/第3章・vs破滅の幼子
「ぜぇ、は…ぁ…っ、く…っ」
ドスン、ドスン、という音が本が山積みにされている部屋に響く。
余りの自重に時折立ち止まりながら、アリシアは…
全身をたっぷんたっぷんと波打たせながら、一歩一歩、前に進んでいた。
今までに体験した事の無い自重に辟易としながらも、それでも使命感に燃えて…
諦める事はせずに。
何時まで経っても先の見えない、本が山積みになった部屋を進み続けて…
そして、唐突に視界が光に包まれたかと思うと、部屋の様子が一変した。
黄色やピンクの星に彩られた壁、所狭しと置かれた玩具に…
そして、部屋の真ん中には、その玩具で遊んでいる、余りに丸々とした…
否、今のアリシアにはそんな事は言えないが… 子供がいた。
「…あー、やっときたんだぁ♪ いらっちゃいましぇ、けんのしぇいじょしゃん…
わたちはけーろんっていいましゅ、よろちくね♪」
「はぁ、はぁ…っ、はぁ… これは… なんの、冗談だ…?」
アリシアは、目の前の子供… ケイロンを見ながら、荒く息を吐いた。
…今までのヴァルナ、リリンは圧倒的な力を感じられたが、今目の前に居るケイロンからは何一つ、欠片も力を感じられない。
魔力もなく、警戒さえしていないその姿は、正しく子供その物で…
アリシアは剣を構える事も出来ず。
そんなアリシアを見ながら、ケイロンは無邪気に笑い、そして玩具を片手に口を開いた。
「それじゃあ、なにちてあそびましゅ? おままごと? おにごっごでもいいでしゅよ?」
「…悪い、が… 遊んでる、暇はないんだ… 此処を、通してくれ…」
「だーめ、わたちとあしょんでくれなきゃとーちましぇんよ?」
本当に子供と話している気分になり、アリシアは目の前に居るのが
魔王の部下であるにもかかわらず、毒気を抜かれてしまう。
どすん、とその場に尻餅をつくと… 頭を抱えて。
「…判った、それじゃあ御飯事に付き合って上げるから… そうしたら通してくれ、な?」
「わぁい、それじゃあいちゅもはわたちがあかたんやくだからぁ…
きょうはぁ、わたちがおかーさんね♪ ありしあしゃんはぁ… 私の、子供役…♪」
「え… な、何だ、これは…っ」
仕方ないと言った様子でアリシアがそう言うと、ケイロンは嬉しそうにはしゃぎ…
そして、唐突に子供っぽさのまるで無い口調でそう言うと…
アリシアの前で、ケイロンの身体が唐突に大きくなり始めた。
ケイロンの来ていた幼児服も見る見る内にドレスに代わり、そして…
アリシアが見上げなければならない程に、ケイロンは大きくなり。
「ふふっ、可愛いですよ、アリシアちゃん…♪」
「え… あ… う、嘘っ、何でこんな…っ!?」
ケイロンが、ひょいっと軽くアリシアを抱き上げると…
その瞬間、ようやくアリシアは自分の身に起きた異変に気が付いた。
アリシアの身体は、いつの間にか… 先程のケイロンと同じような、
子供のそれに代わってしまっていたのである。
否、寧ろケイロンよりも太く、丸々とした子供の姿に。
手足も当然短くなり、必死に抵抗しようとするが、じたばたとしか出来ず…
その度に、ケイロンの手の中で身体がたぷんたぷんと弾んでしまい。
「は、はなせ…っ、私にいったいなにをしたっ!?」
「言ったでしょう? アリシアちゃんは私の子供役なんです… ふふっ、暴れちゃって…
お腹がすいたのかな〜?」
「くっ、ふざけるな…っ、んぶぅっ!?」
ケイロンの言葉に毒づくアリシアだが… そんなアリシアに、
ケイロンはドレスをはだけて見せると、丸々とした身体の中でも更に大きな乳房を晒して。
そして、アリシアの顔を無理やり乳房に押し当てると…乳首を、
アリシアの口にねじ込んだのである。
