行方不明の加奈さん

行方不明の加奈さん

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-7-

 

あれから一ヶ月が経った。

 

時折、他に入居してる同世代の子に会ったり、肥大前の訓練を行なうコーチに聞いてわかったこと
だが、どうやら500kg以上太る予定がある人間と言うのは数年に一度でるかでないかの逸材らしい、
凄く借金がある人は大抵200~250kg太って、御用達の場所で働いてお金を返済するというプランを
皆立てていた。私は私でそれを聞いてむしろ後悔せず安堵した。
それだけ希少価値が高くなるなら保護も手厚くなるはずだからだ。

 

この一ヶ月間の訓練は、太った時の立ち方や、ベストなお尻の動かし方やお腹の良い垂らし方、
私生活の問題点を学んだりした
実際に肥大した人が来てくれた方がわかりやすかったが、精神面的にあまり太らされる方は
強制肥大した人と合わない方が良いだろうという判断なのらしい
ただ太ったあとのリハビリでは肥大した女性も実際にコーチとして付き添ってリハビリする。

 

運動面では足を大股で開けて、走ったり歩いたりする訓練や腹筋背筋を主にした運動だった。
残りはプールで歩いたり泳ぐ事を一日中行なった。
どの運動も共通して腹筋と背筋を除けば、肥大後もできる動作なので、
精神的にも肉体的にも動作として先に慣らすということだった。

 

他に気付いた事と言えばなるべく入居者同士は別時間行動をとるように時間配置されるらしく
中々会う事が無い。特に肥大化した人達とは施設の利用時間が完全に異なっているようだ。
後は施設の廊下には全て手すりがついており階段も全てエレベーターが横についていて尚かつ
でかく、トイレも自分が小人かと錯覚するほどでかい
肥大後の生活を考え見れば徹底したバリアフリーが施されていた。

 

 

訓練のおかげで大分体も引き締まり、健康面では入居前よりかなり良くなった。
しかしそれも明日に激変する。
明日が私の太る日なのだ
今の体重が45kgなのでそこに510kg。約13倍の体重が加算されるのだ。
明日は聞いた所によると会社の重役が見に来るらしい、それだけ強烈な肥満化となるのだろう。

 

「覚悟はもうきめたんだけどなぁ」
目の前の全面鏡でまじまじと自分の体を見つめてつぶやく。

 

「でもこれが私が私として選んだ選択なんだもの…太ろう…」

 

 

-8-

 

当日私は、空間が広く床がやわらかい素材でできている部屋に移された。
目の前にはおそらくマジックミラーでできていると思われる鏡が配置されていた

 

「これから肥大用の薬剤を注入しますが、1分もしないうちに効果が現れてくるはずです。
 先程注入した皮膚を伸ばしやすくやわらかくする液剤のおかげで皮膚が伸びても痛くは
 ならないので、その他の部位に関しましてもひっぱられる感触はあっても痛みは感じないと
 思いますのでそこの部分は心配しないでくださいね」

 

「は、はい」
「あと、なるべく限界まで立って欲しいとのことでぎりぎりまで立って頂けるようお願いします。
 おもいきり尻餅をついても平気な構造の床なので限界が来たら座るというよりは…
 まぁなんですが、倒れてください」

 

「ぁ、はい」

 

「ちょっとチクッとしますからね〜」
針が付いているチューブは壁に繋がっていておそらく向こう側の部屋にタンクか何かあるんだと
思った

 

チューブを腕に固定したとたん職員はそそくさと退出し裸の私1人だけがこの空間に残された。

 

 

-9-

 

「きっ、きたっ」

 

昨日までは多少はくびれていたウェストにむちむちと脂肪がついていた、
お腹が少しづつだがぽっこりとかわいらしくだが出始め
これから巨大になる予定のお腹周りを支えんとするばかりに太ももの幅もさっきより一回り程
大きいお尻も触ってみると球体上にでかくなりつつあるのがわかった。

 

(うう…ちょっぴりとだけど大きなってきてる)

 

「現在55kg」
機械のアナウンスが響いた

 

肥大から5分後

 

「よ、よいしょっとっ」
少しバランスが崩れそうになったので体の向きを立て直す
すでに太ももには隙間も無くみっちりと脂肪で埋まりはじめている。
お尻も先程に比べれば二倍程は膨れ少し腰の肉を圧迫しはじめていた
お腹は、ぎりぎり陰部を隠さないほどに垂れつつも前々と成長しており、触ると薬の影響だろうか
凄くもちもち仕始めていた
胸はサッカーボール程に大きくなり、爆乳と言っても良いぐらいだ。
張りもあってまだ全然形は保っている
顔は少し気になるがうっすらと二重顎が形成されはじめていた

 

(なんだか太る速度が早くなってきてるっ…!)

