突発性肥満化彼女
#読者参加型
「さてと、これでトラップは設置完了じゃ」
喜一が操作しているパソコンの画面には、研究所内部の見取り図が表示されている。
それぞれの部屋にはすでに侵入者撃退用トラップが仕込まれており、
誰かが中に入ると作動するように設定されている。
高槻達は研究所の2F奥にある応接室におり、そこで各部屋の様子を
監視カメラで見ることができるようになっているのだ。
「じいちゃん、1週間でできる予定だったのに1か月以上かかっていなかったか?」
「照馬よ。メタ発言はなしじゃ。文句なら遅筆の作者に言え。それより、組織からの刺客は今晩にも来るはずじゃったな、宇津木くん?」
「は…はい、そうです」
「あ、きたわ!」高槻が玄関の様子を映しているモニターを指さした。
イリーナは研究所の外の茂みに潜み、しばしの間目を閉じていた。
任務の前に必ず行う、儀式のようなものだった。
24歳になるこの年まで、幾多の戦場をこの鍛え抜いた鋼の体で生き抜いていた。
己には絶対の自信を持っている。
細身ながらみっしりと良質の筋肉に覆われた四肢は、まるで豹のごとく獲物を狩る。
三白眼気味に構えた青い瞳に抜けるような白い肌から、
『氷の女』と下っ端どもから恐れられていることも心地よい。
役立たずの下級構成員一人始末するくらい、朝飯前。
イリーナは静かに目を開くと、研究所の正面扉に向かって駆けた。
玄関の鍵をやすやすとピッキングし、侵入する。
さて、標的である宇津木かおりはどこにいるのか?
現在地:研究所1F 玄関
ステータス: 175cm 62kg B88 W75 H80
選択肢(イリーナが向かう先)
A 実験室(肥育薬のトラップ、体重変化)
B 書庫(不思議な本のトラップ、容姿変化+体重変化)
C 地下室(ガス室のトラップ、身長変化+体重変化)
D 台所(食べ物地獄のトラップ、体重変化+精神に影響(小))
E 2Fへ続く階段(最終目的地(応接室)に近づく)