D・プログレス

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リーファたちによる「D・プログレス」は順調に進んでいたが、
ディーアが壁にハマってしまう重大なミスを犯してしまい、
リーファはフォローに向かった。

 

「ディーア!」 「リーファさん・・・すみません」

 

壁にハマってしまったディーアの有様は、
「挟まっている」というより「一体化してる」と言える具合だった。
脇腹が壁にギッチリと挟まっていて、変形している
・・・かなり痛そうだ。
前回のミスでスーツの丈が足りなくなってしまったので、
へその辺りが丸出しになって、でっぷりと飛び出ている。
ここからでは見えないがお尻もさぞ巨大なのだろう。
両足が前に投げ出されているが、その太さは家の大黒柱の様で、
ディーアがもがく度にブルンブルンと激しく振動している。
腕は丸太の様にず太いが、その分胴体に埋もれる形で短くなってしまってる。
・・・おまけに脇腹に遮られて壁のふちに手が届いてないのが悲しい。
そして一番の巨大な部位である胸は奇乳、
いや形は綺麗な円形なので超乳というべきか。
ともかく凄いサイズだ、頭よりも大きい。
それだけに胸一つの重さでリーファの体重を上回っているだろう。
その胸に近い分、顔の肉付きも他の2人よりも明らかに多い。

頬肉に圧迫された目は、三日月状に細められてる。
鼻も同じように頬肉に埋もれているが、
ここまでキューブを食べ続けてきた口周りは原型を保ってる
・・・その真下では首を埋もれさせる程になった顎肉が溢れているが。

 

 

ディーア 170kg 169・131・144 LV7

 

 

「全く、どうして指示に逆らったりしたの?」
「・・・デイーウとディーオの分を少しでも肩代わりしたくて・・・」
「体重のことなら、ディーオは気にしないし、ディーウはむしろ喜んでいるよ」
「分かってます、でも自分がイヤなことを・・・
 あの二人に押し付ける様な真似をしたくなかった・・」
「デイーア・・・」

 

 

しばらくしてディーウとディーオが居る部屋に
リーファとディーアが戻ってきた。
今度はハマったりしないように、ディーアをゆっくりと部屋に入れる。

 

「リーファさんフォローお疲れ様です、でもどうやって助けたんですか」 
「ディーア、随分きつくハマってた様ですが?」
ディーオがリーファに聞いてくる。
「ゴメン、時間が無い」
「? D・プログレス自体は時間がかかっても大丈夫のはずでは」
「考える時間が無くなって・・・」
「いやですからどういう意味で」 
「そ、それ以上は追求しないであげて!」
「アイディア自体思いつきの産物だから・・・」
ディーアとディーウが助け舟を出す。
・・・リーファにである、決して作者にではない。

 

ともかくこれで全員が目標地点に揃った。
「さあ仕上げに入るよ」
「ハイ!」 「りょーかい」 「了解」
ディーア・ディーウ・ディーオの3人が、竜の顎を模した形のブレスレットを付け、
リーファが部屋の隅に置いていた巨大な武器を取り出す。
それは薙刀の様なフォルムのポールウェポン(いわゆる長物)で先端はらせん状になっている。
「ドリル・ハルバード!」(Dorill・halberD)
「いくよ、ディーウ!」 「はいよっ!」
ドリル・ハルバードを構えたリーファは宣言したどおりにディーウの元へ走りだす。 
ディーウは準備として大きく突き出た、その自慢の腹を寄せ上げて屈む。
「せいっ!!」 
リーファはディーウの腹を踏み台とし、
「や―っ!!」
ディーウが腹を使ってバレーのトスの要領でリーファを上に飛ばした。

 

打ち上げられたリーファはドリル・ハルバードの側面の端末を操作する。
下の3人が付けたブレスレットが光ると共に3人の体が(縦に)縮んでいき、
ブレスレットに入り込む形で姿を消した。
そしてブレスレットが飛び上がり、ドリル・ハルバードの柄にあった
竜の顔を模した形の装飾と合体した。

 

ブレスレットの中に消えた三人は、それぞれ横並びのガラスケースの中に入っていた。
 ケースの大きさが一緒なため、三人の入り方はそれぞれ違う。
「ちぇっ、私はスカスカか」
ディーウはやや余裕がある、本人は少し残念がってるが。
「うっ、きっつい・・・」
ディーアは、きつきつである。 
胸だけでなく全身が壁にぴったりとくっついてる。
「あなたが指令に従ってLV7までいくからよ」
ディーオはほぼぴったりで、彼女が言ってるどおり
このケースはLV6用に調整されているのだ。

 

3人はキューブの転送技術を応用して収縮されて
そこからブレスレットの中のケースに移動したのだ。
しかし大きさは変わっても質量保存の法則に従って質量は変わらない。
よって、ドリル・ハルバードの現重量は388kg
(ディーア・170kg+ディーウ・95kg+ディーオ・120kg+ドリル・ハルバード本体・3kg)
その質量がドリル・ハルバード自身と持っているリーファを凄まじい勢いで落下させる。
「てりゃぁ――!!」
その勢いのままにリーファはドリル・ハルバードを地面めがけて突き出した。
420kgオーバーの総重量(388kg+リーファ・50kg強)による重力を集中させた先端部はあっさりと床を貫き、小さな穴を空けた。

 

それを合図にしてドリルハルバードの中のディーア達3人が動いた。
「「「スイッチ・オン!」」」
 と言っても実際には少しの反動をつけてガラスケースの壁にぶつかるだけなのだが、
それだけでも凄い衝撃であり、その衝撃がガラスケースのバランスを崩し、
ぐるぐると、ハムスターの車の様に回転する。
その回転を元に発電された電気が
ゆっくりとドリル・ハルバードの先端を回転させる。
実際のドリルとは比べ物にならない緩やかな回転だが、
それでも超硬度の刃先は床を削っていき、
重量が穴を広げていき、そして大穴をこじ空けた。

 

開かれた先の床にリーファは軽やかに着地し、
ドリルハルバードが落下し、地響きを起こす。
そう、デックスの次の階層に、より深い所に到達したのだ。
「ディープ・プログレスド!」(Deep・progresseD)
リーファは高らかに「Deep・プログレス」の完了を宣言したのだった。

 

 

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