 

「現在98kg」
(あと、もう少しで100kg、いやだぁ)

 

肥大から15分後

 

「はぁっ、はぁっ」
顔にでっぷりと肉がついたのが感覚でもわかるし鏡でもわかる。目が肉で圧迫されはじめていた。
顎は完全に二重顎になり首も顎と頬が一緒になろうとするのが感覚でわかった。
二の腕は胸のラインまで垂れ下がり、腕の動きを阻害しはじめていた。
そんな腕でお尻を触ってみると横へ横へよ弾力を保ったまま膨れ上がるのがわかった
胸は既に垂れ下がりつつあった。
大きな胸なんだけどなんだかスライムのようになってきたような…
そんな胸を頑張って押し上げるお腹は大きなおへそを垂らしながらも前々とずぶずぶとでかく
なりつつあった
足は言う間もなく大きい、さっきからはもう足を少しずつ開けなければ立つが
厳しくなってきてしまった
「ん〜っ、お、重いっ」
またお尻が重くなった、どんどん垂れはじめてきて重くなっていた

 

 

-10-

 

「現在212kg」
(あ、あと半分と少しっ)

 

肥大から30分
「も、もう太らせないでぇーっ、うぅぅ…」
鏡に映るその姿を見てつい彼女は叫んでしまった。
先程ついに400kgの大台を越した。200kgの状態などまだ今の彼女からしたらかわいげが
あるように感じられた
お腹が少し屈むだけでお尻のようになったおへそに床が付く。
お腹はごわごわのぶよんぶよんで尚かつ巨大だった
150cm強の彼女の体には不釣り合いな程そのお腹は大きく大人を2、3人は生めそうだった。
胸は完全につきたてのおもちのように垂れ下がりお腹の真ん中を境にして左右にデロンっ!と
垂れ下がっていた
腹エプロンに胸エプロンを支えるその足はもはや完全に股を開かないと動かせない程までに
肉で埋まり、ドラム缶という表現等生温い程に大きくやわらかくなっていた
二の腕は胸肉に圧迫されふとましくなった腕そのものが稼働率を低下させて痩せている頃の
半分程度しか自由に動かせなくなってしまっていた。
ただ動かせなくなったと言っても胸より上は比較的自由に動かせるためのっそりと垂れたへそを
床に押し付けて前屈みにしてみたり生活の中で工夫すればまだまだ生活出来る程度に使える。

顔は完全に顎も頬も首も一体化して、肉がたゆんで顔面を圧迫していた、
口は常に圧迫されまるでハムスターのようなほおになっていて常に圧迫されたほおから
息づかいをしている。

 

鏡には体の正面から見て尻を腹の横から突き出してるスライムキングみたいな顔をした何かが
涙を流しそうになっていながら歯を食いしばって立っていた。

 

「現在427kg」

 

 

鏡のむこうでは見物人が「お腹がチャーミングだ」なんてつぶやいてるとはつゆ知らず、
汗水垂らしてお尻を震わしながらガラスの向こうで立っている加奈がいた。

 

肥大から33分

 

「きゃあああああああああっ!」
ついに尻餅を付いてしまった,
大きくなったお尻とやわらかい床が相まって、衝撃は少なかったが、尻餅をついたことでお腹はより
前方に強調され胸は左右に垂れ下がり、顔は肉がせり上がり暑苦しさが強調される姿になった。
「た、立てない、立てないよぅ…」
腕をばたばたさせるしかなくなった彼女だったが順調に体重は増えつつあった
足の太ももはすでに腹肉で埋まっていたが、肉が順調についてるのだけは腹肉が太ももに押されて
せり上がってきたので認識する事が出来た

 

 

「現在452kg」

 

 

-11-

 

肥大から45分
「加奈さん!お疲れ様でした!」

 

「ふぇ…終わった?」
「良い感じにふとましくなりましたね、今は立つのが難しいと思いますので係員が
 お手伝いしますね」
「は、はぃ」

 

 

彼女の体重は無事に増え、少し予定より増え気味の562kgになる事が出来た。
係員が5人ががりで立つのを手伝いようやく立ち上がることができた
立ってみるとその姿は圧巻であった
特徴的なのはやはりお腹で、まるで人1人を上から包む事ができそうなくらいに垂れ下がり、溢れ
出る汗がこれがまたお尻のようにヘソからくっきりと割れたお腹の線にしたがって垂れ落ちて行く。
そのお腹を支える足はお腹でその大半が見えなくなっていたが、太ももの肉も段をつらねて下へ
垂れ下がり彼女が満足に歩く事を阻害しているようだった。
しかしなんとかおもいっきり股を開けば、よちよちとは歩けそうだった
胸は見事に垂れていたがまだ若い事もあってか多少は厚みがある垂れ方になっていた
彼女が係員に抱えられながら歩く度に、お腹と共にゆっさゆっさと揺れており
それが彼女にとっても凄く恥ずかしそうであった。
腕も立派にボンレスハムのような形になっており二の腕は胸と同化してもおかしく無い程に
垂れていた

 

「せーの、よいしょっ、よいしょっ」
掛け声とも共に彼女も肉で埋もれた顔を紅潮させながら前へ一歩一歩己の重みを感じながら前進する
歩くと三人がけのソファのように大きくなった巨大で潰れた餅のような形のしりがぶるんぶるん
たゆんでいる
「す、すいません、わたしの体を覆う布を持ってきてもらっていいですか?」
元の声が思い出せないくらい声は低くなっていた。
「ふぅ、ふぅ、顔の肉、ふひぃ〜…す、すごいなぁ…」
他人事のようにしか思えなかったが、目の前の鏡に映るその顔はまさに全てが肉で圧迫され、
頬は持ち上げればスイカのような大きさの肉左右についてるだろうし顎もどーんと、かつて
胸があった位置まで垂れ下がっている。
その顎を持ち上げんとするばかりに膨れ上がって段を連ねた首が顔と一体化して、
巨大な肉顔を作っていた。

 

(これが新しい私なんだね…ぅう)

 

 

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