不安げに歩く。
部屋の前に立ち止まっては確認するように中を覗きながら…
そして、一部屋確認するごとに乳房を持ち上げ、母乳を飲んで。
口元は母乳で白く、ひげのように汚れ… 身体を母乳で多少浮腫ませながら、体を揺らし…
幼児化した精神に唯一残っている、少年を探す、と言う事を繰り返した。
「ん…っ、じゅる…♪ はむ、ぅ… ん… ぁ…?」
そうして、かれこれ10回は越えただろうか。
母乳を吸いながら快楽に溺れるランジェの瞳に、見覚えのない扉が映る。
黒と金で彩られたその扉は埃に塗れながらも、鈍く光り…
無意識のうちにランジェはドアノブに手をかけて… 開いてしまっていた。
ガチャ、という軽い音と共に扉は開き… ランジェの目に、薄暗く、
所々に穴の開いた台が打ち捨てられている部屋の真ん中で座り込む影が映る。
それはランジェの姿を確認すると同時に立ちあがり…
そして、ランジェを迎える様に、恭しく、上品にお辞儀をして見せた。
「お待ちしておりました、ランジェ様… ようこそ、プレイルームへ」
「ぷれい… るー、ム…?」
ぼんやりとしていたランジェの思考が、次第にはっきりとし始めて…
そして、ランジェはハッとした様子で周囲を見渡す。
何故自分が此処に入ったのかが理解できない、と言うかのように表情には焦りが混じって…
そして、そんなランジェの様子を気にする事もなく、人影は言葉をつづけた。
「此処では代価を払う事で何かを得る事が出来ます。例えば貴女の年齢、肉体、種族…
それに知性… それらを、等価の代償を支払う事によって得る事が出来るのです。
…因みにランジェ様の知能は説明を理解して頂く為に、僭越ながら一時的に
元に戻させて頂きました」
「…お前も、エヴァンジェの手先なのか?」
淡々と説明を続ける人影に、ランジェは鋭い目線でそう問いかける。
何しろ今までが今までなのだ…これもまた罠であると考えるのは、至極当然の事だろう。
「はい… 私はエヴァンジェ様の使い魔、バランサーと申します。
今回はランジェ様にも機会を与えるようにと、エヴァンジェ様から命令されました」
「あのエヴァンジェが機会… なっ!?」
そうランジェが問い返した瞬間、人影… バランサーに月明かりが当たり、その姿が映し出された。
そこに映し出されたのは、見間違える筈もない… ランジェ自身の姿だったのである。
しかも、今のランジェではなく… 本来の、ランジェの姿。
つまりは、巨人族の戦士として、胸を張れた頃のランジェの姿だったのだ。
しかしその表情は人形のように無表情で… それが、ランジェではないと言う事を示していた。
「その姿は…」
「ランジェ様が今までに失ったモノ、で御座います。衣類、武器、体型、巨人族である事…
そして… 知性と戦闘技術」
淡々と読み上げるバランサーの言葉に、ランジェの表情が陰る。
自分が余りに多くの物を失ってしまっている事を改めて理解したのか、
ランジェは俯きながら… 拳を握り締めた。
「…機会と言ったな… 私は如何すれば良い?」
「私から取り戻したい物をお選び下さい。私はその代価を今のランジェ様から貰い、
その代りに取り戻したい物をお与えします。
無論、代価となるものが無い場合は与える事は出来ませんが…」
バランサーの言葉に、ランジェは驚いたように… そして、考え込むように俯く。
つまりは、何かを取り戻せば何かを失うと言う事。
それは… 今目の前にある全てを、取り戻せるわけではないと言う事を示していた。
自分のものであったにも関わらず、代価を払わなければならないという現状に
ランジェは苦虫をつぶしたような顔をしながら… ゆっくりと、口を開く。
「…では… 先ずは、巨人族である事を取り戻したい」
「巨人族である事、ですか… 残念ですが、完全には戻しかねます。
5割前後になってしまいますが、それでも宜しければ」
ランジェはバランサーの言葉に小さくため息を吐いた。
…種族を完全に取り戻すことさえできない、
今の自分の価値の無さを見せつけられたような気がして、
ランジェは泣きそうになる自分を抑えながら… そうして、言葉をつづけた。
「…それでも、構わない」
「判りました… それでは、五割だけ巨人族へお戻しします。代価として、ランジェ様からは…
清潔さを頂きましょう」
「清潔さ…?」
バランサーの言葉に、ランジェは訝しむように呟き…
そして、その質問に答える事もなく、ランジェの身体が変化し始めた。
蹄だった足は徐々に人の形を取り戻し、体毛に覆われていた太腿は人のそれに戻り。
生えていた二本の角は髪に隠れ… 鼻輪は小さく、指輪程度の大きさになって…
そうして、そこで変化が止まる。
結局戻ったのは下半身と角だけで… 巨大な乳房と、尻尾だけはしっかりと残ってしまっていた。
尻尾と乳房に辟易したように… しかし、人らしさを取り戻した身体に息を付くランジェ。
しかし、その次の瞬間… ランジェは、体が熱くなるのを感じた。
特に何をしている訳でもないのに、額から汗が滲み… それどころか、腕からも、足からも…
体中から、汗が滲みだす様に溢れ始めたのだ。
気付けば、目の前のバランサーの姿は下半身が獣となった…
まるで悪魔のような、ランジェの姿になっていた。
「え… な、何…っ、何だ、これは…!?」
「代価の徴収を完了しました… 文字通り、清潔さを徴収したのです。
ランジェ様には体臭の悪化と、多汗体質になっていただきました」