アリシアは吐きだそうとするが、ケイロンの力に逆らえずに、
しっかりと乳首を咥えこまされてしまい。
次の瞬間、口の中に溢れる甘ったるい液体に目を白黒させた。
「んぶ…っ、んぐっ、あ、ぶ…っ!?」
「ふふ…っ、ほら、ママのおっぱい美味しいでちゅか〜? クスクス…」
口内に流し込まれる甘ったるい液体は、次第に量を増し… 苦しくなったアリシアは、
口の端から零しながらも、頬を精一杯膨らませて… そしてとうとう堪え切れなくなったのか、
ゴクン、と飲んでしまう。
まるで体中に沁み渡るような、甘美な味のそれは… アリシアの身体を瞬く間に支配し。
心では否定しようとしても、体は勝手にそれを欲してしまい、じゅるっ、じゅるるぅっ、と
はしたない音を立てながら、アリシアは必死になってケイロンの母乳を吸い…
そして、乳房にしがみつくように。
「(何、で… 身体が、勝手に… あぁ… でも… おい、しい… おかしい、のに… こんな、事…)」
「ほらほら、もっと一杯… アリシアちゃんが満足するまで、飲んでいいでちゅからね〜♪」
ケイロンはそう言いながら、アリシアの頭を抱える様にして、自分の腹にアリシアを乗せ…
乳房に、頭を埋めさせる。
アリシアは夢中になって母乳を啜り… そんなアリシアの身体は次第に下半身を中心に膨れ上がり。
尻肉はたっぷりと肉が付き、それに伴い手足も肉に埋もれ、短くなっていって。
そんなアリシアをクスクスと笑いながら、ケイロンは見つめて… 唐突に、
アリシアが身体を震わせたのを見ると、ケイロンは可笑しそうに、声をあげて笑いだした。
「ぷぷ…っ、剣の聖女さんはお漏らしさんだったんでちゅねぇ?
ママのおっぱい吸いながらお漏らししちゃうなんて… 恥ずかしくないんでちゅか〜?」
「ん、ふぁ… あ、あぁぁ…っ」
アリシアはそこで初めて、自分が粗相した事に気が付くが…
まるで、本当に子供に戻ってしまったかのように、失禁を止める事は出来ず。
ケイロンのドレスを汚し、濡らすと… ようやく止まったのか、もう一度フルフルと体を震わせて。
ケイロンはアリシアをベッドの上に卸すと… ドレスの汚れた部分を、
アリシアに見せる様に抓んでみせた。
「あーあ、ママのドレス汚れちゃいましたねぇ…♪ ふふっ、剣の聖女と呼ばれた人が、
お漏らしなんて… ああ、それともこれが私への攻撃だったりします?」
「う…ぁ、ぅ… う、煩い… うるさい、だまれっ!!」
アリシアは自分がしてしまった事と、そしてそれを見せつけられて耳まで赤く染めて。
否定するように顔を左右に振るも、その度に全身がタプンタプンと波打ってしまい、
その姿は滑稽でしかなく。
「まあ… お漏らししちゃう様な人には、この格好がお似合いかもしれませんね?」
「え… な、何を…っ!?」
そう言うと、ケイロンはパキンと指を鳴らし…
その瞬間、アリシアの身体はふわっと、何かに包まれた。
首には大きな涎かけをかけられ、体には子供が着るような、フリフリとした服を着せられて…
そして、下半身はモコモコとした何かに包まれていて。
それが何か理解すると…途端に、アリシアは顔を蒼褪めさせる。
「あ… あ、ぁ…っ、これ、まさか…」
「そうでちゅよー、お漏らししちゃうようなアリシアちゃんには
オムツが無いと駄目でちゅからね♪」
「ふ…ふざけるな! くそっ、こんな格好…っ!!」
そう言いながら、アリシアは服を脱ぎ捨てようとして…
しかし、そこで初めて自分が変わり果ててしまった事を、本当の意味で理解した。
短い腕では下半身はおろか、腹部にも届かず。
何とか届かせようと、体を曲げようとするが… 今のアリシアは腹筋さえも出来ずに。