「な…っ、そんな…」
バランサーの言葉に、ランジェは思わず自分の身体を匂いを嗅ぎ… 思わず、くらりとした。
ツンとしたその匂いは自分の臭いとは思えず…
さらに汗まで混じり、何とも言い難い匂いとなっていて。
自分の体臭に、どこか絶望するように青ざめるランジェに、バランサーは問いかけた。
「次はどうなさいますか… 此処で中断する事も可能ですが」
「…っ、ぅ… まだ、だ… 今度は、知性を… 戦闘技術を、取り戻したい」
次第に汗が服にもしみ込み始め、全身にフリルが張り付くようになりながらも、
ランジェはそう言って。
その言葉にバランサーは暫し考え込むようにすると、口を開いた。
「…畏まりました、知性と戦闘技術、全てをお返しいたします。
代価としてランジェ様の年齢を徴収させて頂きます」
「年齢… 待て、やはり取り消…っ!!」
ランジェのその言葉を遮る様に、バランサーはランジェを睨む。
バランサーと視線が合った瞬間、ランジェの頭の中に今まで培ってきた戦いの技術が蘇り…
そして、忘れていた一般常識が蘇った。ランジェはそれに思わず表情をほころばせるが…
続いて起きた変化に、ランジェは声にならない悲鳴を上げる。
自分と同じ身長だった筈のバランサーが、次第にランジェよりも大きく…
否、ランジェが縮み始めたのだ。
頭一つ分小さくなり、胸元辺りまで縮み… それでも尚、止まる事はなく。
そうして、バランサーの腰辺りまで視線が下がると、漸く変化が終わった。
「…代価の徴収を完了します。ランジェ様から13年分の成長を徴収させて頂きました」
「あ… あ、あぁ…っ」
バランサーを見上げるランジェが、言葉にならないと言ったように、言葉を吐く。
13年、と言う事はつまりはランジェの人生の半分以上を奪われた、と言う事。
一時は元に戻っていたランジェの身長は、今までにない程に縮み… そして、
全身に纏わりつく肉は変わる事が無く、所々に汗が溜まり、水たまりのようになっていて。
手はまるでクリームパンのように、ぷくぷくと丸くなり… その姿は、まるで幼児を思わせた。
「次は何が良いですか? もし何もないなら、これで終わりですけど」
知性を返したからか、バランサーは若干口調を柔らかな物に変えながら、膝を屈め、
ランジェと視線を合わせながら問いかける。
絶望に塗れたランジェは言葉を失いながらも… 再び、口を開いた。
「…武器を…武器を、返してくれ…」
「武器…これですか、少し待っててくださいね?」
ランジェの言葉にバランサーはそう呟き、考え込む。
少なくとも武器ならば、代償も少ない筈…
そう考えたのか、ランジェは不安げになりながらも、バランサーを見上げて。
そうして、バランサーは目を開くと… 困ったような表情を見せた。
「…残念ですが、もうランジェ様には払える物が無いみたいですね。
もしそれでも、と言うのならばペナルティを負ってもらいますが… それでも構いませんか?」
「ペナルティ… それは、代価と同じと考えて、良いのか?」
「はい、代価の代わりと考えていただければ大丈夫です」
ランジェは暫し考え込むようにしながら… 意を決したように、口を開いた。
どの道武器が無ければ、少年を救う事は難しいのだ。
何より、武器程度の代償ならばペナルティも大した事はない筈… そう考えて。
「…判った、それでも構わない」
「了解しました、それではお返ししましょう… ペナルティと、同時に…」
そう言いながら、バランサーはランジェの前に… ランジェが愛用していた両手斧を置いた。
それと同時に降りかかるであろうペナルティに、ランジェは堅く目を瞑り…
そして、予想外の変化に、小さく悲鳴を漏らす。
ミチミチと、音を立てながらランジェの身体は横に広がり…
唯でさえ突き出していた腹は更に突き出して。
それと同時に、ランジェの顔は…鼻が上向きに吊りあがり始め…
更に、鼻の穴が広がり… 顔の前に、突きだす様になってしまったのだ。
「ん、ご… ぷぎぃ…っ、な、何だこれは…っ!?」
「ペナルティの付加を完了しました。ランジェ様に、豚という種族を付け加えました…
愛用の武器、と言うのが響きましたね」
バランサーは冷静に、当然の如くそう言い放ち… それと同時に、姿を、煙のように消して。
後に残されたのは、全身に汗をかきながら、無様な豚面を晒し…
絶望に膝を付く、ランジェの姿だけだった。
/ステータス変化
・パルヴァ=ランジェ(種族・牛人族)
年齢:25歳
身長:215cm
体重:197kg
3サイズ:190・187・200
装備:呪いのフリルドレス・紙オムツ・カウベル・ミノタウロスの鼻輪
備考:知性が幼稚園児〜小学生程度まで退行。
快楽を耐える、という発想さえなくなり、母乳中毒度が著しく上昇。
知性の退行に伴い、戦闘技術の全てを忘れてしまった。
↓
・パルヴァ=ランジェ(種族・牛50%・豚30%・巨人族20%)
年齢:12歳
身長:140cm
体重:107kg
3サイズ:130・147・150
装備:呪いのフリルドレス・紙オムツ・カウベル・ミノタウロスの鼻輪(ミニ)・両手斧
備考:多汗体質+体臭が悪臭化。
母乳体質は変わる事はなく、母乳中毒も継続。
種族が混じり合った結果、力だけは元の状態と同等になるが、機敏さは限りなく0に。
/選択肢・最後の一つ前・方向性指定
A:愛玩動物化
B:家畜化
C:異形化
D:性奴隷化