それどころか、自分一人では起き上がることさえできないようになってしまっており。
そんな現状を理解したくないと言うかのように、アリシアは必死になって服を脱ごうと…
身体を弾ませ、ベッドを揺らす事を繰り返していた。
「クスクス… でも似合ってますよ、アリシアちゃん♪
ああ、そうだ… もうアリシアちゃんにはこんな危なっかしいのは必要ないでちゅよね?」
「そ、それは私の剣… 返せ、返してくれ!!」
「はいはい、今返してあげまちゅからね〜…」
ケイロンはそう言いながら、アリシアの剣を軽く振るったかと思うと…
振るう度に、アリシアの剣は小さく、丸いモノへと変わっていって。
刀身は丸く、金属から柔らかいビニールに変わっていき、柄も丸く柔らかいモノに変わり果てて。
そして… 名剣と言っても遜色の無かったアリシアの剣は、
全長が20cm程度のただの玩具に変わり果ててしまった。
その玩具をアリシアに渡すと… アリシアは、絶望したかのような表情で、口をパクパクとさせて。
「…ぁ… あ、ぁ… 私の… 私の、剣が…」
「ふふっ、今のアリシアちゃんにはそれがお似合いでちゅね♪
それじゃあ… ほら… また、たっぷりママのおっぱいを飲んで… ね?」
「い、嫌だ…っ、やめろ、やめ…っ、やめてくれえぇぇぇぇ…っ!!」
そして、再びケイロンに抱きかかえられ、腹の上に乗せられるようになると…
アリシアは必死に手足をばたつかせて抵抗するが、ケイロンは全く動じる事はなく。
再び、ケイロンの乳房に顔を押し付けられると… 今度は、アリシアは我慢する事が出来ずに、自分から乳房にむしゃぶりついて。
じゅる、じゅるるぅっ、と音を立てながら夢中になって母乳を啜り…
そんなアリシアの頭を、ケイロンは優しく撫でて。
ポン、ポン、と体を撫でられると、アリシアの意識は次第に薄らいでいってしまい。
下半身が暖かくなるのを感じながら、アリシアはゆっくりと意識を手放した。
「…う…?」
…そうして、暫くした後。
アリシアは静かになった部屋の真ん中で目を覚ます。
周りには相変わらず玩具が並んでいたが… 気付けば、
視点はこの部屋に入る時と同じ物に戻っており。
ただ、体は…主 に下半身を中心に、よりでっぷりとしたものへと変わってしまっていて。
口元から漂うミルク臭さに、アリシアは先程までの事が現実だったのだと、顔を真っ赤に染めた。
アリシアの隣には、スヤスヤと眠るケイロンの姿があり…
それを見て、アリシアは怒りに駆られそうになる。
だが、それ以上に… 何故か、あれほどの目にあわされたにも関わらず、
ケイロンに手を下す気にはなれず。
「…先に、進もう…ぁ…」
そう言って、じたばたしながら起き上ると… 下半身に感じる暖かさに、
アリシアは思わず声を漏らした。
…そして、フルフルと体を震わせると、アリシアは顔を真っ赤に染めて。
しかし着せられたままの… 今の身体に合うように作り直された服は、自分では脱ぐ事も出来ず。
もどかしそうに身体を揺らしながら、玩具になってしまった剣を片手に、
アリシアは一歩一歩前へと歩きだした。
(ステータス変化)
名前:アリシア・キール
性別:女性
年齢:23歳(実年齢は不詳)
身長:172cm
体重:214kg
3サイズ:124/164/198
備考:
下半身を中心に太ってしまい、その姿はさながら鏡餅のよう。
脚も腕も肉に埋もれ、閉じる事が出来なくなっており、鈍重に動くことしか出来なくなった。
剣も失い、体はフリフリとした恥ずかしい服に包まれていて。
尿意も我慢する事が出来なくなっており、気付けば漏らしてしまうようになってしまっている。